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兵庫県職員「首長への信頼」が最低|総合49.7との違い

兵庫県政

記事タイプ:論評・兵庫県職員調査の首長信頼と全庁スコア

兵庫県職員の調査で、「首長に対する信頼」の満足度が、全64項目で最も低かったと報じられました。一方、県が公表した49.7は、仕事や組織への関わりをまとめた総合スコアです。

最下位という順位と、総合スコア49.7は、測っている対象が違います。49.7を知事への信頼の点数として読むことはできません。

この記事は、2026年7月17日までに確認した資料を基に、調査結果と県の対応を検証します。首長への信頼の具体的な点数が非公表のため、県民が改善状況を確かめにくいことも課題です。

▶元動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=XVWXtDlioS0

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県の総合スコア目標は50.5、首長への信頼の個別目標は未公表

確認項目動画で扱った状況2026年7月17日時点の更新
首長への信頼64項目中、満足度が最低と報道具体的な点数は公開資料で確認できず
全庁スコア2025年11月は49.72026年度目標は50.5
県の対応知事がコミュニケーション重視を説明組織別アクションプランの策定を県政改革方針に明記
調査の公開詳細結果は非公表県は内部マネジメント調査との位置付けを継続
次回結果半年ごとに実施2026年分の詳細な一次資料は県公式サイトで確認できず

県は2026年度の県政改革方針で、全庁スコアの目標を50.5としました。調査結果を職員に伝え、組織ごとの改善計画を作り、好事例を共有する方針です。

首長への信頼を何点まで高めるかという個別の目標は、筆者が確認した公開資料にはありません。

仕事と組織への期待・満足度を5段階で尋ねる調査

エンゲージメントは、職員が仕事や組織にどの程度前向きに関わろうとするかを表す考え方です。

神戸新聞によると、県は2024年11月から半年ごとに調査しています。仕事への意欲に関わる64項目について、期待と現状への満足度を5段階で尋ね、その差などから組織の強みと弱みを調べます。

2025年11月の第3回調査では、6352人が回答しました。回答率は対象職員の87.7%です。県立学校の教員や県立病院の医師・看護師などは、調査対象から除かれています。

対象職員の多くが回答しており、県庁内の意識を考える資料になります。回答者は、県で働く全職員とも、県民全体とも異なります。

総合49.7は前年より上昇、直前の調査より低下

兵庫県の2026年度県政改革方針には、全庁のエンゲージメントスコアが掲載されています。

調査時期全庁スコア
2024年11月47.2
2025年5月50.3
2025年11月49.7
2026年度目標50.5

総合スコアは、2024年11月の47.2から、2025年11月の49.7へ2.5ポイント上昇しました。直前の2025年5月は50.3だったため、半年間では0.6ポイントの低下です。

同じ49.7でも、比較する時期によって上昇か低下かが変わります。

首長への信頼の最下位は、64の質問項目の中での順位です。神戸新聞の報道と3月24日の会見での記者の説明では、2025年5月も11月も、この項目の満足度が最も低かったとされています。

総合スコアが前年より上がりながら、首長への信頼が弱点として残ることはあり得ます。信頼が回復したかを判断するには、その項目自体の点数と推移が必要です。

「最低」は、64項目の中で満足度が最も低いという意味

報じられたのは、調査項目の中での順位です。首長への信頼が0点に近い、過去最低や全国最低だったという数字は示されていません。

県は、64項目それぞれの詳しい点数を公表していません。筆者が確認した資料では、次の情報が分かりませんでした。

  • 首長への信頼の具体的な点数
  • 2024年11月からの増減幅
  • 年代、役職、部局ごとの差
  • 他自治体と比べて高いか低いか
  • 調査会社が用いた計算方法の詳細

これは職員の仕事や組織への意識を調べた結果です。県民の知事支持率や、選挙の投票結果とは別の資料として読む必要があります。

県が公表したのは総合スコア、項目別の点数は非公表

全庁スコア47.2、50.3、49.7と2026年度目標50.5は、兵庫県が公表した県政改革方針で確認できます。

首長への信頼の最下位、回答者6352人、回答率87.7%という内訳は、神戸新聞の取材による報道です。3月24日の知事会見でも記者が示し、知事は調査結果を受け止めると答えました。

