桐明和久県議は、八女市・八女郡選出、自民党県議団所属の4期目です。
2022年6月から2023年4月まで、第72代福岡県議会議長を務めました。
議長就任時には、二元代表制の一翼を担う県議会の公正で円滑な運営と、不断の議会改革を掲げています。
その前議長が2026年8月17日、藏内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案の採決を中止する動議に賛成しました。
動議は賛成49、反対35で可決。辞職勧告決議案そのものは採決されず、各議員の本案への賛否は公式記録に残りませんでした。
公正な議会運営を掲げた前議長が、なぜ公開採決を止める側に立ったのか。
議会の手続きと重みを熟知する立場だけに、政治責任は重いと考えます。
▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名
桐明和久県議の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 桐明和久(きりあけ・かずひさ) |
| 選挙区 | 八女市・八女郡 |
| 会派 | 自民党県議団 |
| 当選回数 | 4回 |
| 生年月日 | 1958年10月3日 |
| 年齢 | 67歳(2026年8月24日現在) |
| 常任委員会 | 農林水産委員会 |
| 特別委員会 | スポーツ立県調査特別委員会 |
| 主な役職 | 第72代福岡県議会議長、議会運営委員長など |
本人の公式プロフィールでは、八女市出身、福島高校、熊本工業大学土木工学科を卒業し、家業の建設会社に入り、のちに代表取締役を務めたと紹介されています。
青年会議所やPTAの役職も経験し、2011年に県議へ初当選しました。
土木、地域団体、教育活動を経て県政へ進んだ経歴です。
2019年は無投票、2023年は13,247票
桐明県議は2011年に10,037票で初当選しました。
2015年の八女市・八女郡選挙区は定数2に4人が立候補し、13,784票で当選。
2019年は定数2に候補2人で無投票当選しました。
2023年は定数2に3人が立候補し、桐明県議は13,247票、得票率45.1%で当選しました。投票率は44.55%でした。
| 選挙 | 状況 | 桐明県議の結果 |
|---|---|---|
| 2011年県議選 | 八女市選挙区 | 10,037票、初当選 |
| 2015年県議選 | 定数2・候補4 | 13,784票、当選 |
| 2019年県議選 | 定数2・候補2 | 無投票当選 |
| 2023年県議選 | 定数2・候補3 | 13,247票、当選 |
2023年は、前回の無投票から選挙戦へ戻りました。
有権者が候補者を比較し、桐明県議へ4期目を託した結果です。
任期中の重要採決を記録に残すことは、次の選挙で判断するための基本資料になります。
第72代議長として「公正かつ円滑な運営」を表明
桐明県議は2022年6月21日、第72代県議会議長に選出されました。
県議会だよりの就任あいさつでは、二元代表制の一翼を担う県議会の公正かつ円滑な運営に努め、議会改革にも不断の努力を続けると表明しています。
議長在任中、県議会では議員によるハラスメントを防止する条例も制定されました。
議会運営委員長なども経験しており、議案の提出、討論、採決が県民の代表機関にとって何を意味するかを熟知する立場です。
その本人が、辞職勧告決議案への賛否を明らかにする採決を止めたことは、過去の表明との整合性が問われます。
農業と八女茶に関わる活動
桐明県議は現在、農林水産委員会に所属しています。
県議会の公開資料では、福岡県茶生産組合連合会の会長として、八女茶を含む県産茶の振興に関わる活動も確認できます。
八女地域では、茶、果樹、施設園芸、担い手確保、豪雨災害からの復旧が重要な課題です。
2023年6月の代表質問では、園芸農業先端技術開発センター、流域治水、外来生物、地域公共交通などを取り上げました。
質問や団体活動だけで、農業政策全体の成果を桐明県議一人の功績とはできません。
それでも、八女地域の基幹産業と生活基盤を県政の課題として扱ってきた活動は確認できます。
医療的ケア児・者の家族支援を質問
2026年2月定例会で、桐明県議は医療的ケア児・者の家族に対するレスパイト支援の拡充を質問しました。
2025年9月にはツール・ド・九州、2023年6月の代表質問では出産・子育て、生成AI、物価高、教員不足とカスタマーハラスメントなどを扱っています。
農業だけではなく、福祉、教育、交通、産業まで幅広い県政課題に関わってきました。
