宮原伸一県議は、太宰府市選出、自民党県議団所属の1期目です。太宰府市議を経て、2023年県議選で8,001票を得て初当選しました。
2026年8月17日、蔵内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案の採決を中止する動議に賛成しました。動議は賛成49、反対35で可決し、本案そのものは採決されませんでした。宮原県議の本案への賛否も記録に残っていません。
初当選後は、少子化、高齢者支援、困難を抱える子ども、JR水城駅、観光客の集中、市町村行政、学校教育の多様性などを質問してきました。2025年2月には会派の代表質問で、地方創生、空港、韓国交流、介護人材、こども計画、スタートアップ、道路・下水道、ワンヘルス教育、八女茶、県立高校食堂まで取り上げています。
9月5日の記事更新時点では、農林水産委員会と国際化・多文化共生社会調査特別委員会に所属していました。
異なる背景や特性を持つ子どもが学べる教育を求めた議員が、議会では各議員の判断を公開しない側へ回った。この政治的な矛盾を、宮原県議は会派方針に加え、本人の判断理由で説明すべきだと筆者は考えます。
2026年9月5日更新
柔軟な教育課程を、県は先進校で研究し成果を普及
2026年6月18日の質問に対し、県教育委員会は先進校の教育課程研究と成果の普及を説明しています。 県議会だより・質問と答弁要旨
先進校での研究と、県内すべての学校で同じ選択肢が使えることは別です。対象校や児童生徒の学びの変化が、研究・普及の成果を判断する手がかりになります。
▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名
宮原伸一県議の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 宮原伸一(みやはら・しんいち) |
| 選挙区 | 太宰府市 |
| 会派 | 自民党県議団 |
| 当選回数 | 1回 |
| 生年月日 | 1965年11月10日 |
| 年齢 | 60歳(2026年8月24日現在) |
| 常任委員会 | 農林水産委員会 |
| 特別委員会 | 国際化・多文化共生社会調査特別委員会 |
| 前職 | 太宰府市議会議員 |
自民党福岡県連の2023年候補者資料は、宮原県議の当時の肩書を太宰府市議会議員と記載しています。
太宰府市議会の公式資料でも、2018年や2019年の定例会で宮原氏が代表質問、一般質問を行った記録を確認できます。
市政の現場を経験してから県政へ移った議員です。
市と県の制度の違い、県に支援を求める自治体側の事情を知る経歴は、県議としての強みになります。その強みを本当に生かすには、県議会の意思決定も住民に分かる形で示さなければなりません。
2023年県議選は8,001票で初当選
2023年の太宰府市選挙区は定数2に3人が立候補しました。
太宰府市選挙管理委員会の開票結果では、宮原県議は8,001票を獲得し、2番手で初当選しました。
| 候補者 | 得票 | 結果 |
|---|---|---|
| 渡辺美穂 | 9,190票 | 当選 |
| 宮原伸一 | 8,001票 | 当選 |
| 平川ゆきこ | 4,727票 | 落選 |
有効投票数は21,918票でした。
太宰府市の有権者は、自民党の宮原県議と、渡辺美穂県議の2人を選びました。渡辺県議の現在の会派は「県民の声ふくおか」です(2026年10月1日現在の県議会公式名簿、10月5日確認)。
今回の採決中止動議では、宮原県議は賛成、渡辺県議は反対でした。
同じ選挙区の2人が異なる判断をしたことは、有権者が議員個人を評価する重要な材料です。会派の違いだけでなく、本人がなぜその一票を投じたのかを説明する必要があります。
太宰府市議として行政と議会を経験
宮原県議は県議になる前、太宰府市議を務めました。
2018年6月の太宰府市議会では会派「宰光」の代表質問に立ち、広域連携によるまちづくりなどを取り上げています。2019年3月定例会でも個人質問者として記録されています。
基礎自治体の議員は、住民に近い場所で、道路、ごみ、学校、福祉、観光、地域コミュニティなどの課題に向き合います。
県議就任後の質問に、市町村行政の運営体制や地方創生が含まれるのは、市議経験との連続性があるテーマです。
市議経験者だからこそ、市民が議会の記録をどのように読み、議員へ説明を求めるかも理解しているはずです。
少子化、高齢者、困難を抱える子どもを質問
県議初当選後の2023年6月、宮原県議は少子化対策と高齢者支援を一般質問しました。
同年12月には、困難な状況を抱える子どもへの支援と取組を質問しています。
| 時期 | 質問テーマ |
|---|---|
| 2023年6月 | 少子化対策、高齢者支援 |
| 2023年12月 | 困難な状況を抱える子どもへの支援 |
| 2024年2月 | 「ワンヘルスの森四王寺」を望むJR水城駅 |
| 2024年6月 | 市町村行政の運営体制 |
| 2024年9月 | オーバーツーリズムへの対応 |
| 2024年12月 | スマートフォン等の自動緊急通報機能 |
| 2025年2月 | 自民党県議団代表質問 |
| 2026年6月 | 多様性を包摂する学校教育 |
