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輸入物価は下がったのに円では高い?円ベース・契約通貨ベースと店頭価格

情報確認日:2026年10月15日

輸入品の外貨価格が下がっても、円安なら円換算の価格が上がることがあります。日銀の「円ベース」と「契約通貨ベース」は為替換算の扱いが違う系列です。どちらも輸入段階の価格で、家庭が払う店頭価格とは対象が異なります。同じ月・同じ比較期間で二つの系列を読んでください。

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円ベースは、外貨の価格を円に換算する

日銀の2020年基準企業物価指数の解説では、輸入物価指数は、原則として輸入品が日本へ到着し荷降ろしする時点の価格を対象とします。保険料・運賃を含むCIF価格で、店へ届くまでのすべての費用を含んだ小売価格ではありません。

契約通貨ベースは、円の契約は円、ドルの契約はドルというように、実際に契約した通貨の価格を使います。円ベースは、外貨建ての調査価格を円へ換算して指数にします。

このため、契約通貨ベースは為替換算の影響を除いて価格の動きを捉え、円ベースは日本側が円で見た輸入価格の変化を捉えます。契約通貨ベースを「すべてドルで測った指数」と呼ぶのは誤りです。ユーロや円など、複数の契約通貨が入ります。

外貨価格の下落を、円安が打ち消す場合

仕組みを示す仮定例です。輸入品の契約価格が100ドルから95ドルへ下がっても、為替が1ドル140円から154円へ動けば、円換算は1万4,000円から1万4,630円へ上がります。

外貨価格は5%下落、円換算価格は4.5%上昇です。これは単一商品の計算例で、日本全体の実測値ではありません。現実の指数では、多くの商品と契約通貨を所定の重みで集計します。

日銀は外貨建て価格を月中平均の為替レートで円換算します。今朝のドル円相場を、月次指数の全商品にそのまま掛けて再現する計算にはなりません。

企業が為替の変化に合わせて外貨建ての販売価格を変えることもあります。契約通貨ベースが動いた理由と、円への換算による変化は、別々の要因として読む必要があります。

2026年9月は、外貨側が上昇・円側が低下

反対方向に動く実際の例もあります。日銀が2026年10月13日に公表した9月速報では、輸入物価指数は契約通貨ベースで前月比1.0%上昇、円ベースで前月比0.2%低下でした。

同じ2026年9月速報 前月比 前年比
契約通貨ベース +1.0% +17.9%
円ベース −0.2% +24.5%

この月は、円ベースの前月比がマイナスでも、前年比はプラスです。前の月より下がったことと、1年前より安くなったことを区別できます。

二つの上昇率の差は為替の影響を読む手がかりですが、丸めた総平均の差を、全商品へ一律にかかった正確な為替変化率としないでください。契約通貨や商品の構成、換算方法が関係します。

輸入物価の下落は、その月の値札の下落を保証しない

輸入物価指数の価格には、関税・個別間接税・消費税を原則として含みません。国内での販売価格には、これらや輸入業者の費用・利益などが上乗せされます。日銀の解説も、水際の価格と国内販売価格が違うことを注記しています。

家庭の買い物に関係するのは、小売段階の商品・サービスを測る消費者物価指数、CPIです。対象の商品、取引段階、重み付けが異なるため、輸入物価が1%下がればCPIも同じ月に1%下がるという対応にはなりません。

すでに仕入れた在庫、長期の契約、国内の加工・輸送なども、その後の販売価格に関わります。値札が変わる時期や幅を知りたいときは、輸入指数の総平均だけでなく、対象商品の価格や事業者の説明が必要です。

総平均と、食料・エネルギーなどの内訳を分ける

総平均が上がっていても、すべての輸入品が値上がりしたとは限りません。食料、石油、金属、機械などの内訳には、異なる動きが含まれます。

日銀の概要PDFでは、主な類別・品目の前月比や寄与度も掲載しています。気になる食品や燃料については、その分類の指数と、集計の対象を確認してください。寄与度は総平均の変化へどれだけ影響したかで、個別商品の値上がり率と同じ数字ではありません。

また、基準年=100の指数水準、前月比、前年比は別の欄です。指数が150であることと、今月150%値上がりしたことは違います。異なる基準年の水準をそのまま並べるのも避けます。

公表日の最新PDFから、同じ系列を取り出す

日銀の公表データ一覧から対象月のPDFを開き、輸入物価の円・契約通貨、総平均・類別、前月比・前年比を指定します。過去の数字へ「r」が付いている場合は訂正値です。

前月と比べる読者は、同じ最新資料に載る二つの月を使ってください。古い速報と新しい訂正値を混ぜると、公表時点がずれます。契約通貨の構成を知りたいときは、解説ページにある契約通貨別構成比も参照できます。

統計の確認先は日銀の調査統計局です。問い合わせには対象月、円か契約通貨か、分類、比較期間を伝えます。「輸入物価が下がった」という見出しは、どの通貨で、何月と比べ、どの取引段階を測ったかが分かると、家計との関係を正確に読めます。

参照資料

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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

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