生活が「苦しい」と答えた世帯は55.4%に上り、母子世帯では82.1%でした。今回の動画では、厚生労働省の調査と全労連の最低生計費試算をもとに、物価高のなかで賃上げをどう暮らしに結び付けるかを考えます。
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生活が苦しい55.4% 国民生活基礎調査で見える世帯の負担
結論から言えば、生活の苦しさは一部の層だけの問題ではなく、幅広い世帯に及んでいます。
厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」では、生活が「大変苦しい」「やや苦しい」と答えた世帯は55.4%でした。子どものいる世帯では61.5%、母子世帯では82.1%に上っています。
動画では、食料品などの物価高に加え、税金や社会保険料が手取りを圧迫しているのではないかと指摘しています。額面の給与が増えても、家計が楽になったと感じられなければ、生活実感との隔たりは埋まりません。
動画内では、全世帯の平均所得金額が575万2千円、中央値が451万円であることにも触れています。平均値は高所得世帯の影響を受けやすいため、生活の実感を考える際には中央値や所得分布も確認する必要があります。
月約28万円という最低生計費試算
若者が普通に一人暮らしをするには、地域を問わず月約28万円が必要だとする試算が示されています。
全国労働組合総連合(全労連)と静岡県立大学短期大学部の中澤秀一准教授は、2026年7月10日、最低生計費試算の更新結果を公表しました。資料では、宮崎県で若者が一人暮らしをするために必要な額は、男性で月28万4,182円、女性で月28万5,871円とされています。
この試算は、食費や住居費だけでなく、家具・家電、交通費、人付き合いなども含めて生活費を積み上げる「マーケット・バスケット方式」によるものです。単に生存できる最低額ではなく、健康で文化的な生活を送るための費用を想定している点が特徴です。
同資料では、月約28万円を月173.8時間で得るには時給約1,600円、月150時間で得るには時給約1,800円が必要とされています。全労連は、地域を問わず時給1,900円程度を目指す必要があると主張しています。
なお、時給1,900円は法定最低賃金ではなく、全労連側の最低生計費試算に基づく主張です。この区別は明確にしておく必要があります。
東京と地方で生活費が大きく変わらない理由
地方のほうが暮らしやすいとは、家賃だけでは判断できません。
全労連の資料では、東京都北区は家賃が高い一方、公共交通が発達しているため交通費を抑えやすいと説明されています。これに対して宮崎県、栃木県、群馬県などでは家賃は比較的低いものの、自家用車の保有による自動車関係費が月3万円程度かかるとされています。
動画でも、地方では車が通勤や買い物のための生活必需品になりやすく、ガソリン代、保険料、車検、タイヤ交換などが家計を圧迫すると述べています。
住居費と交通費は、都市と地方でトレードオフの関係にあります。生活費を考える際には、家賃だけでなく、移動にかかる費用や地域の公共交通の状況まで見ることが必要です。
最低賃金の引き上げと中小企業支援は切り離せない
最低賃金の引き上げは重要ですが、賃上げを続けられる環境づくりも同時に求められます。
全労連の資料によると、全国加重平均の最低賃金は1,121円です。同団体は、物価上昇を踏まえればこの水準では十分ではないと指摘し、最低賃金の引き上げと全国一律化を訴えています。
一方、動画では、個人事業主や零細企業、中小企業にとっては、人件費だけでなく社会保険料などの負担も重いという論点を取り上げています。最低賃金を上げること自体と、事業者が雇用を維持しながら賃上げできる条件を整えることは、別々に扱えません。
全労連も、最低賃金を引き上げる際には価格転嫁を進められるよう、中小企業への実効的な支援が必要だとしています。働く人の手取り、企業の負担、地域経済の持続性をどう両立させるかが、これからの政策課題です。
よくある質問
生活が苦しい55.4%とは、どのような意味ですか?
これは、厚生労働省の調査で「大変苦しい」または「やや苦しい」と答えた世帯の割合です。所得額そのものではなく、各世帯が生活をどう感じているかを示す生活意識の指標です。
時給1,900円は政府が決めた最低賃金ですか?
いいえ、時給1,900円は全労連などが最低生計費試算をもとに必要だと主張している水準です。法定最低賃金とは異なり、政策提言・試算として位置付けられます。
地方は都市部より生活費が安いのではありませんか?
家賃だけで見れば安い地域もありますが、車が必要な地域では交通費や維持費が加わります。全労連の試算では、都市部と地方で必要な最低生計費に大きな差はないとされています。
まとめ
- 2025年国民生活基礎調査では、生活が苦しいと答えた世帯は55.4%でした。
- 子どものいる世帯は61.5%、母子世帯は82.1%で、生活苦を感じる割合が特に高くなっています。
- 全労連の試算では、若者の一人暮らしに月約28万円、時給換算で約1,900円が必要とされています。
- 地方では家賃が低くても、車の維持費が生活コストを押し上げる場合があります。
- 賃上げ、中小企業支援、価格転嫁、社会保険料を含む制度設計を一体で考える必要があります。
生活の実感と政策の数字がどこで食い違っているのか、これからも一次資料を確認しながら見ていく必要があります。
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5. 出典・確認資料
※この記事は、動画字幕と確認資料をもとに、AI(ChatGPT)を利用して構成しています。

