大阪・関西万博の閉幕後も、兵庫県は「ひょうごフィールドパビリオン」を地域活性化の事業として続けています。斎藤元彦知事は2026年7月22日の会見で、スタンプ帳が約2万冊配布されると聞いていると説明し、県内周遊への期待を示しました。
ただし、スタンプ帳の配布数は来訪者数や経済効果と同じではありません。斎藤県政の肝いり事業を評価するには、投入した予算と、地域で生まれた成果を結び付けて確認する必要があります。
フィールドパビリオンとは
兵庫県内の地域資源や持続可能な取組の現場を「パビリオン」に見立て、訪問者が見学・体験する仕組みです。県は2023年から認定を重ね、万博閉幕後もプログラムの追加やスタンプラリーを続けています。
2026年3月からは、フィールドパビリオンや万博レガシー施設を巡るスタンプラリーを実施しています。阪神北地域の特別企画では、105種類のフィールドパビリオンなどが達成条件として示されています。
斎藤知事が示した「2万冊」の意味
7月22日の会見で、フィールドパビリオンの数値的成果を問われた斎藤知事は、企画委員会で万博事業の検証を行っていると説明しました。そのうえで、スタンプ帳が約2万冊配布されると聞いており、2万人が県内を周遊すれば経済活性化につながるとの期待を示しました。
ここでの「2万人」は実績の確定値ではなく、配布冊数を前提にした期待です。1人が複数冊受け取る可能性、配布後に使われない冊数、実際の訪問数を分けて見る必要があります。
県は何を検証しているのか
兵庫県の企画委員会資料では、万博関連事業について、来場者アンケート、出展者や市町への聞き取り、交通事業者や観光関係団体へのヒアリングなど、客観的なデータを使った分析方針が示されています。
大切なのは、認定プログラム数やイベント回数だけでなく、地域への送客、消費、再訪、担い手の継続性まで測ることです。万博期間中の成果と、閉幕後のレガシー事業の成果も区別しなければなりません。
公表してほしい成果指標
- スタンプ帳の配布数、利用開始数、達成数
- 各プログラムの予約者数、実参加者数、再訪率
- 参加者の宿泊・飲食・交通など地域消費額
- 県と市町が投入した事業費、委託費、広報費
- 参加事業者の売上、雇用、運営継続への効果
これらを地域別、年度別に示せば、好評という感想だけでなく、どこに効果があり、何を改めるべきかが見えてきます。
政経プラスの評価
地域の現場を観光資源として磨き上げる発想には意義があります。しかし、認定数や配布冊数が増えたことだけで成功とはいえません。
斎藤知事が成果を強調するなら、万博関連予算の総額、事業ごとの費用、実際の来訪・消費効果を同じ資料で示すべきです。成果が確認できた事業へ集中し、利用が少ない企画は見直すことが、財政難の兵庫県に必要な検証です。
出典・確認先
記事種別:県政・事業検証/確認日:2026年8月1日。配布冊数、実参加者、経済効果を混同しないよう整理しています。AIは資料整理と構成補助に使用しました。


