2026年11月15日、福岡市長選挙が投開票されます。高島宗一郎市長が不出馬を表明するなか、新たな市政を目指す顔ぶれが増えています。この記事では、日程、出馬の動き、各氏の主張、政策を比べる際の確認点をまとめます。
- 福岡市長選挙2026の日程
- 高島市政の後を、誰がどう担うのか
- 立候補の動き:会見で表明した12人とネット上で表明した1人
- 各氏の政策・主張を詳しく見る
- 渡辺久也氏:所得保障と公共サービスを組み合わせる
- 西脇ひろき氏:子育て・介護・交通の負担軽減
- 荒牧明楽氏:教育から産業と人間関係を変える
- 新村優氏:成長路線を継承し、市民との対話で政策をつくる
- 調崇史氏:透明な政策決定と、研究・交通への投資
- 井上潔氏:市民税5%減税を前面に
- 阿部秀樹氏:医療・介護の担い手に投資する
- 永澤幹太氏:防災拠点、AI行政、大型事業の事前評価
- 佐々木彩乃氏:成長を暮らしへつなぎ、文化と歴史を生かす
- 森健太郎氏:支出の検証、交通改革、外国人施策の見直し
- 神野元基氏:9月24日に出馬表明、教育課題への対応を訴える
- 片山純子氏:住民の命と暮らしを重視、市政の転換を訴える
- 吉富景子氏:地場企業と所得、健康・教育・防災を掲げる
- 政策の違いはどこにあるか
- 今後確認する発表と、今回の調査範囲
- 過去の福岡市長選データ
- 投票の基本情報
- よくある質問
- 選ぶために、これから見たいこと
福岡市長選挙2026の日程
福岡市選挙管理委員会が公表している日程は次の通りです。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 告示日 | 2026年11月1日(日) |
| 投開票日 | 2026年11月15日(日) |
| 期日前投票 | 2026年11月2日(月)〜11月14日(土) |
| 現市長の任期満了 | 2026年12月6日 |
出典:福岡市選挙管理委員会「福岡市長選挙の選挙期日等を決定しました」
高島市政の後を、誰がどう担うのか
4期を務めてきた高島宗一郎市長は、8月23日にSNSで不出馬の意向を示し、24日の会見で正式に表明しました。出典:TNC・8月23日、共同通信・8月24日、福岡市公式・8月24日市長会見要旨(本人の不出馬表明)。
都市の成長を引き継ぐ考えを示す人も、行政運営や支出の見直しを訴える人もいます。継承・刷新の言葉だけでなく、生活に関わる具体策と財源を見比べる選挙になります。
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立候補の動き:会見で表明した12人とネット上で表明した1人
FBSの9月29日報道によると、吉富景子氏が出馬会見を開き、会見で出馬を表明した人は12人になりました。9月26日に表明した片山純子氏も含まれます。
2026年10月1日時点で、この記事では13人を取り上げます。内訳は、出馬会見が報じられた12人と、本人のページでネット上の表明を確認した西脇ひろき氏です。会見で表明した人とネット上で表明した人を合わせた人数です。11月1日の告示前なので、正式な候補者は届出後に確定します。
以下は資料で確認した表明日順を基本とし、同日の掲載順は優劣や支持率を示しません。今後の撤回・追加表明などで顔ぶれは変わり得ます。会見済みの人数はFBS・9月29日報道で確認しました。
| 氏名・表明日 | 経歴・党派等 | 主な訴え |
|---|---|---|
| 渡辺久也 8月26日会見 | 元経済産業省職員、会社経営/無所属 | 所得保障、公共交通、生活基盤の整備、市民参加 |
| 西脇ひろき 8月26日ネット表明 | 会社員/本人の無所属表記 | 第1子の保育料無償化、渋滞対策、介護、防災 |
| 荒牧明楽 9月3日会見 | 教育・人権分野の講師/0=∞=1党(こころ党)公認予定者 | 世界の教育首都、AI時代の教育、人のつながり |
| 新村優 9月4日会見 | 福岡市議3期の経験/無所属 | 都市成長の継承、市民との対話、生活への還元 |
| 調崇史 9月11日会見 | 福岡市議4期の経験、元TNC記者/無所属、自民市議団が擁立 | 政策決定の透明化、研究の事業化、交通投資 |
| 井上潔 9月14日会見 | 元国土交通省職員、行政書士/減税日本公認 | 市民税5%減税、市長給与・退職金の見直し |
| 阿部秀樹 9月17日会見 | 医師、前福岡市議/無所属 | 高島市政の継承、医療・介護を支える人への投資 |
| 永澤幹太 9月17日会見 | NPO法人代表/無所属 | 7区の防災拠点、行政事務の自動化、大型事業の評価 |
| 佐々木彩乃 9月18日会見 | 一般社団法人catalyst代表理事/無所属 | 都市の成長を暮らしへ還元、文化と歴史を生かす |
| 森健太郎 9月18日会見 | IT会社経営、AIエンジニア/日本保守党公認 | 公金支出の検証、自動運転タクシー、外国人政策の見直し |
| 神野元基 9月24日会見 | 学校法人理事長・中学高校長/無所属 | 都市の成長を市民が実感できるまちづくり、不登校など教育課題への対応 |
| 片山純子 9月26日会見 | 市民連合ふくおか事務局長/無所属(会見報道) | 住民の命と暮らしを重視、市政の転換 |
| 吉富景子 9月29日会見 | 眼科医/無所属、参政党推薦(会見報道・党公表) | 地場企業と所得、健康・介護、給食、不登校支援、防災 |
表明と立候補届出は別です。上記の人数は10月1日までに確認した会見報道と本人発信に基づきます。正式な候補者と党派は11月1日の届出後に確認します。
