菅野完さんたちの会見を支持する。「処分を受け入れた」と言い切る知事に説明を求めたい

政経プラス|2026年9月25日

菅野完さん、中道一政さん、難波文男さんが、斎藤元彦・兵庫県知事から名誉毀損容疑で刑事告訴された件について記者会見を開いた。動画はこちら。私は、この3人が自分の発言と行動を表に出し、知事と向き合う姿勢を支持する。

菅野さんは妨害を認め、知事の発言を問う

会見を見て、いちばん重く受け止めたのは、菅野さんが自分に都合の悪い点を伏せなかったことだ。6月3日の知事会見で、しんぶん赤旗の記者が質問している最中に強い言葉を発し、進行を妨げた。菅野さんはその点を認め、反省を述べ、記者クラブに書面で謝罪したと説明した(20分ごろ)。取材の場を守るためには大事な謝罪だ。

そのうえで菅野さんは、知事への問いを引っ込めなかった。告訴の取り下げを要求の中心に置くのではなく、元県民局長が懲戒処分を「受け入れた」という知事の説明を訂正してほしいと求めた(24分ごろ)。ここに、今回の会見の核心がある。

6月3日の県公式会見録を見ると、知事は不服申立てがなかったことから「懲戒処分を結果として受け入れられた」と説明している。だが、手続きが取られなかった理由は一つとは限らない。亡くなった人の意思を、公職者がこの根拠だけで言い切ってよいのか。菅野さんの問いは、知事が答えるべき問いだと思う。

中道さんは記録を求め、難波さんは実名で抗議した

中道さんは、6月3日の編集前映像について情報公開請求を行い、県から「不存在」との回答を受けたと会見で述べた(27分ごろ)。この決定通知自体は本稿では確認できていない。ただ県は、同日の動画と議事録から一部を削除したと公表している。削除前の記録がどう保存されたのかを問う行動は、批判を資料で確かめようとするものだ。

難波さんは、菅野さん一人を矢面に立たせたくなかったと語り、抗議の連絡でも実名を明かしたと説明した(38分ごろ、40分ごろ)。匿名の安全な場所から声を上げたのではない。自分も責任を負うと示したことを高く評価する。

知事が答えるべき三つの問い

もちろん、3人の用いた厳しい表現を、そのまま事実認定にするつもりはない。元県民局長の死について、知事に直接の因果関係や刑事責任があると確定したわけではない。また、知事は6月10日の会見で、菅野さんの発言を極めて不適切で、公人としての受忍限度を超える面があると説明した。その言い分も読者に示す必要がある。

だが、名誉を守る権利があることと、県政への批判をめぐり刑事告訴を選んだ理由を説明しなくてよいことは別だ。6月17日の会見では、その理由や取材への影響を問われても、知事は「個人的な件」として詳細を控えた。知事の会見で起きた発言が対象である以上、ほかの記者や市民の発言にどう影響するかは公的な問題である。

斎藤知事に問いたい。元県民局長が処分を受け入れたとする根拠は何か。6月3日の編集前映像はどのように扱ったのか。そして、批判を受ける知事として、なぜ刑事告訴を選んだのか。捜査の結論を待つ間も、政治家として答えられることがある。

3人の行動を支持する理由は、強い言葉に拍手したいからではない。自らの問題点を認め、記録を求め、実名で責任を負いながら、知事の説明に具体的な疑問を突きつけているからだ。知事には、批判者の言葉を問う厳しさを、自分の言葉にも向けてほしい。


資料:9月25日の会見動画/兵庫県公式会見録 6月3日・6月10日・6月17日。会見時刻は配信アーカイブ上の目安。自動字幕を参照し、発言の逐語引用は避けた。

執筆・検証:カネさん(政経プラス)+ChatGPT。公開前の最終編集はカネさんが行う。

タイトルとURLをコピーしました