記事タイプ:親記事・神戸の夜景公式アカウント問題の時系列
記事種別:一次資料検証・時系列記録|最終更新:2026年7月27日
本記事は、兵庫県の公式資料、議会・会見での説明、当事者の公開発言、政経プラスの検証動画を照合して更新しています。確認済み事実、当事者の主張、政経プラスの分析、現時点で確認できない事項を分けて記載します。
政経プラス公式動画|32分25秒
まず32分の総整理で全体像をつかむ
県広報Xが個人アカウントを唯一フォローしていた問題、県の不正アクセス説明、公開電話後の経緯を、確認済み事実と未確認事項に分けて整理します。
YouTubeで疑問点の総整理を見る →
結論:何が問題なのか
この問題の核心は3点に整理できます。第一に、兵庫県の公式広報アカウントが、特定の個人アカウントただ一つをフォローしていたという運用実態。第二に、そのアカウント「神戸の夜景(旧名:かまやみひ)」による発信内容と、説明の変遷。第三に、県の説明が「不正アクセスの疑い」に踏み込みながら、その後の対応と情報開示が十分とは言えないままであることです。
一つずつ、時系列で確認していきます。
登場する主体の整理
本記事に登場するのは主に次の3者です。兵庫県広報の公式Xアカウント(県の公式な対外発信窓口)。「神戸の夜景」アカウント(旧アカウント名「かまやみひ」。X上の個人アカウント)。そして追及・検証を行った側(県議会議員、明石市議、著述家の菅野完氏、各配信者・市民)です。
なお本記事では、アカウント運営者の個人特定につながる情報(氏名・年齢・職業・居住地・法的手続きで開示された情報の内容)は一切記載しません。理由は末尾の「本記事の執筆方針」に記しています。
時系列全記録
フェーズ1:発覚と「無関係」表明(2025年9月末)
発端は2025年9月下旬。兵庫県広報の公式アカウントが、個人アカウント「かまやみひ(当時)」を唯一のフォロー対象としていたことがX上で指摘され、批判が広がりました。当該アカウントは斎藤元彦知事を強く支持する発信を続けており、当チャンネルの検証では、知事に批判的な立場の県議・配信者への攻撃的な投稿も多数確認しています(→[検証動画①](https://www.youtube.com/watch?v=NQ1jwwto9V4))。
9月28日、当該アカウントは「皆様からいただいたご意見について」と題する説明文を投稿します。要旨は、県広報によるフォローについて自分は一切無関係で経緯にも関与していない、詳細は県の広報担当部署に問い合わせてほしい、というものでした。あわせて、過去に投稿した写真が「視認性向上のためAI技術で鮮明化した加工画像」だったことを認め、加工の事実を事前に明示しなかった点を謝罪しています。この写真は、同年8月15日の終戦の日に知事が甲子園球場で黙祷する様子をめぐって投稿されたもので、「周囲も黙祷しているように見せる加工ではないか」との疑念が持たれていたものです(→[検証動画②](https://www.youtube.com/watch?v=5lJsYVfCbxQ))。
「自分は無関係」としつつ、なぜ県に対して公式に説明を求めないのか——当チャンネルはこの時点で、その不自然さを指摘しました。
フェーズ2:県の説明と「警察沙汰」(2025年10月)
10月に入ると、事態は行政の説明責任の問題へと発展します。
明石市議が「県広報はどのような理由でフォローし、どのような理由でフォローを外したのか」を公文書公開請求したのに対し、県は「請求内容に相当する行為を県は行っていない」として公文書非公開決定を通知しました。県がフォローを「行っていない」のであれば、誰が操作したのかという新たな疑問が生じます。
県議会・総務常任委員会の質疑では、県広報広聴課が次のように説明しました。職員への聞き取りではフォロー操作を行った者はいなかった。一方でアカウントのログを確認したところ、職員によるもの以外に、不明なIPアドレスからのログインおよび操作の形跡が判明した。9月29日朝にパスワードを変更し、SNS運営事業者に不明なアクセスの調査を依頼したが回答は得られていない。不正アクセス禁止法違反などの犯罪行為があった可能性から、県警に相談している——。この件は関西テレビなどでも報道され、全国ニュースとなりました(→[検証動画③](https://www.youtube.com/watch?v=IXyIFAz9Dj8))。
さらに10月23日、委員会でこの件が検証されていたまさに同日、県は電子マネーアプリ「はばタンPay+」のシステムトラブルと個人情報漏えいを公表。10月29日には知事の定例記者会見が中止され(県の説明は近隣小学校の行事への配慮)、説明の機会が失われたことへの疑問の声も上がりました(→[検証動画④](https://www.youtube.com/watch?v=oZxJ_UvwZCk))。
フェーズ3:小康と断続的な検証(2025年11月〜2026年5月)