党派は立候補届出で示す所属政党・政治団体などの区分で、推薦・支援は候補者を応援する関係です。「無所属」で出ることと、政党・会派の支援を受けることは両立します。また、高島市政を継承すると述べたことだけで、高島氏本人の推薦があるとは判断できません。以下の政策は本人の提案として紹介し、実現済みの事業や効果とは区別します。
各氏の政策・主張を詳しく見る
政策比較の読み方:各氏の主張を紹介した後、市の既存制度と比べ、期待できる効果と実施条件を検討します。この分析と「今後、説明を確認したい点」は本記事が示す論点です。本人の発言・取材回答とは区別し、取得できなかった資料も明記します。
渡辺久也氏:所得保障と公共サービスを組み合わせる
58歳。元経済産業省職員で、貿易会社を経営。8月26日に無所属での出馬を表明しました。会見では、ベーシックインカムの充実や道州制への移行を訴えています。出典:TNC・8月26日(確認時点でリンク先を取得できませんでした)。
- 暮らし:所得保障とはやかけんを利用する再分配、学校の過大規模解消、市営住宅の更新、相談支援の充実を提案。
- 交通・都市基盤:公共交通が不足する地域への対策、市営バスの検討、運賃の連携、下水道などの更新を掲げる。
- 行政・環境:市民参加の会議、市庁舎の移転と跡地の公園化、再生可能エネルギーの利用拡大、職業教育・予防医療の充実を提案する。
出典:本人政策「福岡がやる必要があると思う10のこと」。さらに9月8日には、自衛隊への対象年齢者名簿提供の停止、非核平和都市宣言、短時間の正規公務員制度などを挙げました。出典:本人・9月8日。
高島市政については、人口増を市長個人の成果とする見方に異論を示し、交通や水需要への対応を批判しています。これは渡辺氏の評価です。出典:本人・8月14日。
今後確かめたい点:再分配の詳細別紙は今回取得できず、給付額、対象、恒久財源、開始時期は確認できていません。市庁舎移転の場所と費用、広域行政構想の実施手順も比較に必要です。
所得保障の対象・金額・財源と、既存サービスの扱い
渡辺氏の構想は、現金だけでは解決しない生活上の困り事も支える点に特徴がある。6月18日の本人記事では、所得の再分配、誰もが利用できる公共サービス、仕事や健康などをまとめて相談できる窓口を組み合わせる考えを示した。
支援制度の対象外になりやすい人や、相談先を探す余裕のない人に届けば、生活の安定に役立つ可能性がある。ただし、同記事には国の制度に関する議論も含まれるため、市が実施する公約の範囲は、確定版で確認する必要がある。
比較の土台として、市には年齢・所得要件のある高齢者向け交通助成があり、交通用福祉ICカードも選べる。ただし、このカードは店舗での買い物には使えない。
渡辺氏の再分配案では、支援の対象と用途をどこまで広げるのかが違いになる。一律給付は対象判定を簡素にし得る一方、予算が同じなら対象人数と一人当たり額の調整が必要だ。
既存サービスに上乗せするのか、一部を組み替えるのかでも効果は変わる。既存給付の廃止・縮小を決めたとは確認していない。
今後、説明を確認したい点
- 現行制度では届かない誰を新たに支え、既存受給者への支援をどう扱うのか。
- 給付額・人数・事務費を含む年間費用と恒久財源は何か。利用できる店舗や交通機関が少ない地域にも届くのか。
比較に用いた資料:本人記事・ベーシックインカム(6月18日)/福岡市・令和7年度高齢者乗車券(対象期間は2026年9月末まで)
西脇ひろき氏:子育て・介護・交通の負担軽減
本人プロフィールでは会社員。建設・測量・改修などの仕事の経験を記載しています。8月26日にネット上で市長選への挑戦を表明。9月7日の本人記事は「想定Q&A」であり、記者会見録ではありません。出典:本人X・8月26日、本人プロフィール、本人Q&A・9月7日。
- 子育て:0〜2歳の保育料無償化を第1子に広げ、保育士の確保も一体で考える。本人・8月28日
- 交通:AIによる信号調整、ナビとの連動、交差点・合流表示や荷さばきの改善を提案。本人・9月10日
- 介護・防災:介護職の待遇・定着や資格取得を支え、記録業務の負担を軽減。避難所ではプライバシー、要支援者、ペット、在宅避難などに配慮する。介護の方針、防災の方針
- 地域・外国人施策:任意参加で生活ルールや文化を学ぶ「FUKUOKA JAPAN道場」、市民の見守り・清掃活動を提案。本人の共生施策(確認時点でリンク先を取得できませんでした)、地域の見守り構想
歩行・公共交通・地域活動をポイントにつなぐ「ふくおかクエスト」、政策参加を促す「FUKUOKA VOTE FES」も発信。副首都を目指す構想やテーマパーク誘致も掲げています。いずれも構想であり、企業との契約や誘致成功を確認したものではありません。出典:ポイント施策、市民参加、政策概要・9月10日版(確認時点でリンク先を取得できませんでした)。
注意点:9月7日の本人Q&Aでは、一律の住民税5%減税を主要政策にはしないと説明しています。井上氏の減税案と混同できません。各施策の費用・開始時期、交通施策に関わる警察や事業者との調整、ポイント施策の利用条件は今後の確認点です。
保育料無償化で負担が減る家庭と、受け入れ体制
西脇氏の0~2歳児クラスの第1子からの保育料無償化は、家計の固定的な支出を減らし、就労や子育ての見通しを立てやすくする提案として検討できる。現行制度では、3~5歳児クラスと住民税非課税世帯の0~2歳児クラスは既に無償化の対象で、福岡市は第2子以降にも独自に対象を広げている。そのため、新たな恩恵の中心は、現在保育料を負担している課税世帯の0~2歳児クラスの第1子になると考えられる。
施設の種類や利用条件によって扱いが異なるため、実際の対象範囲は制度案で確かめたい。
