兵庫県の公益通報制度(職務上の法令違反などを知らせるための仕組み)について、内容や利用方法を知っていると答えたのは、職員アンケートの回答者3,770人のうち760人、20.2%でした。存在は知っていても、使い方までは詳しく知らないという回答が2,826人、75.0%を占めています。
県が窓口や制度を整えた後、使う側には何が伝わっているのか。2026年7月17日の公益通報委員会資料から、認知と利用意向を確かめます。調査は同年6月に実施されたもので、10月現在の職員の状態を測った数字ではありません。
資料確認日:2026年10月27日。
内容・利用方法を知る760人、存在だけ知る2,826人
調査は県職員を対象とした「内部管理制度認知度調査」の一環です。質問では、制度の対象になる事案、通報後の流れ、通報者の保護などを挙げて、制度の内容や利用方法を知っているか尋ねています。
| 回答 | 人数 | 公表割合 |
|---|---|---|
| 内容や利用方法を知っている | 760人 | 20.2% |
| 存在は知るが、内容・利用方法は詳しく知らない | 2,826人 | 75.0% |
| 存在自体を知らなかった | 184人 | 4.9% |
出典:第2回公益通報委員会資料・PDF5ページ。割合は県の公表値です。小数点以下の丸めにより、合計は100.1%になります。

この20.2%は知識試験の正答率ではなく、回答者自身が「知っている」と答えた割合です。全職員を対象にした調査ですが、公表資料で対象総数と回答率は確認できません。回答しなかった職員を含む県職員全体の割合としては扱えません。
利用を考えられる回答は51.9%。実際の利用率ではない
別の質問では、職務の中で不適切と思われる事案に接した場合、解決手段の一つとして公益通報制度の利用を考えられるかを尋ねています。
| 回答のまとめ | 人数 | 公表割合 |
|---|---|---|
| 考えられる・ある程度考えられる | 1,955人 | 51.9% |
| あまり考えられない・考えられない | 1,379人 | 36.6% |
| わからない | 436人 | 11.6% |
出典:同資料・PDF7ページ。こちらも回答3,770人、公表割合の合計は丸めにより100.1%です。仮定の場面での利用意向を尋ねたもので、実際に通報した職員の割合を示しているわけではありません。
内容を知る層ほど前向き。ただし原因までは分からない
同資料8ページでは、制度の内容を知る760人のうち、利用に肯定的な回答は547人、72.0%でした。存在だけを知る2,826人では、肯定的な回答は1,338人、47.3%です。ここでの肯定的な回答は「考えられる」と「ある程度考えられる」の合計です。
制度の理解と利用意向には、この調査時点で関連が見られます。ただし、研修を受けたから利用意向が上がったと証明した調査ではありません。利用に消極的な理由もこの結果からは特定できません。
委員会が求めたのは、利用に消極的な理由と利用者の声
7月17日の議事概要・PDF2ページには、利用に消極的な理由や、制度への不安要因を詳しく把握する設問を検討すべきだという意見が載っています。制度を実際に使った職員から、意見や評価を集める仕組みも求めています。
議事概要には、不利益な扱いへの不安や、通報しても改善につながらないという懸念が、利用意向を下げている可能性も指摘されています。これは委員会で示された見方であり、1,379人が消極的に答えた理由を調査で確定したものではありません。
県は制度改善の提案を匿名で受け付けるフォームの開設や、実務者・幹部職員向けの研修を資料で報告しています。一方、第1四半期の取組状況では、外部窓口の運用状況の確認と、外部専門家による通報者への聴取調査が未実施とされています。これは同資料の基準時点での状況です。
次に確認したいのは、説明が届き、通報後に改善したか
今回の資料で見えてくるのは、制度の存在を知らせることと、通報先・保護・その後の流れを理解してもらうことの間にある隔たりです。窓口を設けたという説明だけでは、使う職員が必要な情報を得られたかまでは分かりません。
次の検証では、消極的な理由を尋ねる調査が行われたか、利用した人の声をどう制度へ反映したか、是正措置の後も改善が続いたかを追いたいところです。6月の回答割合だけで、知事の対応が原因だとか、制度全体が機能していないと結論づけることはできません。
制度変更や文書問題の背景は、公益通報者保護法と兵庫県問題の記事で整理しています。制度の仕組みに加え、使う人の理解と実際の対応を確かめるための資料として、今回のアンケートを読む意味があります。
出典
執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT(モデル名・推論レベル:記録なし)。AIは構成・論点整理・出典確認を補助。最終編集・公開判断はカネさんが行います。

