本文へ移動

ふくまろ氏「時給」発言を検証 330万円請求と33万円の認容、判決文から読む

「菅野氏がお金を払って雇った人が今日下に来てましたよ」「多分、時給制だったんですよ」。ふくまろ氏は、斎藤元彦兵庫県知事への抗議者について、こう発言していました。この発言をめぐる裁判について、著述家の菅野完氏は2026年10月23日、判決文を示して勝訴を報告しました。

表示された判決書を詳しく確認すると、請求額は330万円、支払いが認められた元本は33万円でした。名誉毀損(人の社会的な評価を下げること)を認めたという報告と、請求全額が認められたかどうかは、同じ意味ではありません。

判決書の画面、発言の前後、被告側の主張、別件の会見をたどると、中心の争点が見えてきます。抗議者の人数や帰った時刻から、なぜ「菅野氏が金で雇った」という話になるのか。別の日の投げ銭は、その裏付けになるのか。そこを具体的に確かめます。

菅野完氏の判決報告を見る(2026年10月23日)

広告

▶ 政経プラスチャンネルの最新解説動画

チャンネル登録して、新しい解説を受け取る

  1. 330万円の請求に33万円の支払命令 判決書の記載を確認
    1. 「仮執行できる」と「判決が確定した」は違う
  2. 保存映像では、何を「時給制」と説明していたのか
    1. 「菅野氏はわかんないですけど」から始まる発言
    2. 人数・退出の説明から、金銭の話へ
  3. 「冗談・意見論評だった」という反論はどう扱われたか
    1. 金額や雇用方法を特定していなくても、具体的な事実になるのか
    2. 別の日の投げ銭は、当日の抗議者への報酬の根拠になるのか
    3. 菅野氏の他の言動を理由に、許される批判の範囲といえるか
    4. 「多分」「冗談」と言えば免責される、という判決ではない
  4. 拡散の影響を、どこまで判決の認定といえるか
  5. 「全部逮捕されてほしい」と、別配信のコメントへの応答
  6. 2025年2月23日の会見での発言と応答
    1. 問題の原因を既存メディアに求める質問
    2. MBS記事の削除をめぐる質問
    3. 稲村候補と22市長を比べた質問
  7. 公務取材をめぐる関係 民間の連携発表と知事答弁
    1. 神戸経済ニュースは、映像制作での連携を公表していた
    2. 知事は認知の問いに直接答えず、特定動画の編集関与は否定した
  8. 丸尾県議の別件 提訴理由と6月の報告会を確認
    1. 3月18日の提訴会見で、原告側は何を問題にしたか
    2. 6月9日の会見では、配信者への賠償請求の第1回口頭弁論を報告
    3. Googleへの削除請求は、相手方も対象の演説も異なる
  9. 一連の経緯と、今回残った確認事項
  10. 元資料と政経プラスの過去の解説
    1. 共有:

330万円の請求に33万円の支払命令 判決書の記載を確認

菅野氏が動画の1分23秒付近で示した判決書では、「主文」と「請求」の欄を同時に確認できます。

項目 動画に示された判決書の記載
判決日 2026年10月20日
原告が求めた元本 330万円
支払いを命じた元本 33万円
追加の金員 33万円に対し、2024年12月25日から支払済みまで年3%の割合による金員
残りの請求 「原告のその余の請求を棄却する」
訴訟費用 10分の1を被告、残りを原告の負担とする
仮執行 主文第1項に限り、仮に執行できる

つまり、金銭請求の一部認容(求めた内容の一部を裁判所が認めること)です。「330万円の支払いを命じた」「請求をすべて認めた」という内容ではありません。同時に、33万円に減ったことをもって、発言による名誉毀損が認められなかったと読むこともできません。責任を認める判断と、損害額の判断を、それぞれ読む必要があります。

33万円の内訳については、今回確認できた画面からは確定できません。判決書の別のページには、原告側が精神的損害300万円、弁護士費用30万円を主張する欄がありますが、これは請求する側の説明です。裁判所がその額を認めた欄ではありません。また、「訴訟費用」の分担から、双方の弁護士費用を含む実際の負担総額まで計算することはできません。

「仮執行できる」と「判決が確定した」は違う

仮執行(判決の確定前でも認められる強制執行)の記載もあります。裁判所の公式用語集は、仮執行宣言が付いた判決では、確定前でも強制執行ができると説明しています。

この記載は、判決確定の証拠にはなりません。菅野氏自身も1分47秒付近で控訴(上級の裁判所に判断の見直しを求めること)の余地に触れています。本稿では、菅野氏が示した判決書の画面を確認していますが、裁判所から判決全文や確定証明書を取得したわけではありません。控訴の有無、支払いの有無も未確認です。