費用負担が軽くなっても、希望する地域・年齢の受け入れ枠がなければ利用にはつながらない。市の保育施設検索にも、保育士の配置などによって受け入れができない場合があると説明されている。
保育料への支援と、保育士の確保、施設の受け入れ能力を一緒に見る必要がある。既に無償化されている世帯や家庭で保育する世帯には、この施策による直接の負担軽減が生じない場合があり、他の子育て支援との配分も比較点になる。
今後、説明を確認したい点
- 認可外施設を含めた対象・上限・開始時期と、毎年必要な財源をどう設定するのか。
- 地域別・年齢別の受け入れ不足をどう把握し、保育士の確保と定着をどう進めるのか。
比較に用いた資料:福岡市・幼児教育と保育の無償化/福岡市・第2子以降の保育料無償化/福岡市・保育施設検索
荒牧明楽氏:教育から産業と人間関係を変える
41歳。柳川市出身、佐賀大学卒。教育・人権分野の講演活動に携わり、9月3日の会見で、福岡を世界の教育首都にする構想を示しました。AI時代に新たな仕事や希望を生み出す教育を訴えています。出典:TNC・9月3日。
政治団体0=∞=1党(こころ党)は、4月29日の党内選挙で荒牧氏を福岡支部代表兼市長選公認候補予定者に選出しています。党内の決定と9月3日の出馬会見は別の出来事です。出典:党公式・4月30日発表。
主張の中心は、人と人との関係を支える「心のインフラ」。教育を起点に社会や産業を変える方向性です。会見では自身がトランスジェンダーであることにも触れていますが、主張を性的少数者支援だけに限定して捉えるのは正確ではありません。出典:KBC・9月3日。
教育観の背景として、本人はnTech(認識技術)との出会いを活動の転機として説明し、党の案内も同技術を掲げています。ただし、その方法を市の教育事業にどう位置づけるのかは、今回取得した資料では確認できていません。出典:本人プロフィール、党内選挙案内。
今後確かめたい点:党サイトの候補紹介に案内された政策論文は、今回ページを取得できませんでした。詳細政策の内容は、取得後に確認する必要があります。学校教育と成人教育の対象範囲、教材・指導者の選び方、参加の任意性、教育効果の検証、必要な予算と工程を確認したいところです。取得できた会見記事だけでは、住宅・交通・防災など市政全般の具体策を十分に把握できていません。参照先:党の候補紹介ページ。
新しい教育で、既存支援のどの不足を補うのか
荒牧氏の訴えは、教育の成果を知識や技能だけで測らず、安心して人と関われる環境にも目を向けるものとして検討できる。7月の本人発信では、医学生に性の多様性を伝える講演を報告している。こうした経験を、学校や相談窓口で決めつけを減らし、困っている人が支援を求めやすい仕組みに結びつけられれば、役立つ可能性がある。
ただし、講演経験と市全体の教育政策の効果は別に確かめる必要がある。
市の2025年度資料には、全区の教育支援センター、SNS相談、大学生相談員の家庭訪問、オンラインルーム、NPOと連携した保護者支援が既に記載されている。新しい教育を導入するなら、既存支援で届かない人を補うのか、内容を置き換えるのかが比較の焦点になる。
教職員の時間や予算を新規研修に振り向ける場合、従来の授業・相談との両立も必要だ。公費を使う教育施策として、教材の選定、参加の扱い、外部からの効果検証を明確にすることが求められる。特定の教育方法の効果や強制導入の意思を、今回の資料から認定するものではない。
今後、説明を確認したい点
- 初年度に誰を対象として何を実施し、既存事業のどの不足を補うのか。費用と担当者をどう確保するのか。
- 教材・実施者をどう選び、異なる考えや参加しない選択を尊重しながら、効果と負担をどう検証するのか。
比較に用いた資料:本人・医学生への講演報告(7月)/福岡市・2025年度教育相談事業(資料30ページ)
新村優氏:成長路線を継承し、市民との対話で政策をつくる
46歳。活動名は「新村まさる」。民間企業や国会議員秘書を経て福岡市議を3期務め、9月4日に無所属での出馬会見を行いました。現在の本人サイトは「前福岡市議会議員」と表記しています。出典:TNC・9月4日、本人公式サイト。
9月11日の本人インタビューでは、再開発や創業支援、国際金融など高島市政の成長路線を続ける考えを示しました。同時に、成長に伴う交通、防災、高齢化の課題に対応するとしています。市内の対話会とLINEなどで意見を集め、政策へ反映する過程を見せる構想です。この時点では「8本の柱」と政策集「アンサー100」を準備中と説明しています。出典:NetIB・9月11日本人インタビュー。
過去の提案から見える関心:出馬会見前の本人記事では、市立高校の魅力発信、市営住宅建替え時の単身者向け住戸、郷土教育の充実を論じています。これらは政策関心を知る資料であり、今回の市長選公約の確定版とは分けて読む必要があります。出典:本人note・8月28日掲載の市立高校、高齢者住宅、郷土教育。
今後確かめたい点:成長で生まれる財源を、誰に、どの制度で、いくら配分するのか。政策集の確定版、任期内の優先順位、各施策の予算と開始年度は今回取得できていません。高島路線の継承という発言と、高島氏本人の推薦は別です。
単身者向け住宅の戸数・整備費・入居後の支援
新村氏は、市営住宅の建て替えなどを通じた単身者向け住戸の確保について発信している。住宅費を抑えられる住まいが増えれば、低所得の単身者や高齢者の生活の安定につながり得る。住宅の供給だけでなく、通院、買い物、交通へのアクセスまで考えることで、暮らしを支える政策として具体性が増す。
ただし、これまでの議員活動や提案を、市長選の最終公約と同一視することはできない。
