コミックシーモアは2026年10月29日、購入済み作品のWeb閲覧などを再開しました。10月15日から続いていたサービス停止に動きがありました。ただし、作品・ポイントの購入や本棚アプリなどは、まだ再開していません。
10月30日午前11時18分、私のところにも「【重要】『コミックシーモア』をご利用中のお客様へ」というメールが届きました。購入済み作品をWebで読めるようになったという案内と、パスワード再設定のお願いです。
何が使えるようになり、何がまだ使えないのか。届いたメールは、情報流出について何を知らせているのか。運営会社NTTソルマーレの発表と公式FAQを確認しました。
※2026年10月30日に確認した情報です。機能や課金の扱いは今後変わる可能性があります。再開状況は公式発表・FAQに基づいています。個別アカウントでのログインや作品閲覧は、今回の確認に含めていません。
10月29日に再開したのは、購入済み作品のWeb閲覧など
NTTソルマーレは第5報で、次の機能を再開したと発表しました。利用するには、パスワードの再発行が必要です。
| 再開した機能 | 利用できる範囲 |
|---|---|
| 購入済み作品の閲覧 | Webブラウザーで閲覧 |
| 読み放題サービス | Webブラウザーで利用 |
| 会員情報の変更 | 登録情報を変更 |
| 月額メニューの解約申請 | 登録中のメニューについて申請 |
| 読み放題の解約申請 | 登録中のサービスについて申請 |
第5報で未再開とされている主な機能は、次のとおりです。
| まだ再開していない機能 | 公式の案内 |
|---|---|
| 本棚アプリ | 近日再開予定。現時点ではブラウザーを利用 |
| 作品・ポイントの購入 | 決済手段ごとに順次再開予定 |
| 新刊自動購入 | 未再開 |
| サイト退会 | 未再開 |
| ポイント履歴・月額登録履歴・購入履歴の確認 | 未再開 |
| 新規会員登録 | 未再開 |
10月30日に開いた公式FAQでも、本棚アプリは準備中で、作品・ポイントの購入とサイト退会はできないと案内されていました。なお、月額メニューなどの「解約申請」と、サイトそのものの「退会」は別のものです。
購入済み作品については、10月15日までの購入分が本棚に格納されているとの説明です。新刊自動購入も、同日の購入分まで反映しているとしています。本棚に作品が見当たらない場合、公式FAQは次の点を確認するよう案内しています。
- 購入時とは別のアカウントでログインしていないか
- 作品を非表示にしていないか
出典:NTTソルマーレ第5報、公式FAQ
届いたメールは、私について「流出は確認されていない」と説明
10月30日に届いたメールには、次の一文がありました。
なお、本メールを受信されたお客様に関しましては、会員情報の流出は確認されておりません。
メールには、10月15日時点の登録情報をもとに送っていると書かれています。メールマガジンを希望していない人も配信対象です。
つまり、今回私に届いたのは、私の会員情報が流出したと知らせるメールではありません。ただし、この一文から「コミックシーモアでは情報流出がなかった」とは読めません。運営会社は、サービス全体で一部の情報が流出したことをすでに公表しています。
メールでは、全利用者がログアウト状態になっていること、利用を再開するには全利用者のパスワード再設定が必要なことも案内されています。そのため、再設定を求められたというだけで、その人の情報が流出したと判断することはできません。
メールと公式FAQによると、他サービスのIDでログインできるのは、連携済みのLINE、Google、Apple ID、dアカウントです。X、Yahoo! JAPAN、Facebookでのログインは現在利用できません。これらを使っていた人には、パスワードを再設定したうえで、登録メールアドレスを使う方法が案内されています。
出典:筆者受信メール(2026年10月30日午前11時18分、発行:NTTソルマーレ)、公式FAQ。メールの宛先や個別の識別情報は掲載していません。
流出した情報は「319件」と「最大約420万件」を分けて読む
情報流出の範囲は、10月21日付の第4報に記載されています。流出した項目は、会員データベースとシステムログで異なります。
