情報確認日:2026年10月14日
落選しただけで供託金が必ず没収されるわけではありません。選挙の種類ごとに定められた得票基準などを満たすかで扱いが変わります。返還の条件を満たした場合も、自動振込ではなく、選挙長の証明書などを用意して、供託した法務局の供託所へ取戻しを請求します。
供託は、立候補時に預けるお金
選挙供託は、立候補の届出に際して現金などを供託所へ預ける手続です。公職選挙法が対象と金額を定めています。選挙運動の支出、候補者個人の生活費、政党からの支援金とは別のお金です。
港区の立候補案内では、国政選挙と地方選挙で供託額・没収基準を分けています。「供託金は一律300万円」という説明は、全選挙には当てはまりません。
最低得票の基準は、選挙で違う
港区の公式表に載る主な例は次のとおりです。表は「この数に達しない場合」の基準で、同じ数に達した場合を未満と扱いません。
| 選挙の例 | 供託額 | 得票による没収基準 |
|---|---|---|
| 衆議院小選挙区 | 300万円 | 有効投票総数の10分の1未満 |
| 参議院選挙区 | 300万円 | 有効投票総数÷定数÷8未満 |
| 港区長 | 100万円 | 有効投票総数の10分の1未満 |
| 港区議会議員 | 30万円 | 有効投票総数÷定数÷10未満 |
定数で割る選挙と、割らない選挙がある点が重要です。議員選挙の基準を首長選挙へ当てはめないでください。自分が立候補する選挙の公式説明会資料で、金額と算式を確認します。
当落と基準を、別に考える
編集部の計算例として、港区長選挙に相当する条件で有効投票総数が50,000票なら、10分の1は5,000票です。得票が5,000票以上なら、落選でも得票数を理由とする没収基準には該当しません。
港区議会議員選挙に相当する条件で、有効投票総数50,000票、定数20人なら、基準は50,000÷20÷10=250票です。こちらを5,000票と計算すると、選挙の種類を混同しています。
これらは算式の説明用で、実際の選挙結果ではありません。実際の有効投票総数、定数、得票、適用条文を、選挙管理委員会の公表と照合してください。端数を含む基準も、自己判断で丸めず公式の扱いを確認します。
比例代表には、別の算式がある
比例代表では、名簿届出政党等の供託や当選者数、重複立候補などを使った算式があります。一候補者の得票が10%以上なら全額返る、という小選挙区の説明を転用できません。
港区の案内も、国政の比例代表では没収額が一定の額となる場合があると区別しています。名簿の人数、当選者数、重複立候補者の扱いを、該当する中央・都道府県選管の説明で確かめます。
また、立候補の辞退など、得票数以外の没収理由もあります。無投票や候補者の死亡など特殊な事情は、通常の落選だけを前提にした説明で処理せず、選管へ確認します。
取り戻せるときの手順
法務省の供託Q&A・Q54は、選挙供託の取戻しについて、供託物払渡請求書と添付書類を、供託がされている供託所へ提出するよう案内しています。
- 選挙管理委員会で、返還の対象となるか確認する。
- 選挙長が交付する供託原因消滅証明書を用意する。
- 供託した供託所を確認し、請求書と必要書類を揃える。
- 窓口・郵送・利用できるオンライン手続の条件を確かめて請求する。
- 払渡しの方法と入金を確認し、記録を保存する。
証明書の選挙長による証明年月日は、地方公共団体の長・議員の選挙では選挙の日から14日、衆議院・参議院の議員の選挙では30日を経過した後である必要があります。これは証明書を使える時期の条件で、取戻請求を終える締切ではありません。選挙直後に書類を揃える場合も、交付予定日と請求可能な時期を選管・供託所へ確認してください。
印鑑証明書や、政党その他の団体の代表者資格を証する書面には、必要性・省略条件や作成後の期間の条件があります。個人、団体、代理人による請求を同じ書類一覧で扱わず、Q54と供託所の案内を使います。
供託した場所と、手続の方法を確認する
東京法務局の案内は、選挙後の取戻しは供託した供託所で行うと説明しています。オンラインの取戻請求も、供託申請と条件が同じとは限らず、電子署名が必要と案内されています。
供託番号、選挙名、候補者名、供託した日を手元へ揃えると問い合わせが具体的になります。金額や没収の判断は選管、払渡請求の書類・方法は法務局の供託所というように、窓口の役割を分けてください。
供託金が返る予定でも、選挙費用全体が回収できるという意味ではありません。供託の返還と、印刷・車両・事務所などの支出を別に見積もっておくと、必要な資金を混同せずに済みます。
参照資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