福岡市の2026年度予算の説明には、市営住宅を活用した高齢者のシェアハウスモデル事業が既に載っている。新村氏の構想を比較する際は、既存事業の拡充なのか、独立した単身住戸を増やすのかを区別したい。
共同生活は孤立を防ぐ機会になり得る一方、入居者の相性やプライバシー、見守りの担い手を考える必要がある。共同生活を望まない人の選択肢も欠かせない。また、家族向け住宅の需要との配分、改修・建て替え費、入居後の運営費まで含めた計画が判断材料になる。
今後、説明を確認したい点
- 任期中に何戸を、建て替え・改修・既存住宅の活用のどの方法で確保し、家族世帯の需要とどう調整するのか。
- 見守りや福祉への接続は誰が担い、既存のモデル事業から何をどこまで広げるのか。
比較に用いた資料:本人・市営住宅に関する発信/福岡市政だより・2026年度予算特集
調崇史氏:透明な政策決定と、研究・交通への投資
48歳。元TNC記者で、福岡市議を4期務めてきました。9月11日に無所属での出馬を表明。自民党福岡市議団の擁立と、党本部の正式推薦は区別が必要です。会見時点の報道では、党本部への推薦を求める意向が伝えられています。出典:TNC・9月11日、共同通信・9月11日。
- 透明化:政策を決める過程から実施後の検証まで、市民が追える行政を目指す。
- 産業:大学研究室を都心施設へ期間限定で受け入れ、投資家などと結ぶ「スタートアップ・プラス」。半導体ファブレス企業の誘致も提案。
- 交通:交差点改良、七隈線6両化、箱崎線と西鉄貝塚線の直通、井尻駅付近の高架化を挙げる。
- 暮らし:子育て・教育予算の拡充を引き継ぎ、子どもの貧困、離島や郊外、単身高齢女性にも目を向ける。
高島市政による都市の知名度向上や天神ビッグバンを評価し、副首都構想を継続する姿勢です。出典:本人「市長選出馬会見」・9月11日掲載。
今後確かめたい点:9月18日の本人告知では政策集を10月中旬に公開予定としています。交通投資のうち既存計画を引き継ぐ部分と、新規・前倒しの部分はどこか。費用、国・県・事業者の負担、完成時期を比較する必要があります。出典:本人告知・9月18日。
七隈線6両化は、既存の検討から何を進めるのか
調氏が掲げる交通や研究分野への投資は、通勤・通学の負担を減らし、雇用や産業を育てる方向の政策として検討できる。七隈線の混雑緩和は、毎日の利用者に効果が伝わりやすいテーマだ。
一方、市の2026年度当初予算案の交通局資料には、既に6両編成化の検討が記載されている。したがって比較すべきなのは、構想の有無だけではなく、調氏が現行の検討をどう具体化し、いつまでにどこまで進めるかである。
同じ資料にある2026~2027年度の計4編成の増備は、6両編成化の検討とは別の取り組みであり、この期間に6両化が完成すると読むことはできない。市長会見ではホーム延伸の必要性にも言及されている。
運行本数を増やす当面の対策と、大きな工事を伴う輸送力増強を分け、効果が出る時期と総費用を示すことが重要になる。研究拠点や他の交通投資にも予算が必要なため、混雑率、時間短縮、市民が利用できる範囲などを用いて、事業の優先順位を説明できるかが評価点になる。
今後、説明を確認したい点
- 6両化について、方針決定・工事・運行開始の目標をどう設定し、現行の検討から何を前倒しするのか。
- 他の交通・研究投資との優先順位、総事業費、費用増加時の見直し基準をどう示すのか。
比較に用いた資料:福岡市・2026年度交通局予算案資料(本文2ページ)/福岡市長会見(2026年2月16日)
井上潔氏:市民税5%減税を前面に
56歳。元国土交通省職員で行政書士。減税日本の公認で9月14日に出馬を表明しました。党公式の経歴には、九州運輸局・国土交通省での勤務、退職後の福祉分野の学習や精神保健福祉士資格の取得を記載しています。出典:減税日本・本人紹介、TNC・9月14日。
会見で示した中心政策は市民税5%減税、市長給与を年800万円にすること、市長退職金の廃止です。議員報酬の削減も掲げています。都市の規模や人口だけでなく、市民の可処分所得を重視し、税を手元に戻して使い道を市民が決めるという考え方です。出典:共同通信・9月14日、FBS・9月14日(確認時点でリンク先を取得できませんでした)、党公式紹介。
比較の焦点:「5%」がどの税目・課税部分に適用されるのか、年間の減収額、恒久財源、開始年度、非課税世帯への支援を確認する必要があります。市長報酬などを減らす提案と、市全体の減税費用を賄えることは別の話です。取得できた資料だけでは、その収支の全体像は確認できていません。
9月23日追記:「市民税5%減税」の意味と、家計・市財政への影響を計算する前提は、市民税5%減税で手取りはいくら増える?で整理しました。どの税額を5%減らすのかが示されるまで、年間の軽減額を確定値として扱わないための確認点です。
市民税5%減税で、誰の負担がどれだけ減るのか
井上氏の市民税5%減税は、行政が使い道を決める支援に加え、家計が自ら使途を選べるお金を残す提案として評価できる。継続的な減税であれば、毎年の負担の見通しを立てやすくなる。
ただし「5%」が税額の何を対象にするのかを確認しなければ、世帯ごとの軽減額は計算できない。所得が5%増える、あるいは税率を5ポイント下げるという意味に置き換えることもできない。
福岡市の個人住民税には市民税と県民税があり、一般の所得に対する所得割の標準税率は市民税8%・県民税2%である。井上氏の提案がどの部分に及ぶのかを分けて読む必要がある。
