神崎聡県議は、田川郡選出の4期目で、2026年9月1日時点では「同志・挑戦・創造の会」の会長です。
自民党県議団を離れた理由について、神崎県議は、採決中止動議への賛成を拘束したことなど会派の一連の対応を挙げ、今後は自分の信念を貫きたいと説明しています。8月25日のTNC報道による本人の説明です。8月24日に会派への退会届が受理され、新会派の設立届を提出したと報じられました。
神崎県議自身も、その前の8月17日には採決中止動議に賛成しました。動議は賛成49、反対35で可決し、蔵内勇夫議長への辞職勧告決議案そのものは採決されませんでした。神崎県議の本案への賛否も記録に残っていません。
2023年県議選では無所属で無投票当選し、選挙後に緑友会から自民党県議団へ移りました。2026年8月16日には、同会派の副議長候補を決める内部選挙に立候補。14票を得ましたが、24票の板橋聡県議に敗れました。
会派の対応を理由に離脱した本人が、なぜ採決当日は賛成したのか。神崎県議は、離脱の説明に加え、当日の本人の判断理由を田川郡の有権者へ示すべきです。
2026年9月5日更新
2026年9月5日の主な更新
8月16日の会派内選挙、17日の採決中止動議、24日の会派離脱は、それぞれ別の出来事です。経過と出典は次のとおりです。
| 日付 | 確認できる出来事 | 根拠 |
|---|---|---|
| 8月16日 | 自民党県議団の副議長候補を決める内部選挙に立候補し、14票を得た | TNC報道 |
| 8月17日 | 議長職辞職勧告決議案の採決中止動議に賛成 | TNCが公表した賛成49人の一覧 |
| 8月24日 | 自民党県議団への退会届が受理され、新会派設立届を提出したとの報道 | TNC報道 |
| 9月1日版 | 同志・挑戦・創造の会・会長 | 県議会公式プロフィール |
出典:福岡県議会・神崎聡議員プロフィール、TNC・副議長候補選(確認時点でリンク先を取得できませんでした)、TNCテレビ西日本・賛成49人の一覧、福岡TNCニュース・会派離脱。会派からの退会と政党からの離党は別であり、これらの資料だけで「自民党を離党した」とは断定しません。
▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名
神崎聡県議の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 神崎聡(こうざき・さとし) |
| 選挙区 | 田川郡 |
| 会派 | 同志・挑戦・創造の会(会長) |
| 当選回数 | 4回 |
| 生年月日 | 1962年9月20日 |
| 年齢 | 63歳(2026年8月24日現在) |
| 常任委員会 | 商工労働委員会 |
| 特別委員会 | 国際化・多文化共生社会調査特別委員会・副委員長 |
| 過去の会派 | 緑友会 |
9月5日の記事更新時点の県議会公式プロフィールでは、神崎県議は、商工労働委員会と国際化・多文化共生社会調査特別委員会に所属し、特別委員会では副委員長を務めています。
商工労働委員会は、産業振興、雇用、中小企業支援などを扱います。
人口減少と雇用確保が大きな課題となる田川郡に直結する委員会です。
2019年、2023年と2回連続で無投票
2015年の田川郡選挙区は定数2に4人が立候補し、神崎県議は11,138票で当選しました。
2019年は定数2に候補2人で無投票。
2023年も定数2に候補2人で、大島道人県議とともに無投票当選しました。
| 選挙 | 状況 | 神崎県議の結果 |
|---|---|---|
| 2011年県議選 | 田川郡 | 初当選 |
| 2015年県議選 | 定数2・候補4 | 11,138票、当選 |
| 2019年県議選 | 定数2・候補2 | 無投票当選 |
| 2023年県議選 | 定数2・候補2 | 無投票当選 |
無投票当選は正式な選挙結果であり、神崎県議個人の責任ではありません。
ただ、田川郡の有権者は2回続けて、候補者を投票で比較する機会がありませんでした。
選挙で投票の機会が少ないほど、任期中の質問、委員会活動、重要な採決での一票が判断材料になります。
今回、その最重要級の本案への賛否が記録される機会を、神崎県議は止める側に回りました。
緑友会、自民党県議団を経て新会派へ
2023年3月発行の県議会だよりでは、神崎県議は緑友会所属と記載されています。
2023年県議選では無所属で立候補し、無投票で4期目に当選しました。
選挙後、自民党県議団への入会が報じられ、同年8月発行の県議会だよりでは自民党県議団所属として掲載されています。
2026年9月1日現在の県議会公式プロフィールでは、「同志・挑戦・創造の会」の会長です。自民党県議団は、2023年の選挙後から2026年8月24日までの所属経緯として扱います。