公式会見にはこのやり取りが残っていますが、県が64項目の詳細表を公表したものではありません。総合値の公式資料と、項目別の結果に関する報道を区別して扱います。

直属の上司との関係は強み、首長への信頼や人員配置は弱み

神戸新聞は、調査から抽出された強みと弱みを次のように報じています。

区分主な項目
強み直属上司のオープンでフランクな姿勢
強み部下の意見を聴く姿勢
強み部下への支援行動
弱み首長に対する信頼
弱み財政状態の健全性
弱み業務環境の充実度
弱み適切な採用・配置

報道された強みは、直属の上司が意見を聴き、部下を支える姿勢です。弱みには、首長への信頼、財政、仕事の環境、採用・配置など、県の方針や判断に関わる項目が並びます。

直属の上司との関係が良好でも、県のトップや全庁の方針への信頼に課題が残ることはあります。県には、財政や人事の判断理由を職員に伝える仕組みまで含めた改善を求めたい。

知事は、職員との政策協議や日々の対話を重ねると回答

2026年3月24日の記者会見で、斎藤元彦知事は調査結果を「しっかり受け止める」と述べ、感謝の気持ちと謙虚な姿勢を持ち、職員とのコミュニケーションを重ねる考えを示しました。

記者から具体策を問われると、政策立案や政策協議を職員と一緒に進めること、幹部職員との政策会議、多様なコミュニケーションの機会、日々の仕事の積み重ねを挙げています。

知事は、職員との仕事や対話を通じた改善を挙げました。首長への信頼の個別スコア、改善の期限、対策を検証する方法までは示していません。

改善の効果を評価するには、次回調査で同じ項目がどう変わったか、対策を行った部局で改善したかを示す必要があります。「努力する」という説明に加え、結果の検証が要ります。

知事は内部調査として非公表と説明、年間委託料は約5600万円

3月24日の会見で、記者は年2回の調査に約5600万円の予算がかかると述べ、概要の公表を求めました。神戸新聞も、年2回を合わせた年間の委託料を約5600万円と報じています。

斎藤知事は、調査は「あくまで内部マネジメント」のためのものだと説明し、詳細結果を非公表とする扱いを示しました。また、外部委託は2027年6月で一度終了する予定で、3年間の結果を踏まえて今後の在り方を検討するとしています。

個人や少人数の部局を推測できる情報は、保護が必要です。自由記述に個人情報が含まれる場合もあり、率直に回答できる環境を守らなければなりません。

同時に、全額公費で実施し、県政改革の目標に使う調査です。個人を特定できない形で、全庁の項目別点数、前年差、調査方法、改善計画を公表する余地はあります。

百条委員会のアンケートは、告発文書の事実関係を調べた別の調査

2024年には県議会の文書問題調査特別委員会、いわゆる百条委員会も職員アンケートを行いました。こちらの目的は、告発文書に記載された事実関係の調査です。

比較項目エンゲージメント調査百条委員会アンケート
実施主体兵庫県兵庫県議会の特別委員会
主な目的仕事や組織への期待・満足度の把握告発文書に記載された事実関係の調査
主な内容モチベーションに関する64項目パワハラの見聞きや個別事案など
実施時期2024年11月から半年ごと2024年7~8月

二つは目的、質問、対象範囲、集計方法が異なります。それぞれの調査の回答として集計し、一方の結果で他方の質問への回答を推定することはできません。

県は組織ごとの改善計画と、その実践を方針に掲げた

兵庫県は2026年度の県政改革方針で、次の対応を掲げています。

  1. 全職員を対象とするエンゲージメント調査の定期実施
  2. 調査結果を職員に伝える
  3. 組織別アクションプラン(改善計画)を作る
  4. 各組織による実践と報告
  5. 好事例の表彰と共有
  6. 所属ごとの取組状況を分かる形で示す
  7. 若手職員提言部会などを通じた意見反映