仮に納税額に比例した減税なら、納税額の大きい人ほど軽減額も大きくなり、非課税の人には同じ仕組みでは直接の恩恵が届かない。この点は給付やサービス支援との組み合わせで検討できる。市長報酬や退職金の見直しも、減税に伴う毎年の税収減と金額・継続性を突き合わせて評価すべきで、現時点で全額を賄えるとは確認していない。
今後、説明を確認したい点
- 減税する税目・課税部分と計算方法を示し、所得・世帯別の軽減額と市全体の年間減収をどう見積もるのか。
- 恒久財源を何で確保し、非課税世帯への支援と既存の行政サービスをどう維持するのか。
比較に用いた資料:福岡市・個人市県民税の税額計算/共同通信・井上氏の出馬会見報道(9月14日)
阿部秀樹氏:医療・介護の担い手に投資する
31歳。長崎大学医学部卒の医師で、2023年に福岡市議に初当選。9月17日に無所属での出馬を表明しました。FBSは9月16日付の市議辞職を報じています。出典:本人プロフィール、FBS・9月17日(確認時点でリンク先を取得できませんでした)。
今回の会見では、高島市政の路線を引き継ぎつつ、医療・介護の現場を支える人への投資を重視すると述べています。高齢者を含む各世代の暮らしと、将来の子どもたちを支える方向性です。出典:KBC・9月17日。
市議時代の政策との区別:本人の既存政策ページには、子育て、高齢者・障がい者・難病患者への支援、フレイル予防などが並びます。ただし市議活動の実績も含むページであり、記載された施策をすべて新しい市長選公約として扱うことはできません。2025年の活動報告では、所得に応じた医療負担や低所得者の支援、市独自の補助、医療費適正化について論じています。出典:本人政策ページ、本人の医療政策に関する報告・2025年7月1日。
今後確かめたい点:人的投資を待遇改善、事業者補助、人材育成、利用者負担のどこに配分するのか。今回の選挙に向けた金額、対象、財源、期限は、取得した会見資料では確認できませんでした。
人材への投資で、医療・介護を利用できる人は増えるか
阿部氏の医療・介護の担い手を重視する姿勢は、施設があっても人手が足りず利用できないという問題に向き合う方向として検討できる。医師としての経験は現場の課題を把握する材料になるが、実際に働き続けられる職場が増えるかは政策の設計と実施で確かめる必要がある。
採用人数だけでなく、離職の防止、勤務負担、サービスを断らざるを得ない状況の改善まで見ることが重要だ。
福岡市は既に、福祉・介護人材の就労促進、労働環境・処遇の改善、資質向上に関する支援や入門的な研修を案内している。新たな政策は、既存支援の対象や規模を広げるのか、別の不足を補うのかを示すと比較しやすい。
また、介護報酬など国の制度に関わる部分と、市独自の助成・研修・事務負担軽減などを分ける必要がある。現場の希望を集めるだけでなく、限られた予算をどのサービスや地域に優先配分するかも市長の判断となる。現在の公式政策ページには市議時代の内容も含まれるため、市長選向けの具体策は今後の発表で確認したい。
今後、説明を確認したい点
- 既存の人材支援に何を追加し、どの職種・サービス・地域を最優先にするのか。
- 市独自で実行する部分と国に求める部分、財源を分け、定着率や利用できない件数などを何年で改善するのか。
比較に用いた資料:福岡市・福祉と介護の人材支援/福岡市・介護報酬改定等の案内/阿部氏・公式政策ページ
永澤幹太氏:防災拠点、AI行政、大型事業の事前評価
33歳。自然体験などに取り組むNPO法人mieの代表理事。9月17日に無所属での出馬意向を表明しました。報道には「永沢」の表記もありますが、この記事は本人サイトの「永澤」に統一しています。出典:KBC・9月17日、法人公式紹介。
- 7区の防災生活拠点:小学校を災害時にも電気・水を確保する拠点へ変える「風の谷」を構想。7拠点の市負担を約3〜8億円と試算し、国の補助と民間資金を組み合わせる。
- 行政改革:定型事務にかかる時間を10年で10分の1にする目標。対面窓口を維持し、裁量を伴う判断は人が最終決定する方針。
- 事業評価:10億円以上の事業を対象に、事前公開と第三者評価を制度化する。
就任100日の計画には、職員用アプリ、評価ルールの起草、最初の拠点選定と住民対話を挙げています。一方、本人サイトは、10月31日までに供託金240万円を寄附と自己資金で確保できなければ出馬を見送ると明記しています。これは本人が示した出馬条件です。出典:本人政策サイト。
AI行政で年間約70億円相当の労働時間を生み出すという説明は、本人の試算であり、現金の歳出削減額ではありません。エネルギー政策では主に市有施設等を対象に、10年で電力自給率100%を目指すとしています。市民の全世帯が完全自給できるという公約ではありません。出典:本人のAI行政案、本人のエネルギー案。
高島市政の財政運営や再開発を評価する一方、大型事業の需要予測と決定過程の検証を重視しています。出典:本人の市政評価。国補助の採択、民間参加、設備更新費、停電時の性能、システム経費を含めた効果は未検証です。試算を実現できるかは、補助の採択や運用計画から判断する必要があります。
防災拠点で何人を何時間支えられるのか
永澤氏の防災拠点づくりは、日常の地域活動や自然体験と災害への備えを結びつける点が特徴だ。普段から施設や設備に触れる機会があれば、非常時の操作や住民同士の協力につながる可能性がある。
一方、発電・蓄電設備を置いた数と、停電時に実際に支えられる人数・時間は別の指標である。曇天や浸水、担当者が来られない状況も含めた運用を考える必要がある。
市議会の2025年6月の答弁では、玄界小・中学校や箱崎清松中学校への太陽光発電・蓄電池の導入計画が説明されている。これらは既存の計画であり、今回その工事完了まで確認したものではない。永澤氏の構想では、どこを追加・拡充するのかを明確にしたい。