会派移籍そのものは議員の政治判断です。
神崎県議は、移籍前後の判断の変化と、現在の会派方針への本人の考えを有権者に説明する必要があります。
今回、自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。
神崎県議には、会派方針と自分自身の判断理由の両方を示す責任があります。
地域雇用と関係人口を質問
2022年9月定例会で、神崎県議は田川地域の雇用創出と関係人口の促進を質問しました。
2022年2月定例会の代表質問(3月2日)では、過疎地域の持続的発展、農林水産、豪雨対策、産業廃棄物と環境汚染、人づくり、県民の安全などを取り上げています。
田川地域では、若者の流出、仕事の選択肢、地域交通、観光資源の活用などが複合的な課題です。
神崎県議は、田川地域の雇用と人口問題を本会議で取り上げてきました。政策の成果や本人の寄与を判断する材料は、質問後の県の対応と事業の経過です。
文化財・魚楽園の保存を取り上げた
2025年2月定例会で、神崎県議は地域文化財の保存と活用を質問しました。
本人の公式サイトでは、川崎町の国指定名勝「魚楽園」が長期間休園し、庭園の維持が難しくなっている問題を取り上げたと説明しています。
2025年9月には、英彦山・求菩提山の修験道文化を生かした地域振興も質問しています。
文化財を守るには、所有者、自治体、県、文化庁、地域住民の連携が必要です。
神崎県議の質問は、地域資源の危機を県政の議題にした活動として評価できます。
副議長候補を目指した直後の採決中止
2026年8月16日、自民党県議団は翌日の副議長選へ向け、会派候補を決める内部選挙を行いました。
4期の板橋聡県議と神崎県議が立候補し、板橋県議24票、神崎県議14票。10票差で板橋県議が会派候補になりました。
副議長は、議長を補佐し、議会運営に責任を負う立場です。
神崎県議は、県議会が信頼を失う渦中で、その役職を担おうとしました。
だからこそ、翌日の採決中止への賛成は重く見なければなりません。
副議長を目指すほど議会運営に意欲を示した県議なら、なぜ県民が注目する本案を公開採決しなかったのか、具体的に答えられるはずです。
神崎聡県議は採決中止動議に賛成した
TNCテレビ西日本は、動議の採決で起立した議員を記者が議場で確認し、賛成49人の氏名を公表しました。神崎県議はその中に含まれています。
自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。
採決に参加した38人中37人が賛成し、反対した自民党県議は江藤秀之県議だけでした。
神崎県議は、本案の採決を中止する動議に賛成しました。本案への賛否は、採決が行われなかったため記録に残っていません。
無投票2回だから説明責任はさらに重い
2019年と2023年、田川郡の有権者は県議選で投票する機会がありませんでした。
2027年に選挙戦になるかは現時点で分かりません。
有権者が判断材料を得られるのは、任期中の活動と重要な政治判断です。
採決中止によって、神崎県議の本案への態度は記録されませんでした。
自民党県議団の副議長候補を目指した直後に採決中止動議へ賛成し、その後に同会派を離れた神崎県議が、会派内の力関係と今回の投票をどう考えたのか。
田川郡の有権者へ本人が説明しなければ、会派の一括説明しか残りません。
党議拘束は投票の背景です。その場合も、本人は判断理由を説明する責任があります。
TNC調査では79%が公開採決を求めた
TNCが8月19日に県内有権者1,020人を対象に実施した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。
「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。
2027年統一地方選の投票行動に影響するとした回答は計79.1%でした。
一回の調査を県民全員の総意とは扱えません。それでも、有権者が議員ごとの判断を求めていることは読み取れます。
神崎聡県議に答えてほしい7つの質問
- 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
- 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
- 副議長候補を目指した立場として、採決を止めることをどう説明しますか。
- 緑友会から自民党県議団へ移った後、議会改革に対する考えは変わりましたか。
- 党議拘束に異論はありませんでしたか。会派内で何を発言しましたか。
- 2回続けて無投票だった田川郡の有権者へ、今回の一票をどう説明しますか。
- 議員別の投票結果を県議会公式サイトで公開することに賛成しますか。
よくある質問
Q1. 神崎県議は蔵内議長の辞職に反対したのですか?
