作成・最終確認日:2026年10月14日(日本時間)/記事種別:会見検証・制度解説/制作補助:OpenAI Codex(GPT-6)。
大臣の問題を説明するために、省の職員がどこまで対応するのか。簗和生農林水産相をめぐっては、省内の「お支えチーム」と呼ばれる対応体制が話題になっています。問われるのは呼び名の印象より、誰の指示で、何の仕事を、どの範囲で行っているかです。
10月13日の農水省公式会見録では、記者がこの体制について質問し、簗氏が職員の対応と負担に言及しています。本稿では会見で確認できる回答と、まだ確認できない組織の実態を分けます。
公式会見で、簗氏は何と答えたか
会見で記者は、省内に支援体制が設けられ、法律上の論点整理や国会・報道対応を担うという話について質問しました。簗氏は、個人の政務に関することは基本的に自分のスタッフが対応し、国会対応や大臣としての職務に関して対応している省職員もいると説明。関係者に負担をかけていることへの申し訳なさを述べました。[1]
ここで注意したいのは、記者の質問文に含まれる情報を、そのまま省が認めた組織情報として扱わないことです。会見の回答だけでは、チームの正式名称、発足日、人数、具体的な担当業務までは分かりません。
国民のための説明か、個人のための対応か
人事院は、国家公務員法96条の服務の根本基準として、職員は国民全体に奉仕し、公共の利益のために勤務するという原則を示しています。[2]これは省職員の仕事を考える基準になります。ただし、この原則だけで今回の対応を法令違反だと判断することはできません。
国会への説明のために、行政の判断経緯や省の所管事項を整理することには、公的な目的があります。一方、大臣就任前の個人の選挙活動について、陣営の資料を集めたり、個人の主張を組み立てたりする対応まで省職員が担っているのかは、業務内容を確かめなければ分かりません。
大臣に関係する仕事だから全部が私的業務だという整理も、国会で聞かれるから全部が公務だという整理も粗すぎます。個別の仕事の目的、所管、指示、成果物を見て判断する必要があります。
省に示してほしい四つの情報
次の表は、会見を踏まえた編集上の確認提案です。現在確認できている組織の実態を示す表ではありません。
| 確認したい情報 | 判断につながる点 |
|---|---|
| 設置の経緯と指示した責任者 | 省としてどのように必要性を判断したか |
| 担当部署・人数・業務の範囲 | 行政に関する説明と、個人の活動に関する対応の分担 |
| 作業時間と通常業務への影響 | 職員への負担と、本来の行政サービスへの影響 |
| 作成資料と確認の手続き | 事実の整理が目的か、本人の説明の検証も行うのか |
例えば、問い合わせに答えるための行政資料の整理と、陣営側の記憶だけを基にした説明案の作成では、必要な事実確認も責任の所在も変わります。作業の一覧があれば、公務としての必要性を具体的に検討できます。
謝罪に加えて、職員が担う範囲の説明を
簗氏が職員への負担を認めたことは、公式記録で確認できます。しかし、謝意や謝罪は、業務分担が適切かを説明する資料の代わりにはなりません。
本稿の編集上の提案は、省が対応する範囲と、簗氏個人のスタッフが対応する範囲を示すことです。そのうえで、行政の事実確認が大臣本人の説明と独立して行われる仕組みも説明してほしい。職員に疑問が向けられる状況を解くためにも、指示と分担を明らかにする責任は、省の幹部と大臣にあります。
確認できていないことと出典
本稿では、正式な設置文書、職員の名簿、勤務時間、費用、個別の作業指示を確認していません。「公費の私物化」や職員の違法行為が確定したという記事ではありません。会見での回答を基に、検証に必要な情報を整理しています。
- [1]農林水産省・簗大臣記者会見概要(2026年10月13日)。「一部週刊誌報道について」の質問と回答。
- [2]人事院・令和6年度年次報告書「服務等」。国家公務員法96条の原則を確認する制度資料。
- 関連:簗農水相の道路予算発言と交付金の検証/簗和生氏の経歴。
更新情報:2026年10月14日、公開前に13日の公式会見と人事院の制度資料を再確認。記者の質問と本人回答を分け、体制の詳細について確認できていない範囲を明記しました。