方針は、調査結果を基に組織ごとに改善計画を作り、実践と報告につなげる内容です。

県には、低かった項目が改善したか、その原因は何かも示してもらいたい。首長や幹部への信頼も改善計画の対象になるかが、次の焦点です。

採用辞退58.9%も、人材確保を考える別の材料

前回の記事では、2026年4月入庁の大卒程度・総合事務職で、最終合格者209人のうち123人が辞退し、辞退率が58.9%になった問題を整理しました。

職員調査で採用・配置が弱みとされたことと、採用辞退率の上昇は、県の人材確保に関わる課題です。二つの数字の間に直接の因果関係は確認されていません。

採用辞退は、合格者がどの就職先を選んだかに関わる結果です。職員調査は、現在働く人の仕事や組織への意識を示します。県は両方を使い、選ばれ、働き続けられる職場にする方策を考える必要があります。

点数の推移と、採用・定着の結果を公表できるか

  1. 全庁スコア:2026年度目標50.5を達成したか
  2. 首長への信頼:64項目中の順位と具体的な点数が改善したか
  3. 回答率:職員が継続して調査に参加しているか
  4. 改善計画:組織別アクションプランが実施されたか
  5. 人材の結果:採用辞退率、若手離職、定着率に変化があるか

筆者が確認した資料で、県民が直接読めるのは主に総合スコアです。県には、匿名性を守りながら項目別の推移と改善の結果も示してもらいたい。

よくある質問

エンゲージメントスコア49.7は低いのか

県の2026年度目標50.5を下回っています。2024年11月の47.2よりは上がり、2025年5月の50.3よりは下がりました。同じ尺度の他自治体や全国平均が資料に示されていないため、県内の推移と目標を基に評価する必要があります。

知事への信頼が49.7という意味なのか

49.7は、仕事と組織への関わりをまとめた全庁の総合スコアです。首長への信頼の具体的な点数は、公開資料では分かりません。

「最低」は過去最低という意味なのか

64項目の中で満足度が最も低かったという順位です。過去や他自治体との比較を示した数字ではありません。

調査結果は県が公表したのか

全庁スコアは県政改革方針で公表されています。首長への信頼が最下位だったことや回答者の詳しい内訳は神戸新聞が報じ、知事記者会見でも取り上げられましたが、64項目の詳細表は公表されていません。

結果をすべて公開すべきなのか

個人や少人数の部局を特定できる情報、自由記述は保護する必要があります。一方、全庁の項目別スコア、推移、調査方法、改善策は、匿名性を保った概要公開が可能と考えられます。

信頼が改善したかを、職員にも県民にも示せる調査へ

  • 2025年11月の調査では6352人、対象職員の87.7%が回答したと報じられた
  • 「首長に対する信頼」は64項目中、満足度が最も低かった
  • 同じ傾向は2025年5月の調査でも報じられている
  • 全庁スコアは47.2、50.3、49.7と推移し、2026年度目標は50.5
  • 49.7は首長への信頼の点数ではない
  • 県は調査を内部マネジメント用と位置付け、64項目の詳細を公表していない
  • 県政改革方針には、組織別アクションプランや結果のフィードバックが盛り込まれた
  • 今後は調査結果の推移と、採用・定着など人事面の結果を合わせて見る必要がある

この調査は、職員が能力を発揮し、県民サービスにつなげられる職場かを考えるための資料です。知事への県民の支持率を測る世論調査とは、対象も目的も異なります。

県には、総合スコアに加え、個別項目の点数と推移、調査方法、改善計画の結果を示してもらいたい。匿名性を守った概要公開ができるかも、組織改革への信頼に関わります。

出典・確認資料

動画では触れきれなかった資料の細部や、法制度の背景はnoteの「政経プラス」で継続的に整理しています。

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※動画タイトル・公開日・動画時間はYouTube公開情報です。動画内の主張や評価は、一次資料・公式発表との照合が必要です。本記事の確認済み事実として追加していません。

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動画側の公開情報:2024年12月29日/24:37

※動画タイトル・公開日・動画時間はYouTube公開情報です。動画内の主張や評価は、一次資料・公式発表との照合が必要です。本記事の確認済み事実として追加していません。

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