市が案内するPPA方式は、事業者が設備の初期費用を負担し、市側が電力を購入する仕組みで、費用負担そのものがなくなるわけではない。平時の節約額と非常時の安心を分け、保守・更新費、学校の安全管理、地域活動を支える人員まで含めて比較することが大切になる。
今後、説明を確認したい点
- 各拠点で何人のどの機能を何時間支え、発電不足や設備故障時にどう代替するのか。
- 既存計画に何を加え、設置から保守・更新までの総費用と、日常の運営責任をどう分担するのか。
比較に用いた資料:福岡市議会・2025年6月13日会議録/福岡市・公共施設へのPPA導入
佐々木彩乃氏:成長を暮らしへつなぎ、文化と歴史を生かす
29歳。一般社団法人catalystの代表理事。9月18日に無所属での出馬を表明しました。法人公式プロフィールでは、九州大学法学部、清華大学の修士課程、ボストン・コンサルティング・グループでの勤務を経て、2025年に法人を設立した経歴を確認できます。出典:TNC・9月18日、法人公式プロフィール。
会見報道では、福岡の歴史や文化を大切にし、都市成長で増えた税収を暮らしの改善へつなぐ方向性を示しています。FBSは、特定団体の支援を受けず無所属で挑むという本人の説明を伝えました。出典:共同通信・9月18日、FBS・9月18日(確認時点でリンク先を取得できませんでした)。
出馬表明前の報道でも、高島市政の路線を引き継ぎながら、市民が成長を実感できる市政を目指す姿勢が伝えられています。出典:KBC・9月16日。ただし、経済界での活動歴や法人の関係者が、そのまま選挙での推薦・支援関係を意味するわけではありません。
今後確かめたい点:成長による財源を住宅、子育て、医療、交通などのどこに優先して使うのか。今回取得した資料は方向性が中心で、具体的な給付・事業の対象、金額、期限、財源は確認できていません。法人としての活動実績と、市長として実施する公約も区別して確認します。
成長によって、住宅費・移動・子育ての負担をどう減らすか
佐々木氏が掲げる、都市の成長を暮らしへつなぐという方向は、経済の規模だけでなく、市民が感じる負担や安心を政策の成果として問うものと読める。文化や歴史を生かす考えも、地域への愛着や商いを支える可能性がある。
一方で、来訪者や投資額が増えたことと、住民の住宅費・移動・子育てなどの負担が軽くなったことは同じではない。何を暮らしの改善として測るかで、政策の中身が変わる。
市の2026年度当初予算案の説明も、税収増を見込みつつ、子ども関連施策や社会保障に予算を配分している。税収が伸びた分を、すべて自由に使える新たな財源として扱うことはできない。
佐々木氏の構想では、現行の配分からどの層・地域に重点を移すのかを示すと、継承する点と変える点が分かりやすくなる。文化施策についても、観光客数だけでなく、活動する人の継続性、住民の参加機会、混雑や生活費への影響まで見ると評価できる。行政運営の能力は、実施体制と具体的な政策から判断したい。
今後、説明を確認したい点
- 任期の前半で優先する暮らしの課題は何か。誰に届く施策を、どの既存支出の見直しや財源で実行するのか。
- 所得や地域による違いも含め、文化・成長政策の成果と住民負担をどの指標で公開するのか。
比較に用いた資料:TNC・佐々木氏の会見報道(9月18日)/福岡市・2026年度当初予算案のポイント
森健太郎氏:支出の検証、交通改革、外国人施策の見直し
48歳。活動名は「森けんたろう」。福岡市出身のIT会社経営者・AIエンジニアで、日本保守党公認として9月18日に出馬を表明しました。出典:TNC・9月18日。
本人の福岡市長選用の公約ページは、次の3分野を掲げています。国政向け政策ページとは分けて確認しました。
- 公金支出:海外視察やワンヘルス関連の支出を検証し、市のワンヘルス推進宣言をいったん撤回する方針。行政の透明化、支出削減を通じた減税、市長報酬の見直しを提案する。
- 交通:民間と協力して自動運転タクシーの早期導入に挑み、郊外や高齢者の移動手段を確保する。
- 外国人施策:移民拡大を抑える姿勢を示し、一部の子育て支援を日本国籍者に限って拡充すること、外国人への生活保護停止などを掲げる。一方、ルールを守り地域に貢献する外国人住民を追い出す考えはないとも説明する。
出典:本人「福岡市長選・公約」。同ページの「腐敗ゼロ」などの表現は陣営の主張です。県議会に関する問題を理由に、福岡市の不正まで確認された事実として扱うことはできません。
今後確かめたい点:支出見直しの対象と根拠、削減額、減税の率・財源、自動運転の運行地域と安全・費用の負担です。外国人施策についても、対象とする市独自事業を特定し、国の制度や通知との関係、既存の利用者への影響を具体的に確認する必要があります。市長選ページでは、詳しい分野別政策に準備中の表示がありました。
支出削減と外国人施策で、どの事業・対象者を変更するのか
森氏の支出を検証する方針は、費用に見合う効果を市民が確かめ、優先度の低い事業を見直すという観点から検討できる。自動運転タクシーも、移動手段が乏しい地域の足を増やせるなら生活に役立つ可能性がある。
ただし、どの支出にどれだけの削減余地があるか、運行の安全性・料金・担い手をどう確保するかは、具体的な資料と計画で判断する必要がある。支出の検証で不正を指摘する場合は、対象の事業と根拠資料を示す必要がある。
見直し対象とするワンヘルスについて、市は人・動物・環境の健康を一体的に考える取り組みと説明している。宣言への賛否と、個別事業の必要性・費用対効果は分けて検討したい。
