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地方税の徴収率99%なら滞納は少ない?現年課税分・繰越分と収入未済額

情報確認日:2026年10月15日

地方税の徴収率が99%台でも、過去の滞納がほとんどないとは限りません。徴収率は、収入すべきと決めた額に対して、実際に収入した額の割合です。新しく課税した分と、以前から持ち越した分を分け、収入未済額と不納欠損額まで読むと、回収の状況が分かります。

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分母は、入ると見込んだ「予算額」ではない

徴収率の基本は「収入済額÷調定額×100」です。調定額は、納税義務者ごとに収入すべき税額を決定した額の合計です。予算で見込んだ税収や、対象人口を分母にする数字ではありません。

自治体によって「収納率」と呼ぶ資料もあります。また、税額を基にした率と、件数を基にした率が並ぶ場合があります。税額の率が99%でも、納付義務のある人の99%が完納した、と人数へ読み替えられるわけではありません。

横浜市の令和6年度市税決算額調は、調定・収入・収納率に税額と件数の欄を設けています。同じ「99%」が何を数えた値か、見出しの確認が必要です。

現年課税分と滞納繰越分を別々に読む

現年課税分と、前の年度から持ち越した滞納繰越分では、徴収の難しさも金額の規模も違います。全体の率は二つの率の単純平均ではなく、調定額と収入額を合計して計算します。

説明用の仮定例で、現年分は調定1,000に対して収入990、繰越分は調定100に対して収入30とします。現年分99%、繰越分30%でも、全体は1,020÷1,100で約92.7%です。実在自治体の実績ではありません。

現年分の金額がはるかに大きければ、古い滞納の回収率が低くても、全体は高い率になります。この構成を見ずに、合計の率だけで過年度の回収が進んだと判断できません。

実例として、千葉県内54市町村の令和6年度の集計では、現年課税分99.2%、滞納繰越分29.9%、合計97.6%です。同じ年度にも率が大きく異なることが分かります。千葉県・2025年9月24日公表

高い収納率と、残る未収額は両立する

横浜市の令和6年度の表では、市税合計の税額収納率は99.34%、現年課税分99.61%、滞納繰越分47.80%です。合計の率が高くても、繰越分の回収まで99%になったわけではありません。

同じ市税合計の収入未済額は49億8,227万6,964円、不納欠損額は9億3,872万9,956円です。表は本編3〜4ページにまたがるため、同じ行を対応させて読みます。総括表は率を小数1桁、詳細表は2桁で示すという注記もあります。

欄 確認する意味
調定額 収入すべきものとして決めた額
収入額 実際に収入した額
不納欠損額 徴収できない額として整理した額
収入未済額 未収のまま残る額

不納欠損は、お金が入ったことを示しません。未収の残高が減った場合も、回収したのか、不納欠損として整理したのかを分ける必要があります。理由を知るには、決算の説明や監査意見にある内訳まで進みます。

率の改善は、必ずしも同じ原因ではない

徴収率は分子の収入だけでなく、分母の調定額が変わっても動きます。高額の納付、課税額の変動、繰越分の構成、猶予などが、その年の数値に関係します。

千葉県の公表は、令和2年度の新型コロナに関する徴収猶予の特例により、翌年度へ繰り越された額が増え、令和3年度の滞納繰越分の徴収率が上がった経緯を説明しています。平年と違う分母が含まれた実例です。

また、市民税と固定資産税、県税と市町村税、国民健康保険税を含む集計などでは対象が異なります。自治体同士を比較するときは税目、現年・繰越の区分、年度、端数処理をそろえます。順位だけでは、回収の取組や納税者の状況は分かりません。

自分の自治体の資料を調べる順番

自治体の「市税決算」「税務統計」「決算審査意見」などのページから、同じ年度の表を開きます。横浜市なら決算額調の一覧で、PDFや抜粋データを確認できます。

最初に合計の率と金額を見て、次に現年分・繰越分へ分解します。前年度と比べるときは、率の増減に加えて、調定額、収入未済額、不納欠損額を同じ表で並べます。年度途中の月次収入額と、年度の決算額も区別してください。

表の意味や特殊要因は自治体の徴収・税務担当へ、年度と表の行名を添えて問い合わせます。本人の納税が難しい場合の相談は別で、自治体全体の徴収率が高いかにかかわらず、納期限と税目を伝えて担当窓口へ相談できます。

参照資料

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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

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