子どもから高齢者まで、生活課題を幅広く扱っています。
質問した事実は確認できます。質問によって制度が実現したのか、予算が増えたのかは別に検証する必要があります。
政治家の活動は、質問項目の数だけで評価せず、その後の変化と投票行動まで確認するべきです。
観光客の集中による混雑や生活への影響を質問
宮原県議は2024年9月、観光客が集中して住民生活へ影響するオーバーツーリズムへの対応を一般質問しました。
太宰府市には太宰府天満宮、九州国立博物館、大宰府政庁跡などがあり、国内外から多くの人が訪れます。
観光は地域経済を支えますが、交通混雑、ごみ、騒音、生活道路への流入、住民生活との摩擦が発生すれば、受入れの持続性が失われます。
国際化・多文化共生社会調査特別委員である宮原県議にとって、観光客、外国人住民、地域住民の関係を調整することは地元に直結する仕事です。
立場の異なる人の意見を聞き、ルールを示し、合意可能な政策を作る。その過程には透明性が必要です。
議会でも同じです。賛成と反対を表に出さずに採決そのものを止めれば、合意形成の前提となる情報が失われます。
2025年の代表質問で県政全般を担当
2025年2月7日、宮原県議は自民党県議団を代表して質問しました。
代表質問は個人の地元課題だけでなく、会派を代表して県政全体を点検する役割です。
主な項目は次のとおりです。
- 国の経済対策を活用した補正予算
- 地方創生の総括と成長展開
- 福岡空港を活用した成長
- 韓国との経済・文化交流
- 介護分野の人手不足
- 福岡県こども計画
- スタートアップ支援
- 道路啓開計画、下水道管路の老朽化
- 幼児期のワンヘルス教育
- 八女茶、県立高校の食堂
1期目で代表質問を任されたことは、会派内で政策を託された事実です。
会派を代表して知事へ説明を求めた議員は、会派方針に従った自分の投票についても説明しなければなりません。
異なる子どもが学べる教育を求め、議会では採決中止に賛成
宮原県議は2026年6月、「多様性を包摂する学校教育の充実」を質問しました。
背景や特性の異なる子どもが排除されず、学びに参加できる環境を整えることは重要です。
多様性を尊重するには、異なる立場を表明でき、その違いを確認できる環境が必要です。
県議会では、党議拘束によって自民党県議のほぼ全員が採決中止動議に賛成しました。本案について議員ごとに異なる考えがあったとしても、公式記録には現れませんでした。
異なる子どもを受け入れる学校を求める政治家が、議会内の異なる判断を見えなくする結果に加担した。筆者は、宮原県議自身が説明すべき政治的矛盾だと考えます。
宮原伸一県議は採決中止動議に賛成した
TNCテレビ西日本は、動議の採決時に起立した議員を記者が議場で確認し、賛成49人の氏名を公表しました。宮原県議はその一覧に含まれています。
自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。採決に参加した自民党県議38人のうち37人が賛成し、反対したのは江藤秀之県議だけでした。
宮原県議は、本案の採決を中止する動議に賛成しました。本案への賛否は、採決が行われなかったため記録に残っていません。
市議経験者・代表質問者としての責任
宮原県議は県議として1期目です。市議も務めており、議員としての経験は1期を超えます。
太宰府市議を経験し、県議会では会派代表質問も担当しました。
「若手だから」「会派で決まったから」という説明で済む立場ではありません。
市町村行政に県の支援を求め、県執行部に説明を迫ってきたなら、自分の議会判断も太宰府市民へ説明するべきです。
8,001票を得た選挙から3年以上が経過しています。次の選挙で有権者が判断できるよう、本案への考えと動議賛成の理由を今から記録に残す必要があります。
TNC調査では79%が公開採決を求めた
TNCが2026年8月19日に県内有権者を対象として実施し、男女1,020人が回答した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。
「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。
2027年統一地方選の投票行動に影響するとした回答は合計79.1%でした。
太宰府市の2人の県議は、動議で異なる票を投じました。宮原県議は賛成、渡辺県議は反対です。
有権者が両者を比較できるよう、宮原県議は会派方針と本人の判断理由を示すべきです。
宮原伸一県議に答えてほしい7つの質問
- 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
- 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
- 多様性を包摂する教育を求めながら、議員ごとの異なる判断を記録に残さなかったことをどう説明しますか。
- 党議拘束の決定過程で、宮原県議自身は何を発言しましたか。
- 元太宰府市議として、住民に近い議会の透明性をどう考えますか。
- 8,001票を託した太宰府市の有権者へ、いつ、どの方法で説明しますか。
- 採決中止動議の議員別賛否を県議会公式サイトで公開することに賛成しますか。
よくある質問
Q1. 宮原県議は蔵内議長の辞職に反対したのですか?