保存映像では、何を「時給制」と説明していたのか

「菅野氏はわかんないですけど」から始まる発言

政経プラスが保存した映像には、次の発言が残っています。

菅野氏は、わかんないですけど、菅野氏がお金を払って雇った人が今日下に来てましたよ。20人ぐらい来てました。

「菅野氏は、わかんないですけど」という前置きも含む発言です。その後、拡声器で声を上げる人の人数や、撮った写真について話し、「コケ脅しでしたね。大したことない」と続けています。

さらに、抗議者が途中でいなくなったという説明と、最後まで続ければよいのにという言葉を挟み、次のように述べています。

多分、時給制だったんですよ。時給制。

政経プラスは2026年1月22日、この発言の動画をXで紹介しました。元配信は『【さいとう元彦が立つ!】最後の百条!最強元彦が迎え撃つ!!』で、菅野氏が示した判決書では、問題の発言が2024年12月25日のものとして扱われています。

当時の投稿アーカイブから元配信のURLも特定しました。2026年10月25日の未ログインでの公開情報取得では、「非公開動画」と返されています。非公開にした時期や理由は確認できず、判決との因果関係を推測する材料にはしません。本文の発言確認には、保存映像、字幕確認記録、当時の投稿記録を使っています。

人数・退出の説明から、金銭の話へ

ふくまろ氏の話には、性質の違う内容が続いています。

配信で述べたこと その説明だけでは確かめられないこと
20人ぐらい来ていた その人たちを誰かが雇ったか
拡声器の声が大きかった 菅野氏が参加者に報酬を払ったか
途中でいなくなった 報酬が時間制だったか

人数や退出についても、ここではふくまろ氏による説明です。政経プラスが現場の人数を別途数えたという意味ではありません。

確認した抜粋には、支払いの記録や雇用を裏付ける資料は示されていません。「途中で帰った」という話から「時給制」へ進むには、金銭の授受や契約について別の根拠が要ります。それでも配信では、菅野氏の名前、金を払ったという話、抗議者の人数が一緒に示されました。

これを見た人には、抗議者が自分の意思で来たのではなく、菅野氏に雇われた人たちだという印象が伝わります。後で「冗談だった」と説明すれば、その印象までなくなるのか。裁判では、その点も争われています。

「冗談・意見論評だった」という反論はどう扱われたか

ふくまろ氏側の主張も、菅野氏が公開した判決書と読み上げから確認しました。以下はその要約です。被告側の主張書面そのものを、別途入手したわけではありません。

金額や雇用方法を特定していなくても、具体的な事実になるのか

菅野氏が紹介した被告側の主張は、支払額や方法、対象者を特定しておらず、現実の雇用契約を伝える目的もなく、抗議者らを揶揄した意見・論評だ、というものでした。

これに対し、動画の13分48秒付近に示された判断は、普通の視聴者の受け止め方を基準にすると、対価を払って雇った約20人が県庁前で抗議しているという、証拠によって存否を確かめられる具体的な事項を述べたものだ、という趣旨です。

判決書には、菅野氏が金銭で市民の存在を演出しているとの印象を与え、社会的評価を下げる、という判断も表示されています。菅野氏の名を挙げ、約20人の来訪を説明する文脈に沿った判断です。

別の日の投げ銭は、当日の抗議者への報酬の根拠になるのか

判決書の7分付近の画面には、別の金銭のやり取りが「前提事実」として記載されています。

2024年12月8日、泉大津市長選の立花孝志氏の演説を批判的な立場で中継していた配信者に対し、菅野氏が5,000円のスーパーチャット(配信者に送る有料メッセージ)を複数回送った、という内容です。「日当半分出すし」などのメッセージにも触れています。

したがって、「菅野氏は誰にも一度も金を送っていない」という整理では、表示された判決書と合いません。

しかし、この送金があったことと、12月25日に兵庫県庁前で抗議する約20人を雇ったことは、別の出来事です。日付、場所、相手が異なります。菅野氏の20分16秒付近からの読み上げでは、12月8日の言動は、知事への抗議者に金を払ったものでも、金で民意を演出したものでもなく、今回の発言による社会的評価の低下とは関係しないとして、被告側の主張を採用しなかったと説明しています。

別の送金の存在を消す必要はありません。その送金を、当日の集団への雇用報酬だと読み替えてよいのかが、具体的な争点です。

菅野氏の他の言動を理由に、許される批判の範囲といえるか

被告側は、批判の中心が活動家集団であることや、菅野氏の他の言動などを挙げ、受忍限度(社会生活上、我慢すべきとされる範囲)内だとも主張したと、動画では紹介されています。

これに対しては、別の日の言動と今回の発言に直接の関連があるとは認められず、挙げられた事情によって許される範囲内とはいえない、との判断が23分47秒付近から読み上げられています。菅野氏自身がジョークの広まる原因を作ったので損害賠償請求は権利の濫用だ、という主張も、25分58秒付近の説明では採用されていません。

今回の争いは、菅野氏の言動すべてを肯定するかどうかではありません。別の言動に批判があっても、それを根拠に、県庁前の抗議者を雇ったという説明まで裏付けられるのか、という問題です。

「多分」「冗談」と言えば免責される、という判決ではない

「多分」という推測の言葉は、正確な発言紹介のために残します。ただし、推測の言い方をしたというだけで、具体的な事実を伝えていないことになるわけではありません。

一般的な判断の参考になる最高裁1997年9月9日判決も、表現の意味を、普通の読者の読み方、前後の文脈、公表時の知識や経験を踏まえて判断するとしています。また、意見・論評であっても、名誉毀損の責任が成立し得ることを説明しています。

この最高裁判例を、今回の判決が引用したかどうかまでは確認できていません。別の参考資料として挙げています。個別の表現が許されるかは、前提となる事実なども含む判断であり、「冗談と呼べばすべて許される」という仕組みではありません。

拡散の影響を、どこまで判決の認定といえるか

菅野氏は27分27秒付近で、「日当を払っている」という情報がネットに広がった影響が、33万円という額の理由になったと説明しています。

ただし、今回その説明に対応する損害額の算定部分を、判決書の画面で確認することはできませんでした。原告の主張欄にある、発言によって新たな名誉毀損行為が生まれたという説明を、そのまま裁判所の認定に移すこともできません。

ここでは、菅野氏が拡散の影響を理由として説明したことまでを記録します。「一般的な相場より高額」「誰かが同じ情報を書けば必ず同額の賠償になる」といった比較や予測は、この資料からは導けません。

「全部逮捕されてほしい」と、別配信のコメントへの応答

同じ元配信の別の保存切り抜きには、次の発言があります。

ほんと、反斎藤、反斎藤、全部逮捕されてほしい。

この後には、県庁周辺の抗議者の人数や拡声器についての話が続きます。2026年1月22日の政経プラスの投稿でも、この場面を紹介しています。

「反斎藤」という政治的な立場をまとめて「全部逮捕されてほしい」と語る、その言い方は問題です。一方、この発言を載せることは、抗議者全員に犯罪があったと認めることではありません。また、今回の「時給」発言をめぐる判決の対象に、この発言も含まれたとする確認はできていません。

もう一つの配信『【関西の課題】斎藤知事、大阪へ!関西広域連合にて経済界と意見交換【神戸経済ニュース】』では、視聴者の「アンチは無視、無視でいい」というコメントを読み、本人が「いや、実際そうですよね」と応じています。その後、余計なことを言われたら被害届や告訴で毅然と対応する、という趣旨を述べました。2026年1月23日の紹介投稿で扱った場面です。

最初の言葉は視聴者のコメントで、後ろが本人の応答です。本人による一続きの独白としてつなぐと、やり取りを変えてしまいます。実際に被害届や告訴をしたことも、この映像だけでは確認できません。

2025年2月23日の会見での発言と応答

2026年10月26日追記。「時給」発言とは別に、ふくまろ氏の過去の質問も調べました。2025年2月23日の維新県議らの会見と、同日の維新執行部の会見から、3つのやり取りを取り上げます。

以下は公開自動字幕を照合した要約です。最初の2件は第三者の会見書き起こしとも比較しました。原音との逐語照合は未実施のため、発言全体の直接引用を避け、質問と相手の回答の趣旨を記します。

問題の原因を既存メディアに求める質問

THE PAGEの会見映像・46分23秒付近で、ふくまろ氏はTBS「報道特集」などを中立とは思えないメディアとして挙げ、問題に至った全ての原因は既存メディアの偏った報道によるものだ、という趣旨を述べています。続けて、メディアによる一方通行の誹謗中傷をどう思うかと県議らに尋ねました。

この会見で県議らが説明を求められていたのは、立花孝志氏への情報提供です。関西テレビの同日の報道もその問題と維新側の説明を伝えています。

報道に誤りがあれば、その記事や根拠を挙げて問うべきです。しかし、この質問区間ではメディア全体への評価を前提にしており、原因の全てをそこへ向けると、県議らが何を渡し、なぜ渡したのかという説明から話題が移ります。県議ら自身の行為への説明を、メディア批判で置き換えてよいのかが問われます。

