財政危機でもZ世代施策を守る?|斎藤知事の優先順位を検証

地方自治・兵庫県政

兵庫県は金利上昇や公債費の増加に直面し、投資規模の抑制や歳入・歳出改革を進めています。その一方、斎藤元彦知事は県立大学の授業料無償化など「若者・Z世代応援施策」を、財政が厳しくても重要な政策だと繰り返しています。

若者支援を続けるか、削るかという二択ではありません。問われるのは、各事業の費用、対象、効果を比較し、優先順位を県民へ説明できているかです。

兵庫県財政はどこまで厳しいのか

兵庫県が2026年7月に公表した国への提案資料では、単年度の収支不足を2026年度130億円、2027年度180億円、2028年度220億円と見込んでいます。実質公債費比率の3年平均は、2025年度見込み19.3%から2028年度23.3%へ上昇する見通しです。

数値は将来推計であり確定結果ではありません。それでも、借金返済の負担が政策の自由度を狭める局面に入っていることは、県の資料から確認できます。

斎藤知事はZ世代施策をどう位置付けたか

2026年5月13日の会見で斎藤知事は、若者・Z世代施策を県政の大きな柱とし、未来への投資として実施する方向を示しました。7月22日の会見でも、高校への教育投資や県立大学授業料無償化などは、厳しい財政状況でも重要だと説明しています。

一方で、すべての関連事業を無条件に維持する、個別事業を見直しの対象外にする、と確定したわけではありません。県は財政運営検討会で投資のあり方を議論しています。

「未来への投資」だけでは判断できない

教育費の負担軽減には、進学機会を広げ、若者の県内定着を後押しする狙いがあります。ただし、目的が良くても、対象の設定や費用対効果が自動的に正当化されるわけではありません。

所得制限の有無、県外出身者への支援、卒業後の県内就職、大学以外の若者との公平性など、検証すべき論点があります。政策名ではなく、誰にいくら届き、どの変化が生じたかを見る必要があります。

見直しで確認したい指標

  • 制度ごとの年間事業費と今後の増加見込み
  • 支援を受けた人数、所得層、地域別の内訳
  • 進学断念の減少や中退防止への効果
  • 卒業後の県内就職・定着への影響
  • 高校、専門学校、就職者への支援との公平性

県立大学無償化だけを守るのか、教育環境や奨学金返済支援も含めて配分を見直すのかで、政策の意味は変わります。

政経プラスの評価

財政難を理由に若者支援から先に削るべきではありません。同時に、「斎藤県政の柱だから維持する」という説明だけでも不十分です。

斎藤知事に求められるのは、聖域化でも一律削減でもなく、目的、受益者、成果、将来負担を公開して比較することです。既存の大型事業や庁舎整備と同じ物差しで検証してこそ、「未来への投資」という説明に説得力が生まれます。

出典・確認先

関連:兵庫の財政危機と斎藤知事の説明責任

記事種別:県政・財政検証/確認日:2026年8月1日。将来推計、知事の政策判断、政経プラスの評価を分けています。AIは資料整理と構成補助に使用しました。

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