外国人への生活保護についても、市は2025年9月の議会答弁で、国の通知に基づき、永住者・定住者など対象となる在留資格の人に法に準じた保護を行うと説明している。外国人全員が一律に対象という制度ではない。変更を論じる際は、対象者、国との制度上の関係、生活が立ち行かなくなった人への対応を具体化する必要がある。
今後、説明を確認したい点
- 停止・縮小・維持する事業をどう選び、検証費用や代替策を含めて減税に回せる純額をいくらと見込むのか。
- 外国人施策はどの在留資格・制度・給付を変更するのか。国との調整や緊急時の支援をどう扱うのか。
比較に用いた資料:森氏・市長選公約/福岡市・ワンヘルス宣言/福岡市議会・2025年9月5日会議録
神野元基氏:9月24日に出馬表明、教育課題への対応を訴える
41歳。佐賀県の東明館中・高校長で学校法人の理事長。9月24日に会見を開き、無所属での立候補を表明しました。物価高を念頭に都市の成長を市民が実感できるまちづくりや、不登校など教育課題への対応を訴えています。出典:テレQ・9月24日会見報道。
報道で伝えられた方向性は、AIで市民の声を集めて政策へ反映し、市の将来を市民と考えるというものです。出典:西日本新聞・9月18日「福岡市長選に東明館中・高校長が出馬へ」。
学校公式の経歴には、AI教材開発の経験、2022年の校長就任、2023年の理事長就任を記載しています。これは教育分野での経歴であり、そのまま福岡市長選の教育公約とは見なせません。出典:東明館公式・学校概要。
今後確かめたい点:教育課題への対応で市が担う具体的な事業、対象、費用と成果指標です。AIで市民の声を集める構想については、意見の代表性、個人情報の扱い、対面での参加手段、最終的な意思決定の責任を確かめます。税・交通・福祉・住宅を含む政策全体と財源は、確認した会見報道だけでは明らかではありません。
AIで集めた声は、投稿しない市民の意見も代表できるか
神野氏について報じられたAIを使う市民参加の構想は、多くの意見を整理し、共通する困り事を見つけやすくする可能性がある。寄せられた声と行政の対応を結びつけて公開できれば、意見を出した後の過程も追いやすくなる。
9月24日の会見では教育課題への対応も訴えたと報じられた。ただし、AIを用いた意見収集の実施方法、教育施策の対象や費用は、確認した報道だけでは決まらない。教育・AI分野の経歴から、導入製品まで推測することもできない。
福岡市は既に市政に関する意識調査を実施している。2025年度は18歳以上の市民4,500人を無作為に抽出し、郵送とインターネットで回答を受け付けた。新しい市民参加を比べる際は、既存の調査をどう補うかが重要になる。
オンライン投稿の件数が増えても、投稿しない人の意見まで代表するとは限らない。AIによる要約で少数意見が消えないか、元の声に戻って確認できるか、デジタルを使わない人も参加できるかが実施上の焦点だ。最終的な政策判断の理由と責任の所在も、技術とは別に示す必要がある。
今後、説明を確認したい点
- どの方法で市民の声を集め、参加しにくい人や少数意見を拾い、既存の市民調査とどう組み合わせるのか。
- 要約の誤り・個人情報・事業費を誰が検証し、市長や職員が政策に採用・不採用とした理由をどう公開するのか。
比較に用いた資料:西日本新聞・出馬意向報道(9月18日)/福岡市・2025年度市政に関する意識調査
片山純子氏:住民の命と暮らしを重視、市政の転換を訴える
市民連合ふくおかの事務局長。9月26日に無所属での立候補を表明したと報じられています。市民団体などが立ち上げた「住民とともに安心の福岡市をつくる会」が擁立し、住民の命と暮らしを重視する市政を訴えています。出典:テレQ・9月26日、NetIB・9月28日会見報道。
今後確かめたい点:本人・擁立団体の公式政策全文は今回取得できていません。各施策の対象、年間費用、財源、開始時期を確認します。会見報道から確認できた主張を紹介しており、党の公認・推薦や実現済みの事業を認定するものではありません。
吉富景子氏:地場企業と所得、健康・教育・防災を掲げる
眼科医。9月29日に無所属での立候補を表明したと報じられています。参政党福岡県連は、同日の出馬表明、政策協定の締結、党の推薦を公表しています。無所属での出馬と政党の推薦は区別して記載します。出典:FBS・9月29日会見報道、参政党福岡県連・公式発表。
本人サイトでは、地場企業の仕事を市民所得につなげること、健康・介護予防、学校給食に50%以上の地元産農水産物を使うこと、不登校児童のフリースクール授業料補助、水害・警固断層地震への備えなどを掲げています。本人の政策提案であり、実施済みの事業や確定予算ではありません。出典:本人公式「八つの約束」。
今後確かめたい点:各施策の対象、年間費用、財源、開始時期は今回確認できていません。給食の調達体制、フリースクール補助の条件、既存の健康・防災施策との違いも比較に必要です。本人サイトにある人口・所得などの数値主張は、今回の追記では原資料との照合を行っていません。
政策の違いはどこにあるか
ここからは、上記資料を基にした本記事の比較・評価です。「高島路線を引き継ぐか」だけでは、各氏の違いは十分に見えません。何を引き継ぎ、どの負担を減らし、その費用をどう賄うかを見比べる必要があります。
1.家計を支える方法:減税、給付、サービス拡充
井上氏は市民税5%減税、渡辺氏は所得保障と公共サービス、西脇氏は保育・介護など生活上の負担軽減を重視しています。成長の還元を掲げる新村氏や佐々木氏は、具体的な配分先が比較の焦点です。税を納める額が少ない世帯にも支援が届くか、年間必要額と恒久財源が示されているかを確認したいところです。
2.交通:鉄道投資、信号改善、地域の足
