家族や選挙スタッフへの法的侵害には、断固たる措置を取る。その言葉に続いて片山安孝氏が名指ししたのは、自分を応援する中島由美子氏のチャンネルでした。批判者への対応かと思ったら、応援する側の撮影と配信を問題にしていたわけです。
私はこの件について、片山氏が対応するという判断を支持します。応援している人だからといって、家族やスタッフの扱いが何でもよくなるわけではありません。だからこそ、その基準を身内の問題だけで終わらせてほしくないと思っています。
投稿で述べたのは「弁護士と相談中」という段階
10月21日に収録した動画では、片山氏のX投稿を読みました。投稿は、前日のネット番組で家族や選挙スタッフへの法的侵害には断固たる措置を取ると話した後、ある連絡が寄せられたと説明しています。
その連絡内容として示されたのが、中島由美子チャンネルで、個人演説会の選対スタッフの発言を無断撮影し、人物を特定できる画像をYouTubeで配信しているという指摘です。片山氏は、内容に相違がないことを確認し、弁護士に相談していると記していました。
これは片山氏自身が投稿で示した説明です。実際にどの行為がどの法律に違反するか、訴訟を起こしたか、裁判所がどう判断したかまでが確認されたわけではありません。「相談中」と書いている段階を、提訴済みや違法確定と読み替えることはできません。
今回、私が対応を支持したのは、片山氏を批判する立場だから家族やスタッフへの配慮も不要だ、とは考えないからです。選挙に出ている本人と、周囲で関わる人の立場も同じではありません。被害があると考えるなら、内容を確かめて相談することには賛成です。
「勝手に全力応援」の動画は収録時に非公開表示
一方、動画内では、中島氏の「片山安孝、勝手に全力応援」という趣旨の投稿も見ました。そこからリンクを開くと、収録時には動画が非公開だという表示になっていました。
ただ、その表示だけで、片山氏の投稿が原因で非公開になったとまでは分かりません。非公開にした理由や時刻、問題にされた映像との完全な対応は、当事者の説明がなければ確定できないところです。
それでも、応援を掲げている人の配信が、候補者本人の側から問題にされるという構図は、随分ちぐはぐです。動画では、片山氏の支持者らしい人からも、中島氏に迷惑をかけないよう求める反応があることを紹介しました。
ここで気になるのは、応援のつもりだったという事情が、何を撮り、誰を映し、どこまで公開してよいかという判断に先行していないかということです。「勝手に応援」と言っても、その行動で困るのは応援する本人だけではありません。候補者やスタッフの意向と、配信者のやりたいことが食い違えば、今回のような衝突が起きます。
中島氏の配信は片山氏の陣営が正式に依頼したものなのか、陣営とどこまで意思疎通があったのか。この動画の資料だけでは分かりません。その点を飛ばして、陣営が全て指示したと書くこともできません。
元県民局長への「感謝状」の映像を見て、なぜ怒ったのか
私がこの問題を身内のもめ事だけで済ませたくないのは、同じ動画で改めて取り上げた別の映像があるからです。中島由美子チャンネルの名で、亡くなった元西播磨県民局長に「感謝状」を出し、花を置いていく場面です。
映像内の文書には「令和7年7月20日」とありました。これは文書に書かれた日付であり、撮影日や公開日が確認できたという意味ではありません。文面は、命を賭して県政を変える機会を作ったという趣旨を述べ、県政が生まれ変わったとしています。
続く発言では、遺族に触れる言葉や、いろいろなことをこれで済んだことにしてほしいという趣旨の言葉も出てきます。私はこれを見て、強い怒りを覚えました。亡くなった人に感謝を表す体裁を取りながら、本人が何も答えられない場で、死や遺族を自分たちの政治的な物語へ組み込んでいるように見えたからです。
花を置いていく際には、不要なら捨ててほしいという趣旨の言葉もありました。置かれる側の負担まで、その場に残していくような振る舞いに感じます。私は動画で「こういうことをする人ですよ」と述べ、片山氏に対応してほしいと強く話しました。
その行為を何らかの犯罪と認定したいから怒っているのではありません。故人や遺族にどう向き合うのか、その扱いそのものがあまりにひどいと感じたのです。映像に対する私の批評はここにあります。
自分の家族を守るなら、他の人にも同じ姿勢を
片山氏の投稿は、自分の家族やスタッフを守るという話でした。その考えには賛成します。だから、相手が自分の支持者であっても問題があれば対応してほしいし、故人やその家族が傷付くような発信についても、同じ感覚を持ってほしいと思います。
動画の終盤では、支持者と批判者で対応を変えないようにという反応や、陣営のガバナンスを問う意見も紹介しました。ガバナンスというのは、この場合、応援活動の中で何を認め、問題が起きたときに誰がどう止めるのか、ということです。
勝手に応援している人の全行動を候補者が管理できるとは思いません。一方で、誰が自分を応援し、どのような行為が周囲に負担をかけているのかが分かった後にも、応援の気持ちだけを理由に済ませるなら、それは別の問題です。
動画には、他候補の自宅写真をめぐるSNS上の指摘も出てきますが、この記事では、その投稿だけを根拠に誰が違法行為をしたとは書きません。問いたいことは、無関係な家族やスタッフを守るという片山氏の言葉が、支持・不支持にかかわらず貫かれるのか、という一点です。
片山氏の「断固たる措置」という言葉は強い。私は今回の対応方針を支持したうえで、その強い言葉が実際にどう扱われるのかを見たいと思っています。自分の側で困ったときだけプライバシーが大事になるのなら、これまで傷付けられてきた人への説明がつきません。
この件の動画は10月21日の収録です。選挙の背景は高砂補選の候補者と日程、県政をめぐる経過は告発文書問題の時系列に掲載しています。
執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT(構成・出典確認の補助)。カネさんの動画での発言をもとに、AIが構成・文章整理・出典確認を補助しました。