幅広い政策を判断する議員だからこそ、議会の最重要局面では判断を公開しなければなりません。
桐明和久県議は採決中止動議に賛成した
TNCテレビ西日本は、動議の採決で起立した議員を記者が議場で確認し、賛成49人の氏名を公表しました。桐明県議はその中に含まれています。
自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。
採決に参加した38人中37人が賛成し、反対した自民党県議は江藤秀之県議だけでした。
桐明県議が辞職勧告決議案そのものに反対した、と断定することはできません。
本案は採決されず、本案への賛否が記録に残っていないからです。
確認できるのは、桐明県議が、本案を採決しないよう求める動議に賛成したことです。
前議長の責任は一般議員より重い
自民党県議団は、藏内議長から条件付きの辞意を引き出し、採決中止によって実利を得たとの趣旨を説明しています。
桐明県議本人が、この説明にどこまで賛同したのかは公開情報から分かりません。
しかし、桐明県議は前議長で、議会運営委員長も経験しています。
本案に反対することと、本案を採決させないことの違いを理解していないはずがありません。
党議拘束は背景です。前議長の政治責任を消す理由にはなりません。
議会の公正な運営を掲げた本人には、採決を止めることが公正さにどうつながるのか、具体的に説明する義務があります。
「議会改革」と採決中止は両立するのか
議会改革は、議員にとって都合の悪い判断を見えなくすることではありません。
議案と討論を公開し、各議員の賛否を県民が確認できるようにすることが基本です。
藏内議長の条件付き辞意を評価するなら、桐明県議は本会議でその理由を述べ、本案に反対票を投じることができました。
採決中止を選んだため、県民には本案への態度が分かりません。
これは、前議長が掲げた「公正な運営」「不断の議会改革」と緊張関係にあります。
八女市と広川町の有権者に対し、会派の説明ではなく、本人の説明が必要です。
TNC調査では79%が公開採決を求めた
TNCが8月19日に県内有権者1,020人を対象に実施した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。
「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。
2027年統一地方選の投票行動に影響するとした回答は計79.1%でした。
一回の調査を県民全員の総意とは扱えません。それでも、議会の公開性に対する県民の強い要求は読み取れます。
桐明和久県議に答えてほしい7つの質問
- 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
- 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
- 前議長として、本案への反対と採決中止の違いをどう考えますか。
- 議長就任時に掲げた「公正かつ円滑な運営」と今回の判断はどう両立しますか。
- 党議拘束の決定に異論はありませんでしたか。
- 議会運営の経験を持つベテランとして、採決実施を求めなかったのですか。
- 八女市・広川町の有権者へ、今回の一票をいつ、どの方法で説明しますか。
よくある質問
Q1. 桐明県議は藏内議長の辞職に反対したのですか?
断定できません。辞職勧告決議案そのものは採決されていません。確認できるのは、採決中止動議への賛成です。
Q2. 桐明県議は県議会議長を務めたのですか?
はい。2022年6月21日から2023年4月29日まで、第72代福岡県議会議長を務めました。
Q3. この記事は違法行為を指摘していますか?
いいえ。議会手続きとして行われた投票行動を、前議長としての政治的説明責任から評価しています。
まとめ
- 桐明和久県議は八女市・八女郡選出、自民党県議団所属の4期目
- 建設会社、青年会議所、PTA活動などを経て2011年に県議初当選
- 2019年は無投票、2023年は13,247票で当選
- 第72代福岡県議会議長、議会運営委員長などを経験
- 農業、地域交通、流域治水、医療的ケア児・者家族支援などを質問
- 2026年8月17日の採決中止動議に賛成した
農業振興や福祉、地域交通に関する活動は確認できます。
その実績と、公開採決を止めた一票は別に評価しなければなりません。
公正な議会運営を掲げた前議長として、桐明県議は今回の判断を八女地域の有権者へ自分の言葉で説明すべきです。