調氏の鉄道・交差点整備、西脇氏のAI信号や道路運用、森氏の自動運転タクシー、渡辺氏の交通空白地域対策では、手段と対象が違います。開始までの年数、周辺部や高齢者への効果、運賃、費用負担を同じ尺度で比較する必要があります。
3.教育・医療・防災:対象と実施の仕組み
荒牧氏は教育を社会変革の中心に据え、阿部氏は医療・介護の担い手、永澤氏は災害時の生活基盤に重点を置きます。理念だけでなく、対象人数、現場の人員、既存施策との違い、維持費まで示されるかが判断材料です。
4.行政改革とAI:現金の削減額と住民への効果
永澤氏の事務自動化や神野氏の市民意見収集など、AIの使い方も異なります。作業時間が減っても同額の現金が浮くとは限りません。人材の再配置、導入・保守費、個人情報保護、誤りの訂正、対面窓口を含めて評価する必要があります。透明化の提案も、情報を出す時期、対象、第三者が検証できる仕組みまで比べたいところです。
5.外国人施策:対象となる制度と住民への影響
森氏は支援対象の限定や制度見直し、西脇氏は任意の生活ルール教育を打ち出しています。入国・在留に関する国の制度と、市が運営する個別事業を分け、誰にどんな変更が及ぶかを確かめることが必要です。国籍と不正利用を同一視せず、問題を指摘する際は対象制度と根拠を確認します。
各氏に共通して聞きたいのは、「任期中に優先する3項目」「年間費用と財源」「縮小・廃止する既存事業」「関係機関との合意」「成果と中止の基準」です。資料の詳しさには差がありますが、現時点の情報量だけを人気や実現可能性の順位に置き換えることはできません。
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今後確認する発表と、今回の調査範囲
- 神野氏の政策:9月24日の会見で示した教育課題への対応や暮らしへの成長の還元について、対象・費用・工程を確認する。
- 10月中旬:調氏の政策集公開予定。会見で示した方向性と、費用・工程の具体化を確認する。
- 10月16日:市選管の立候補予定者説明会。午後1時30分からTKPエルガーラホール7階中ホール1で開催予定です(受付は午後1時から)。説明会への出席と立候補届出は区別して確認します。出典:福岡市・9月16日公表。
- 10月31日:永澤氏が示す供託金確保の期限。出馬するかどうかの最終判断を確認する。
- 11月1日:告示・立候補届出。福岡市選管の公表を基に、正式な候補者・党派・届出順を確認する。
調査対象は、各氏の公式サイト・本人発信、所属団体の公表、会見を取材した報道、福岡市の公表資料です。全ての動画の通し視聴や各陣営への直接取材を実施したものではありません。取得できないページや準備中の政策集については、その範囲を本文に明示しました。「今回確認できなかった」ことは、「その政策が存在しない」ことを意味しません。
過去の福岡市長選データ
過去4回の結果を振り返ります(いずれも高島宗一郎氏が当選)。
| 年 | 高島氏の得票 | 得票率 | 投票率 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 209,532票 | 43.07% | 43.67% |
| 2014年 | 256,064票 | 56.83% | 38.73% |
| 2018年 | 285,435票 | 75.14% | 31.42% |
| 2022年 | 329,606票 | 75.70% | 34.31% |
出典:福岡市選挙管理委員会「福岡市長選挙 候補者得票数・得票率の推移」(PDF)。得票率は有効得票数に占める割合で、投票率とは異なります。2026年9月7日、公式表と照合し、2014年の投票率を38.79%から38.73%に訂正しました。未記載だった2010年の得票率と、2022年の正確な得票数も補いました。
投票の基本情報
期日前投票は11月2日から14日までです。投票資格、転入・転居した場合の扱い、入場整理券、投票所の場所・時間は、福岡市選挙管理委員会の最新案内をご確認ください。
よくある質問
福岡市長選挙2026はいつですか?
11月1日(日)告示、11月15日(日)投開票です。期日前投票は11月2日〜14日。現市長の任期満了は12月6日です。福岡市選管の公表日程で確認できます。
立候補する人は何人ですか?
10月1日時点で、会見で出馬表明したと報じられた12人と、本人がネット上で表明した西脇ひろき氏の計13人を取り上げています。正式な候補者数ではありません。立候補届出は11月1日です。
高島市長の後継候補は決まっていますか?
複数の表明者が高島市政の継承を掲げています。ただし、継承を主張することと、高島氏本人の支持・推薦を得ていることは別です。この記事で確認した資料から、特定の人物を高島氏公認の後継と断定していません。
公約の対象・金額・財源まで比較できますか?
詳細な本人政策サイトがある一方、政策集の公開を予定している人や、取得できた会見資料が方向性中心の人もいます。今回の市長選公約、市議時代の提案、既存事業の実績を区別して紹介しています。
選ぶために、これから見たいこと
今回の市長選では、成長の成果をどう暮らしに届かせるか、移動や福祉をどう支えるか、行政への信頼をどう確保するかについて、異なる提案が出ています。政策の名前や金額だけでなく、対象、財源、実施時期、検証方法までそろえて比較することが大切です。
正式な候補者は告示後の選管公表で確認してください。本記事では、出馬表明・予定・報道の段階を分け、資料が確認できた内容から更新します。
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