MBS記事の削除をめぐる質問

同じ映像の50分42秒付近では、ふくまろ氏が斎藤氏のパワハラ認定に関するMBSの記事について、最近ひそかに削除したという趣旨で質問しています。増山氏がその場のMBS記者へ削除理由を尋ねると、MBS側は一定期間が過ぎると記事が消えるためで、意図的な削除ではないと説明しました。

記事が見られなくなったことだけでは、誤報を認めて隠すために消したことまで裏付けられません。このやり取りにはMBS側から別の説明があり、質問だけを取り出すと、その回答が抜け落ちます。

当該記事の掲載期間の規則や削除処理の記録までは、今回独立確認していません。MBS側の説明は当事者の回答として記録します。この応答だけで、元の記事の正誤が決まるわけでもありません。

稲村候補と22市長を比べた質問

Arc Timesの会見映像・7時間18分08秒付近で、ふくまろ氏は、2馬力と騒がれている一方で23馬力はどうなったのか、という趣旨で質問します。意味を尋ねられると、稲村候補と22人の市長を指すと説明しています。

岩谷良平氏は、22人の市長は選挙に立候補していないと指摘しました。ふくまろ氏は、出馬していなくてもメディアを通じた影響力は強いと応じます。これに対して岩谷氏は、候補者として出馬し、枚数制限などの趣旨を逸脱するような選挙運動だと批判されている問題とは、事案が異なると説明しています。

ふくまろ氏の応答は、出馬の有無より影響力の大きさを問題にしたものとも読めます。そのうえで、選挙への影響力があるという共通点だけで、候補者同士の選挙運動と、市長らによる支持表明を同じものとして数えてよいのかが問題になります。岩谷氏の回答まで読むことで、何が違うと指摘されたのかを確かめられます。

ここで紹介した3件は会見での質問と応答です。菅野氏に関する、ふくまろ氏の「時給」発言をめぐる裁判の認定と一括りにはできません。会見映像の所在確認にはTBKによる書き起こしも使いました。

公務取材をめぐる関係 民間の連携発表と知事答弁

神戸経済ニュースは、映像制作での連携を公表していた

過去動画の題名に「神戸経済ニュース」とある背景も調べました。同媒体は2025年8月1日のお知らせで、ふくまろネットニュースと、映像を中心としたコンテンツ制作で連携すると発表しています。

神戸経済ニュースが報道機関として出席する行事で、ふくまろ氏のチャンネル向けの動画を収録することや、動画の要点を同媒体の記事にすることなどを計画し、まず斎藤知事に関する動画・記事から着手するとしています。

これは、民間媒体どうしの連携を示す一次資料です。県がふくまろ氏に撮影を委託したことや、選挙への見返りとして便宜を与えたことまでを示す資料ではありません。取材の経路を調べるなら、この公表済みの関係も含めて確かめる必要があります。

知事は認知の問いに直接答えず、特定動画の編集関与は否定した

2025年10月14日の兵庫県公式会見録では、記者が、ふくまろ氏を知っているかと繰り返し尋ねています。知事は、公務取材を公開し、来たメディアに適切に対応しているという趣旨を繰り返しました。

県が撮影を依頼しているのかという問いにも、取材への対応を説明しています。このやり取りでは、知っているかという問いへの直接の答えは示していません。

一方、2026年3月18日の公式会見録では、知事のSNS動画にふくまろ氏が製作・編集で関与しているかと聞かれ、「関与してないですね」と答えました。

この否定の範囲は、質問されたSNS動画の製作・編集です。選挙時の活動や公務取材を含む、あらゆる関係を否定した答弁へ広げることはできません。逆に、答弁がかみ合わないことだけで、県からの金銭提供や違法な便宜があったと認定することもできません。

丸尾県議の別件 提訴理由と6月の報告会を確認

3月18日の提訴会見で、原告側は何を問題にしたか

丸尾牧兵庫県議が配信者らを提訴した件では、2026年3月18日の会見の記録までさかのぼりました。丸尾氏は、動画配信者3人を相手とする損害賠償請求の訴訟を起こしたと報告しています。

代理人は、2024年11月2日の立花孝志氏の演説を配信したことを問題にしています。その説明では、単に演説を中継したから無条件に訴えるのではなく、立花氏の言説に賛同する趣旨で配信したと原告側が考えたことを挙げています。該当する説明は15分22秒付近です。