この期間、事案そのものに大きな進展は公表されていません。ただし当該アカウントは名称を「神戸の夜景」に変更したうえで運用を継続し、特定の政治的立場を支持する投稿やリポストを続けていました。一方で、知事に批判的な立場の人々への攻撃的投稿をめぐり、複数の関係者が発信者情報開示などの法的手続きを進めていたことが、のちに明らかになります。
フェーズ4:公開電話と謝罪、そして再燃(2026年6月〜)
2026年6月18日朝、著述家・菅野完氏の定例配信中に、当該アカウントの運営者から菅野氏へ電話がかかるという出来事が起きます。配信内のやり取りによれば、菅野氏に対する投稿が名誉毀損にあたるとして裁判所を通じた発信者情報開示の手続きが行われており、運営者は繰り返し謝罪しつつ、訴訟を避けたい旨を懇願していました。菅野氏は「謝罪だけで済む段階は超えている」として、正規の手続きで対応する意向を示しています(→[検証動画⑤](https://www.youtube.com/watch?v=7fWM6bIRJL8))。
この配信をきっかけに問題は一気に再燃し、当チャンネルでも過去の発言と経緯の総整理を行いました(→[検証動画⑥](https://www.youtube.com/watch?v=QKIiaiz9Tc0))。なお本記事公開時点で、当該アカウントは経緯の説明や謝罪の固定ポストを掲載しないまま、通常の運用を続けています。
制度面から見る論点:これは「一アカウントの騒動」ではない
この問題を単なるSNS上のいざこざとして片付けられないのは、行政の制度運用に関わる論点を複数含んでいるからです。
論点1:自治体公式アカウントの運用ガイドライン。 多くの自治体は公式SNSについて「私的アカウントはフォローしない」等の運用基準を持ちます。公的アカウントによるフォローは、対象への「お墨付き」と受け取られうる行為です。唯一のフォロー先が特定の政治的立場を強く発信する個人アカウントだったという事実は、基準の有無・遵守状況の説明を要する問題です。
論点2:不正アクセスへの対応水準。 県は「不明なIPからの操作形跡」を確認したと議会で説明しました。刑事訴訟法239条2項は、公務員が職務上「犯罪があると思料するとき」の告発義務を定めています。ただし、県が当時どの程度の証拠を把握し、犯罪があると判断していたかは、公開資料だけでは確認できません。したがって、県警への相談にとどめた対応が直ちに法令違反だったとは断定できません。県が確認したログの範囲、相談後の調査結果、再発防止策については、引き続き説明が必要です。
論点3:情報セキュリティ体制の全体像。 公式アカウントの安全性が確認できない段階で、そのアカウントから「はばタンPay+」の個人情報漏えいという重要報告が発信された経緯は、県の情報管理体制全体への信頼に関わります。
未確定事項の整理(ここから先は断定できません)
信頼できる記録として残すため、現時点で確認が取れていない事項を明示しておきます。(1)県公式アカウントのフォロー操作を実際に行った主体。(2)不明なIPアドレスからのアクセスの正体と目的。(3)当該アカウントの運営に第三者の関与があったか否か。(4)進行中の法的手続きの帰結。これらについてSNS上では様々な説が流れていますが、本記事では公的な発表・議会記録・当事者の公開発言で確認できる範囲のみを記載しています。
関連動画一覧(時系列順)
以下の10本は、政経プラスチャンネルが本件を継続して扱った動画です。断定的な見出しを避け、各段階で確認できた論点に沿って並べています。
一次資料・確認先
- 兵庫県広報X運用ポリシー――原則として他のアカウントをフォローしないとの運用方針
- 兵庫県・2025年12月2日の知事提案説明――公式SNSへの不正アクセスの疑い、総点検と再発防止に関する県の説明
- e-Gov法令検索・刑事訴訟法――239条の適用条件
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広がる抗議の声(2025-10-19)](https://www.youtube.com/watch?v=BidQ47tLiig)本記事の執筆方針
本記事は、係争中・進行中の事案を扱うため、次の方針で執筆しています。違法性を断定する表現は用いない。公的発表・議会記録・報道(第一階層)、当チャンネルの検証(第二階層)、SNS上の指摘(第三階層=未確定事項欄のみ)を区別して記載する。アカウント運営者の個人特定につながる情報は、法的手続きで開示された内容を含め記載しない——個人への制裁ではなく、行政の説明責任と制度の検証こそが本件の公共的な論点だと考えるからです。
更新履歴
- 2026-07-27 県のX運用ポリシー、公式SNSへの不正アクセスに関する県説明、刑事訴訟法239条の適用条件を追記。関連動画10本を時系列カード化し、YouTubeとの往復導線を追加。
- 2026-07-16 初版公開
動画の論点を文章で読みたい方は、noteの兵庫県庁の闇|公式がフォローした「神戸の夜景」アカウントの正体もご覧ください。