断定できません。辞職勧告決議案そのものは採決されていません。確認できるのは、採決中止動議への賛成です。
Q2. 神崎県議は2023年に自民党公認で当選したのですか?
選挙資料では無所属で立候補し、無投票当選しています。その後、自民党県議団に入りましたが、2026年9月1日現在の公式プロフィールでは「同志・挑戦・創造の会」の会長です。
Q3. 神崎県議は副議長選に立候補したのですか?
本会議の副議長選に会派候補として出たのではなく、自民党県議団の候補を決める内部選挙に立候補しました。14票を得ましたが、24票の板橋聡県議が会派候補になりました。
会派離脱の理由と、採決当日の判断を説明すべき
- 神崎聡県議は田川郡選出、同志・挑戦・創造の会の会長を務める4期目
- 2019年、2023年と2回連続で無投票当選
- 2023年は無所属で当選後、緑友会から自民党県議団へ移った
- 田川地域の雇用と関係人口、過疎対策、文化財・魚楽園などを質問
- 2026年8月16日、自民党県議団の副議長候補選に立候補し、24対14で敗れた
- 2026年8月17日の採決中止動議に賛成した
地域雇用や文化財を議会で取り上げてきた活動は確認できます。
その活動実績と、公開採決を止めた一票は別に評価しなければなりません。
無投票当選が続き、副議長を目指した4期の県議だからこそ、神崎県議は田川郡の有権者へ、自分の言葉で今回の判断を説明すべきです。
関連記事
- 福岡県議会・金銭授受疑惑/採決中止 検証アーカイブ
- 福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧
- 林泰輔県議とは何者か
- 江藤秀之県議とは|自民で唯一、採決中止動議に反対
- 大島道人県議とは|田川郡4期が採決中止動議に賛成
確認資料・参考リンク
- 福岡県議会|神崎聡議員プロフィール
- 福岡県議会中継|神崎聡議員の質問一覧
- 神崎聡公式サイト|文化財・魚楽園に関する質問
- 福岡県|2025年2月定例会の質問・答弁要旨(魚楽園)
- 福岡県議会だより第47号|2023年3月時点の緑友会所属
- 福岡県議会だより第49号|2023年8月時点の自民党県議団所属
- 選挙ドットコム|2023年県議選・田川郡
- 政治山|2019年県議選・田川郡
- TNC|自民党県議団の副議長候補選(確認時点でリンク先を取得できませんでした)
- TNCテレビ西日本|採決中止動議に賛成した49人
- TNC/FNN|採決中止の舞台裏と党議拘束
- TNCテレビ西日本|県内有権者1,020人への緊急世論調査
- 福岡県議会|令和8年8月臨時会の採決結果
追記(2026年9月16日現在)
福岡県議会では、2026年9月9日の9月定例会開会日に大島道人議員(自民党県議団)が議長に選出されました。大島議長は、金銭授受疑惑に関する第三者委員会への議会の協力と調査結果の公表、9月定例会中の政治倫理条例の制定、議員報酬・定数・選挙区の見直し、議長在任中の海外活動を実施しないこと、議会と執行部の関係の見直し、ワンヘルス施策の議論という6項目を「議長としての約束」として示しています。
福岡県は9月14日、「改革の地図」を公開し、海外活動、県議会と執行部の関係、部課長会による政治資金パーティー券購入補助、ワンヘルス、講師謝金、議員連盟への補助金を改革項目として整理しました。議長の約束と県の改革ロードマップは、今後、制度化・調査開始・結果公表まで進んだかを確認するための基準になります。
9月16日報道によると、県議会側の第三者委員会は、弁護士13人で9月17日に設置する予定でした。以下は9月16日時点の情報です。この時点で筆者が確認できたのは設置予定までで、設置完了、調査開始、委員名簿、報告書の公表時期は未確認でした。
出典:福岡県議会「議長としての6つの約束」/福岡県「改革の地図」/福岡県議会「令和8年9月定例会の代表質問表」/福岡県議会「令和8年8月臨時会の採決結果」/第三者委員会に関する9月16日報道(元記事は確認時点で閲覧できませんでした)