請求額については、17分31秒付近で、ふくまろ氏、発覚部屋、山田信一氏の3人について各330万円と説明し、山田氏には動画削除請求も加えたとしています。

ここは原告側の訴えの理由です。「演説を撮影した人は全員違法」「3人への賠償が既に認められた」という判決の紹介ではありません。

6月9日の会見では、配信者への賠償請求の第1回口頭弁論を報告

6月9日の原告・代理人の会見は、ふくまろ氏と山田氏に対する裁判の第1回口頭弁論(法廷で主張を述べる手続き)後の報告です。

代理人は、その時点で被告側は請求を退けるよう求めているが、実質的な理由はまだ示されていない、と説明しています。これは6月9日時点の原告側による手続きの報告です。被告に反論がないと、現在まで延ばして読むことはできません。

今回の調査では、この損害賠償請求について、各配信者への終局判決や和解を裏付ける、その後の一次資料は見つかっていません。判決がまだ出ていないと断定する材料にもしていません。

Googleへの削除請求は、相手方も対象の演説も異なる

西脇亨輔弁護士の4月30日の解説は、丸尾県議が米Googleに動画の削除を求めた別の裁判です。西脇氏は、4月23日の判決で、ふくまろ氏らが投稿した2024年11月13日の演説動画の削除が命じられたと説明しています。3月18日の会見で挙げた11月2日の演説とは、日付も異なります。

6月9日の会見では、原告代理人が、Googleに対する削除請求6件のうち2件は削除命令判決が確定し、残る4件は判決前に削除されたと報告しています。6分13秒付近からの説明です。ただし、この説明と4月23日の判決の対象との対応や、確定証明書までは、今回確認できていません。

裁判 原告と相手方 今回確認できた金額・内容
菅野氏の「時給」発言の件 菅野氏 → ふくまろ氏 330万円の請求に対し、33万円などの一部認容。菅野氏が示した判決書で確認。確定状況は未確認
丸尾県議の演説配信に関する賠償請求 丸尾氏 → ふくまろ氏ら3人 原告代理人は各330万円の請求と説明。各配信者への最終結果は今回未確認
丸尾県議の動画削除請求 丸尾氏 → 米Google 動画の削除を求める裁判。配信者本人への330万円の賠償判決ではない

同じ「330万円」でも、菅野氏の請求と丸尾県議の請求は別です。また、動画に削除命令が出たことと、その投稿者への損害賠償が認められたことも、同じではありません。

一連の経緯と、今回残った確認事項

時期 出来事・資料
2024年12月25日 「雇った」「時給制」の発言。菅野氏が示した判決書に記載された日付
2025年8月1日 神戸経済ニュースが、ふくまろネットニュースとの制作連携を公表
2025年10月14日 ふくまろ氏の認知、公務取材との関係を知事会見で質疑
2026年1月22〜23日 政経プラスが、保存していた発言映像をXで紹介
2026年3月2日 菅野氏が、ふくまろ氏への損害賠償請求の提訴を動画で報告
2026年3月18日 丸尾県議らが配信者への提訴を会見で報告。別途、知事会見では特定のSNS動画へのふくまろ氏の製作・編集関与を否定
2026年4月23日 西脇氏の解説によると、Googleへの動画削除命令の判決
2026年6月9日 丸尾県議・代理人が、配信者への第1回口頭弁論と、Googleへの削除請求の経過を報告
2026年10月20日 菅野氏が示した判決書の日付。請求330万円に対し33万円などの一部認容
2026年10月23日 菅野氏が判決文を示して報告

当該判決についての、ふくまろ氏本人の新たな反論や控訴表明は、今回の検索では特定できませんでした。見つからなかったことを、反論や控訴が存在しない証明にはしていません。裁判での被告側の主張は、公開された判決書と菅野氏の読み上げで確認できた範囲を本文に載せています。

残るのは、菅野氏の事件の判決全文、認容33万円の内訳と算定理由、控訴・確定状況、丸尾県議の配信者への請求のその後です。新たな資料が確認できれば、それぞれの事件と時点を対応させて更新します。

元資料と政経プラスの過去の解説

資料確認:2026年10月25日。判決書の画面表示、保存映像、過去投稿、公式会見録、会見動画を照合。会見の要約には公開自動字幕も使い、確定した逐語録としては扱っていません。過去のX投稿は提供アーカイブで照合し、現在の公開表示は未確認です。

執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT。AIが追加調査・構成・資料照合を補助。

ほかの記事を探す
ホームで目的から探す →
タイトルとURLをコピーしました