福岡県をめぐり、第三者委員会の費用、アジア獣医師会連合ワンヘルス福岡オフィス(FOF)への支援、ワンヘルス施設の展示契約が相次いで報じられています。金額は大きくても、対象と期間は別です。まとめて「使った税金」と呼ぶと、支払い済みの額と将来にわたる契約額が混ざります。
9月17日の政経プラスの動画で扱った三つの論点を、9月20日に確認した資料で整理します。動画公開後の9月18日に更新された報道も反映しました。
第三者委員会は三つ。県側二つと議会側一つを分ける
県は9月17日、部課長会によるパーティー券購入問題と海外活動を調べる二つの委員会を設置しました。各委員は弁護士5人です。別に県議会が進める金銭授受問題の調査は、委員5人と調査担当8人の計13人で行います。県発表・県議会発表
西日本新聞の9月18日更新記事によると、設置費用は合計2億1967万円。金銭授受疑惑が1億956万円、海外活動が6611万円、パーティー券問題が4400万円です。県側二つだけなら1億1011万円になります。いずれも調査の費用として報じられた額で、全額の支払い完了を確認した数字ではありません。西日本新聞
FOFの6800万円は事務所費などの県負担
西日本新聞は、FOFの開設から3年で、事務所の賃料や電気代などの県負担が約6800万円に達したと報じました。県が管理会社と直接契約して支払う仕組みとされています。蔵内勇夫・県議個人が受け取った金額という意味ではありません。9月17日の報道
県も、アジア獣医師会連合(FAVA)との覚書に基づき、賃借料・電気使用料・清掃費を現物提供していると説明しています。支援方法は一次資料でも確認できます。一方、6800万円の年度別・費目別の支出記録は、本稿では取得していません。県の説明
展示の10億3620万円は複数年度の契約額
朝日新聞によると、センター内の体験学習ゾーンをめぐる特命随意契約は、2025年度の基本設計4620万円と、2026〜2027年度の実施設計・制作9億9000万円で、計10億3620万円です。特命随意契約とは、競争入札をせず特定の相手と結ぶ契約です。朝日新聞
2024年度の基本構想は、応募2社から選ぶプロポーザル方式でした。県はその後も同じ事業者に任せた理由を、構想の反映や時間・費用の抑制と説明しています。契約額は全額支出済みという意味ではなく、この数字だけで違法な契約や個人への還流を認定することもできません。西日本新聞
県に求めるのは、数字を追える記録
調査費は、何をどこまで調べる費用なのか。FOF支援は、誰に何の費用を払ったのか。展示契約は、どんな成果物をいつ納める約束なのか。県には、それぞれの決裁、支払先、履行確認の記録を示してほしいと考えます。
額の大きさだけで不正を決めつけるべきではありません。同時に、目的が良いという説明だけで、金額や契約先の選び方まで妥当になるわけでもありません。県民が確認できる資料をそろえることが、説明責任の出発点です。
FOF支援の予算と成果は詳しい検証記事、三つの調査の違いは第三者委員会の解説をご覧ください。
執筆・検証補助:ChatGPT。最終編集・公開判断:カネさん(政経プラスチャンネル運営)。
関連する論評はnoteの「一度始めた支援は、いつ問い直せるのか――福岡県の公費を追う」で全文無料公開しています。

