本文へ移動

参議院が法案を否決したら終わり?衆院の再可決と60日の条件

情報確認日:2026年10月15日

参議院が否決した法律案でも、衆議院が出席議員の3分の2以上で再び可決すれば法律になります。また、参議院が法案を受け取った後、国会休会中を除く60日以内に議決しない場合、衆議院は否決されたとみなすことができます。60日がたつだけで法案が自動成立する制度ではありません。

広告

▶ 政経プラスチャンネルの最新解説動画

チャンネル登録して、新しい解説を受け取る

原則は両院の可決。食い違った場合に再可決がある

憲法59条は、特別の定めがある場合を除き、法律案は両議院で可決したときに法律となると定めています。その上で、衆議院で可決し、参議院が異なる議決をした場合の再可決を認めています。

再可決の条件は、衆議院の「出席議員」の3分の2以上です。単純な過半数では足りません。また、憲法改正の発議に必要な「各議院の総議員」の3分の2以上とも、比べる人数が違います。

人数の計算だけを示す仮の例として、出席議員が450人なら3分の2は300人です。301人なら3分の2は200と3分の2なので、201人以上が必要になります。実際の採決では公式の出席・表決記録を確認します。

60日は、参議院が法案を受け取った後から数える

59条4項の対象は、参議院が議決しないままの法律案です。起点は、衆議院で可決された法律案を参議院が受け取った後です。政府が法案を閣議決定した日や、最初に国会へ提出した日から60日ではありません。

条文は国会休会中の期間を除くと定めています。テレビ中継がない日をすべて除いたり、土日を独自に営業日計算へ置き換えたりせず、受領と国会の休会の記録に基づいて確かめてください。

この条件を満たした場合、衆議院は参議院が否決したものとみなすことが「できる」とされています。未議決の法案が、期限だけで可決済みになるわけではありません。

「否決とみなす」と「法律になる」は別の段階

手続きを整理すると、参議院の未議決と、衆議院の再可決は別です。

参議院の扱い 次に確認すること
同じ内容を可決 両院で可決した法律案の成立
異なる議決をした 調整の経過、衆院で再可決するか
受領後、条件付きの60日以内に議決しない 衆院が否決とみなす扱いをするか
否決されたものとみなす扱いに進んだ 出席議員3分の2以上による再可決の成否

報道で「60日ルールを使う方針」と説明された段階では、まだ再可決の結果は出ていません。法案の内容に合意ができた場合など、実際には別の経過となる可能性もあります。

再可決できるだけの議席を会派が持つという見通しと、採決で必要な賛成数を得たという事実も別です。欠席や投票行動は実際の議決記録で確かめます。

両院協議会による調整も、法律案には用意されている

憲法59条3項は、衆議院が法律の定めにより両院協議会を求めることを妨げないとしています。再可決の説明があるからと、調整を試みる手続きが存在しないわけではありません。

ただし、法律案の調整と、予算・条約・首相指名で両院が一致しない場合の扱いは同じではありません。予算の「30日」と法律案の「60日」を混ぜると、いつ、何を根拠に成立したかを読み違えます。

予算に関連して提出された税制や公債発行等の法案も、法律案としての手続きを確認します。予算が成立したというニュースだけで、関連法案がすべて成立したとは扱わないでください。

議案の審議経過と、最後の本会議を照合する

調べるときは、法律案の正式名称、提出回次、議案番号をそろえ、両院の議案情報を開きます。衆院可決、参院受領、参院の議決または未議決、衆院の再可決を時系列に並べます。

「委員会で可決」と「本会議で再可決」も区別します。成立した条文を読みたいときは、提出時の本文だけでなく、修正の有無と成立後の本文へ進んでください。

最後に、法律が成立したことと、その規定が施行されたことは別です。手続きの確認に加え、公布された法律の附則で施行日や経過措置を確認すると、制度がいつから変わるかを追えます。

参照資料

あわせて読みたい記事

執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

ほかの記事を探す
ホームで目的から探す →
タイトルとURLをコピーしました