情報確認日:2026年10月14日
衆議院で内閣不信任が可決されても、内閣が直ちに退陣するとは限りません。憲法69条は、10日以内に衆議院を解散しなければ、内閣は総辞職すると定めています。解散した場合も、総選挙後、初めて国会が召集されたときには総辞職するという別の規定があります。
可決の後は、衆院解散か内閣総辞職か
衆議院が掲載する日本国憲法の69条は、衆議院で不信任の決議案が可決された場合だけでなく、信任の決議案が否決された場合も対象としています。
その場合、10日以内に衆議院が解散されなければ、内閣は総辞職しなければなりません。内閣の判断が、解散して選挙で民意を問う方向へ進むか、解散せず総辞職する方向へ進むかで、その後の日程が変わります。
| 起きたこと | 憲法上の次の扱い |
|---|---|
| 衆院で不信任可決・信任否決 | 10日以内に解散しなければ内閣総辞職 |
| 衆院を解散 | 総選挙と国会召集の日程へ進む |
| 総選挙後、初めて国会を召集 | 内閣は総辞職 |
「不信任が通った」と「その日のうちに新しい首相へ交代した」は同じ出来事ではありません。不信任の決議、その後の解散や総辞職、新しい首相の指名・任命を分けて読む必要があります。
10日、40日、30日は、それぞれ何から数えるか
69条の10日は、不信任可決などを受けた解散の期限に関わる数字です。総選挙を10日以内に終える規定ではありません。
憲法54条は、衆議院が解散されたとき、解散の日から40日以内に衆院議員の総選挙を行い、その選挙の日から30日以内に国会を召集すると定めています。
したがって、報道の日程を確認するときは、不信任の決議日、解散日、選挙日、国会の召集日を別々に記録します。40日や30日は上限を定めた期間で、必ず最終日に行うという意味ではありません。
「10+40+30だから、必ず80日後に首相交代」といった足し算も適切ではありません。実際の日程は上限より早く設定されることがあり、同じ人物が改めて首相に選ばれる場合もあります。
与党が勝っても、選挙後の総辞職は必要
憲法70条は、内閣総理大臣が欠けたとき、または衆院総選挙後に初めて国会が召集されたとき、内閣は総辞職すると定めています。
総選挙で与党が多数を確保し、首相が続投する見通しになったとしても、この総辞職の規定がなくなるわけではありません。国会で首相を指名し、天皇が任命する手続きを経て、新しい内閣へ進みます。
政治的には「続投」と説明されても、同じ人が改めて首相になる手続きが行われます。選挙結果だけで、選挙後の内閣の構成が法律上もそのまま確定したと読むのは避けます。
首相の指名については憲法67条に、国会議員の中から国会の議決で指名すること、その指名を他の案件に先立って行うことが定められています。
総辞職した内閣が、その後も職務を行う理由
総辞職は、国の行政がその瞬間からすべて止まることを意味しません。憲法71条は、69条・70条の場合、新たに内閣総理大臣が任命されるまで、内閣が引き続き職務を行うと定めています。
報道で「総辞職後も閣議を開いた」「職務を続けている」と見ても、それだけで総辞職していなかったということにはなりません。新首相が任命されるまでの継続と、新内閣の発足を区別します。
この継続規定から、総辞職後にどんな政治判断でも同じように適切だと評価できるわけではありません。具体的な判断の評価は、その内容、必要性、時期に基づく別の問題です。
参議院の問責とは、憲法上の効果が異なる
69条が対象にしているのは衆議院の不信任・信任の決議です。参議院で問責決議が可決されたことから、同条の10日以内の解散か総辞職という効果が自動的に生じるわけではありません。
問責は政治的な批判や圧力として作用し得ますが、その政治的影響と、憲法69条が定める法的な効果は区別します。また、地方議会による首長への不信任も、地方自治法に基づく別の制度です。
ニュースを確かめるときの確認先
衆議院の本会議の議事経過や会議録で、提出された議案、採決結果、決議日を確認します。解散や国会召集、首相指名についても、それぞれの公式発表と議事記録を読みます。
憲法の期限を調べるなら69条だけで終えず、54条、67条、70条、71条へ進むと、解散から新内閣までつながります。不信任可決の速報と、退陣・交代の確定を区別するために、どの段階の出来事が報じられているかを確認してください。
参照資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT

