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福岡県議会の政治倫理条例が施行|審査請求・辞職後の審査はどう変わる

福岡県議会の政治倫理条例が施行。請求と審査はどう変わる。 地方自治・議会

最終確認・更新:2026年10月25日

福岡県議会の政治倫理条例(議員の行動基準と審査手続きを定める自治体の決まり)は、2026年10月17日に可決・成立し、10月23日に公布(決まった法令を公に知らせること)・施行(規定の効力が生じること)されました。素案(検討段階の案)から大きく変わったのは、審査を求める条件と、議員が辞職した後の扱いです。

議員による請求は定数(条例で定める議員数)の4分の1以上・3会派(議会内で一緒に活動する議員の集まり)以上。県内有権者は総数の50分の1以上の連署(複数人が共に署名すること)で請求でき、議員の紹介は要りません。始まった審査は、対象議員が辞職・失職(議員の地位を失うこと)しても原則として続きます。

ただし、この条例は施行前の行為には適用されません。これまで報じられた金銭授受(お金の受け渡し)疑惑が、新条例の成立によって自動的に審査対象になるわけではありません。

本稿は9月19日時点の素案解説を、公布された条例の内容に更新しました。成立・公布の日付は県議会の制定案内、施行と適用範囲は条例の附則(施行時の扱いなどを定める規定)で確認できます。

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素案から何が変わったのか

以前の記事で説明した「県民も議員の紹介が必要」「辞職後は審査を原則終了」という仕組みは、成立した条例では変わっています。

旧素案との比較は、元の記事と9月18日の県議本人の説明に基づきます。旧公式条文の全体は今回再取得できていません。比較表は横にスクロールできます。

項目9月の素案成立した条例
議員による請求定数の3分の1以上・3会派以上定数の4分の1以上・3会派以上
県民による請求同じ要件を満たす議員の紹介が必要県内有権者総数の50分の1以上の連署
辞職・失職後の審査原則終了。必要なら継続原則継続。必要がなければ終了可能
請求できる期間行為から1年。正当な理由があれば例外第5条にこの期間制限は置かれていない

県民が議員の協力なしに請求できるようになったこと、辞職後も審査を続けることを原則にした点は、素案からの改善です。以前の批判をそのまま成立条例への評価にすることはできません。出典:第5条、第8条第1項第16号。

役職選任の金品や、SNS(インターネットで投稿を共有するサービス)での名誉を傷つける発信を禁じる

第4条は、議員が守る政治倫理基準(公正に職務を行うための行動基準)を13項目定めています。役職選任に関する金品、政治資金(政治活動に使うお金)、海外活動、職員への不当な要求などが対象です。

議長や副議長などの選任・推薦に関する金品は、受け取ることだけでなく、要求、約束、供与(相手に与えること)、申込みも禁じています。本会議(全議員で審議する会議)での選任だけに限らず、その前の会派内の意思決定も条文に含まれます。

インターネットなどで他人の名誉や人格を損なう発信をすること、第三者に同様の行為をさせることも禁じています。県職員への不当な要求は、同時期に制定された県職員を守る条例の定義を参照する形になりました。出典:第4条。

県民はどう審査を求めるのか

第5条では、議員と県内有権者に別々の請求方法を設けています。議員の場合は定数の4分の1以上、かつ3会派以上の議員が連署します。所属議員が1人の会派も数えます。

県内有権者の場合は、その総数の50分の1以上の連署です。請求は理由を明らかにした文書で行い、受けた議長は速やかに審査会(違反の疑いを調べる外部組織)へ諮問(審査を求めること)する仕組みです。

有権者の連署に必要な実人数や署名の確認方法、提出書式は、条例の割合だけでは確定できません。請求を準備する際は、県議会が示す手続きと必要書類の確認が必要です。9月末に終了した条例素案への意見募集は、この審査請求(違反の疑いについて審査を求める手続き)とは別の手続きです。

外部委員7人以内で審査し、結果と議会の措置を公表する

審査会は弁護士などの学識経験者(専門の知識や経験を持つ人)7人以内で構成します。議員は委員になれず、審査を求められた議員と特別な利害関係のある人も任命できません。議会運営委員会(議会の進め方などを協議する委員会)での協議と議会の議決を経て、議長が任命します。

審査対象の議員は、審査会から出席、または出席に加えて資料の提出を求められた場合、出席し、求められた資料を提出して誠実に答える義務を負います。その他の議員や関係者にも、出席や資料の提出を要請できます。

会議は原則非公開ですが、審査会の議決で一部または全部を公開できます。会議概要などの記録は作成しなければなりません。出典:第7条・第8条。

法令や政治倫理基準に反し、政治的または道義的な責任(社会の倫理から問われる責任)があると認めた場合、審査会は警告や陳謝(議場での謝罪)の勧告(対応を促すこと)を求める答申(審査の結論と意見)を議長へ出します。会長を除く出席委員の3分の2以上が賛成すれば、出席・参加の自粛、役職辞任、議員辞職の勧告を求める答申もできます。

その後は議会が措置を講じます。審査会が辞職勧告を求めた時点で、議員の身分を自動的に失わせる制度ではありません。審査結果、対象議員の意見書の全部または概要、議会が講じた措置は公表の対象です。出典:第9〜12条。

辞職後も審査は続く。ただし施行前の行為には適用しない

第8条は、審査対象者が議員でなくなっても審査を続けると定めています。審査会が必要でないと認めた場合は終了できますが、素案の「終了が原則」から、継続を原則とする条文へ変わりました。

一方、附則には施行前の行為へ適用しないことが明記されています。今回の金銭授受疑惑については、第三者委員会(外部の専門家による調査組織)や百条委員会(地方自治法100条に基づく議会の調査委員会)による調査と、新条例による審査を同じ手続きとして説明できません。

請求の入口と辞職後の扱いは改善しました。今後は、県民が実際に使える請求手続きになっているか、非公開の審査でも判断の根拠を確かめられる記録が残るか、答申後に議会がどう対応するかが問われます。条例は施行後1年を目途に、運用状況などを踏まえて見直すとしています。

関連記事・出典

更新履歴:2026年10月25日、素案解説を成立・施行後の条文に更新。請求要件、辞職後の審査、適用範囲を改めました。

執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT。AIは構成・条文比較・出典確認を補助しています。

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