記録にあるのは、採決中止動議への賛成です。辞職勧告決議案そのものは採決されず、本案への賛否は記録されていません。
Q2. 宮原県議は県議になる前に何をしていましたか?
太宰府市議会議員を務めていました。自民党の2023年候補者資料と太宰府市議会の公式記録で確認できます。
Q3. 太宰府市選挙区のもう1人の県議はどう投票しましたか?
渡辺美穂県議は採決中止動議に反対しました。同じ選挙区の2人が異なる判断をしています。
太宰府市民に、会派方針と本人の判断理由を示すべき
- 宮原伸一県議は太宰府市選出、自民党県議団所属の1期目
- 太宰府市議を経て、2023年県議選で8,001票を得て初当選
- 現在は農林水産委員会、国際化・多文化共生社会調査特別委員会に所属
- 少子化、高齢者、子ども支援、オーバーツーリズム、学校教育を質問
- 2025年に自民党県議団の代表質問を担当
- 2026年8月17日の採決中止動議に賛成した
市議経験を県政へつなげ、1期目で代表質問を担った活動は確認できます。
だからこそ、採決中止の場面だけ「会派の決定」で個人の判断を隠すことはできません。
宮原県議は、太宰府市の有権者へ、本案にどう向き合うつもりだったのか、なぜ採決を止める一票を投じたのかを明らかにするべきです。
関連記事
確認資料・参考リンク
- 福岡県議会|宮原伸一議員プロフィール
- 福岡県議会中継|宮原伸一議員の質問一覧
- 福岡県議会|農林水産委員会
- 福岡県議会|国際化・多文化共生社会調査特別委員会
- 太宰府市選挙管理委員会|2023年県議選開票結果
- 自民党福岡県連|2023年県議選公認候補者資料
- 太宰府市議会|2018年6月の宮原伸一議員代表質問
- 太宰府市議会|2019年3月定例会一般質問者一覧
- テレビ西日本(TNC)|採決中止動議に賛成した49人
- TNC/FNN|採決中止の舞台裏と党議拘束
- テレビ西日本(TNC)|県内有権者1,020人への緊急世論調査
- 福岡県議会|令和8年8月臨時会の採決結果
追記(2026年9月16日現在)
福岡県議会では、2026年9月9日の9月定例会開会日に大島道人議員(自民党県議団)が議長に選出されました。大島議長は、金銭授受疑惑に関する第三者委員会への議会の協力と調査結果の公表、9月定例会中の政治倫理条例の制定、議員報酬・定数・選挙区の見直し、議長在任中の海外活動を実施しないこと、議会と執行部の関係の見直し、ワンヘルス施策の議論という6項目を「議長としての約束」として示しています。
福岡県は9月14日、「改革の地図」を公開し、海外活動、県議会と執行部の関係、部課長会による政治資金パーティー券購入補助、ワンヘルス、講師謝金、議員連盟への補助金を改革項目として整理しました。議長の約束と県の改革ロードマップは、今後、制度化・調査開始・結果公表まで進んだかを確認するための基準になります。
9月16日報道によると、県議会側の第三者委員会は、弁護士13人で9月17日に設置する予定でした。これは9月16日時点の情報です。この時点で筆者が確認できたのは設置予定までで、設置完了、調査開始、委員名簿、報告書の公表時期は未確認でした。
出典:福岡県議会「議長としての6つの約束」/福岡県「改革の地図」/福岡県議会「令和8年9月定例会の代表質問表」/福岡県議会「令和8年8月臨時会の採決結果」/第三者委員会に関する9月16日報道(元記事は確認時点で閲覧できませんでした)