会員情報を管理するデータベースからの流出は319件です。対象項目は、メールアドレス、ハッシュ化されたパスワード(元のパスワードをそのまま保存せず、読み取れない形に変換したもの)、ニックネーム、生年月日、性別です。
システムログ(システムの動作などを記録したファイル)からの流出は最大約420万件です。対象項目は、メールアドレス、ニックネーム、生年月日、性別です。こちらにパスワードは含まれていないとしています。
最大約420万件には、同じ利用者の情報が重複している可能性があります。また、対象項目は利用者ごとに異なり、全員の全項目が流出したという発表ではありません。「420万人のパスワードが流出した」と受け取ると、発表内容とは違ってしまいます。
クレジットカード情報は対象システムで保有しておらず、流出していないとの説明です。購入履歴の流出や、MY本棚の流出・消失・欠損も確認されていないとしています。
出典:NTTソルマーレ第4報
「メンテナンス」は不正アクセスへの対応だった
今回の停止は、通常の定期メンテナンスではありません。不正アクセスへの対応として始まったものです。
| 日付 | 運営会社が公表した内容 |
|---|---|
| 10月15日 | 不正アクセスの可能性が高いと判断。午前11時35分にサービスを停止し、遮断対応 |
| 10月16日 | 一部の会員情報が第三者へ流出したと公表 |
| 10月18日 | 侵入経路・攻撃手法の特定と対処を説明。システムログも閲覧・取得されたと公表 |
| 10月21日 | 流出情報の件数・項目と、侵入経路などの特定・遮断対応の完了を公表 |
| 10月29日 | 購入済み作品のWeb閲覧などを一部再開 |
10月30日に確認した公式ニュース一覧では、第5報が本件の最新発表でした。確認した発表では、全機能の再開日時は示されていません。
停止中の課金は、決済方法によって扱いが違う
第5報は、利用できなかった期間中の自動引き落としは基本的にないと説明しています。一方で、一部の決済手段では引き落としがあり、個別に対応するとしています。公式FAQでは、その違いが具体的に示されています。
| 決済方法 | 10月30日に確認した公式FAQの説明 |
|---|---|
| クレジットカード・d払い | 月額・読み放題とも10月16日以降は料金が発生していない。復旧までは次回課金日を過ぎても料金は発生しない |
| au PAY | 登録中の月額・読み放題とも料金が発生している。解約申請後も一時的に発生する場合があり、その分は後日対応 |
| ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い | 月額メニューは料金が発生している。解約申請後も一時的に発生する場合があり、その分は後日対応。読み放題は10月16日以降の料金が発生していない |
「使えなかったのだから課金も止まっているはず」とは限りません。自分の決済方法と利用明細を確認し、疑問があれば公式の問い合わせ先で確認してください。また、「後日対応」という案内を、すでに返金が完了したという意味に受け取らないようにしたいところです。
停止中に有効期限を迎えたポイントも、第5報と公式FAQでは「後日対応」とされています。確認した案内では、具体的な対応日や方法は示されていません。
再開の案内を確認するときは、公式サイトから
運営会社は、同社や関係者を装った不審なメールに注意するよう呼びかけています。流出した情報が悪用されるおそれがあるためです。また、同じメールアドレスとパスワードを他のサービスでも使っている場合は、そのサービスのパスワードも変更するよう求めています。
案内メールが届いた場合も、公式サイトを自分で開き、そこから再設定やFAQへ進めば、メール内のリンクだけに頼らずに確認できます。身に覚えのないURLや添付ファイルを開かない、不審なサイトに個人情報やパスワードを入力しない、という公式の注意も確認してください。
購入済み作品をWebで読める段階には戻りました。一方で、購入、アプリ、退会などは未再開で、決済方法によっては課金が続いています。いま利用するうえでは、「一部再開」の中身を機能ごとに確かめることが必要です。


