樋口明県議とは|6期・元議長が採決中止動議に賛成

地方自治・議会

2026年9月5日更新

福岡空港への要望は、方式変更の決定とは別

2026年6月19日の質問に対し、県は地域の理解を前提に、進入方式の高度化による処理能力向上を国へ求める方針を説明しています。 県議会だより・質問と答弁要旨

県の要望、国の技術的判断、周辺地域との調整、運用開始はそれぞれ別の段階です。この答弁は、方式変更や増便が決まったという意味ではありません。


樋口明県議は、福岡市南区選出、自民党県議団所属の6期目です。

2003年に初当選し、議会運営委員長、予算特別委員長などを経て、2017年5月から1年間、第67代福岡県議会議長を務めました。

現在は警察委員会と国際化・多文化共生社会調査特別委員会に所属しています。

本会議では福岡空港、外国人の労働環境、那珂川の水辺空間、ため池防災、空き家、交通渋滞などを取り上げてきました。

その樋口県議は2026年8月17日、蔵内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案の採決を中止する動議に賛成しました。

動議は賛成49、反対35で可決。辞職勧告決議案は採決されず、各議員が本案に賛成するつもりだったのか、反対するつもりだったのかは公式記録に残りませんでした。

議長は、議会の意思決定を公正に進め、県民が検証できる記録を残す責任を負う立場です。

その職を経験した樋口県議が、なぜ重要議案の採決を止める一票を投じたのか。

「会派の方針だった」だけで済む話ではありません。

▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名

樋口明県議の基本プロフィール

項目 内容
氏名 樋口明(ひぐち・あきら)
選挙区 福岡市南区
会派 自民党県議団
当選回数 6回
生年月日 1970年10月15日
年齢 55歳(2026年8月24日現在)
常任委員会 警察委員会
特別委員会 国際化・多文化共生社会調査特別委員会
初当選 2003年4月
主な議会歴 第67代県議会議長、議会運営委員長、予算特別委員長、警察委員長

本人の公式サイトによると、春吉小学校、春吉中学校、東福岡高校を卒業し、カナダの州立コンコーディア大学を中退。国会議員秘書と設計事務所社員を経て県議になりました。

公式サイトの「現在5期目」という表記は更新が追いついていません。2026年8月17日現在の県議会公式プロフィールでは6期目です。本稿は県議会の現行情報を優先しています。

経歴を長く見せるために古い役職を「現職」のように並べることはしません。確認できる過去の役職は実績として、現在の委員会は現在の責任として整理します。

2023年県議選は16,477票で当選

2023年の福岡市南区選挙区は定数4に6人が立候補しました。

福岡市選挙管理委員会の開票結果では、樋口県議は16,477票を獲得し、2番手で当選しました。

候補者 党派 得票 結果
大田京子 国民民主党 18,860票 当選
樋口明 自由民主党 16,477票 当選
永島弘通 公明党 14,179票 当選
加地邦雄 自由民主党 12,737票 当選
亀崎大介 立憲民主党 11,698票 落選
中野伸彦 無所属 4,653票 落選

有効投票数は78,604票でした。

16,477票は、樋口県議に県政を白紙委任した数字ではありません。政策と投票行動を検証する権利を、有権者が手放したわけでもありません。

競争のある選挙で選ばれたからこそ、任期中の重要な判断を記録に残し、次の選挙で評価できるようにする責任があります。

第67代福岡県議会議長を務めた

福岡県議会の歴代議長一覧では、樋口県議は2017年5月22日から2018年5月22日まで第67代議長を務めています。

議長在任中は、九州北部豪雨の被災地支援に関する国への要望、福岡空港・北九州空港の機能強化、子育て支援、地方創生などの提言活動が公式記録に残っています。

県議会を代表して国や他自治体に説明を求める立場を経験した人物です。

だからこそ、県民から説明を求められる場面で沈黙することは許されません。

議長経験は名誉だけではなく、議会制度を熟知している証拠です。採決を行えば誰の判断が記録され、採決を止めれば何が記録されなくなるのかを、樋口県議は十分理解できる立場でした。

経験が長いほど責任が薄まるのではありません。重くなります。

警察行政と国際化・多文化共生を担当

樋口県議は現在、警察委員会に所属しています。

警察行政には、県民の生命・財産の保護、交通安全、犯罪抑止、被害者支援、組織の適正な運営などが含まれます。権限の大きな行政を監視するには、手続の透明性と説明責任が欠かせません。

国際化・多文化共生社会調査特別委員会では、海外との経済・人的交流、外国人住民との共生、観光や企業誘致などを調査します。

本人の公式サイトには、国際交流推進議員連盟会長や観光産業振興議員連盟会長を務めた経歴も掲載されています。

外国人住民にルールの理解と参加を求めるなら、議会側も自らの意思決定を分かる形で示さなければ説得力を失います。

福岡空港、外国人労働、空き家を継続して質問

福岡県議会中継の議員別検索では、樋口県議の一般質問が2021年から2026年まで確認できます。

時期 主な質問テーマ
2021年6月 若い世代へのワクチン接種、新福岡武道館
2021年9月 ため池の水害対策
2021年12月 博多港での船舶事故と油流出
2022年2月 福岡県の海外展開
2022年6月 那珂川の護岸、水上バス、水辺空間
2022年12月 ブラジル福岡県人会、踏切の遮断時間
2023年2月 外国人の適正な労働環境
2024年9月 福岡空港の機能強化
2026年2月 空き家、県道31号の交通渋滞
2026年6月 福岡空港の機能向上

空港政策を複数回扱い、海外展開や県人会、外国人労働も取り上げています。現在の特別委員会との連続性が見える質問歴です。

地元課題では、那珂川の護岸と水辺利用、踏切、県道31号、空き家を扱っています。

質問した事実は確認できます。質問後に制度、予算、事業がどう変わったかは別の検証が必要で、すべてを樋口県議個人の功績と断定することはできません。

活動を評価するなら、質問数だけでなく、答弁後の進捗と投票行動まで見る必要があります。

福岡空港の「機能強化」を問うなら、議会の機能も守るべきだ

樋口県議は2024年9月に福岡空港の機能強化、2026年6月に機能向上を質問しました。

空港の能力、アクセス、安全性を高める政策は、福岡都市圏にとって重要です。

議会にも固有の機能があります。議案を審議し、賛否を示し、記録を残し、県民が代表者の判断を検証できるようにする機能です。

採決中止動議は、その中心部分を止めました。

インフラの機能向上を行政に求めながら、議会の意思決定機能を自ら止めた。この不整合について、樋口県議は説明を避けるべきではありません。

樋口明県議は採決中止動議に賛成した

TNCテレビ西日本は、動議の採決時に起立した議員を記者が議場で確認し、賛成49人の氏名を公表しました。樋口県議はその一覧に含まれています。

自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。採決に参加した自民党県議38人のうち37人が賛成し、反対したのは江藤秀之県議だけでした。

樋口県議が辞職勧告決議案そのものに反対した、と断定することはできません。

本案は採決されず、本案への賛否が記録に残っていないからです。

確認できるのは、樋口県議が、本案を採決しないよう求める動議に賛成したことです。

この区別は重要です。しかし、区別することは責任を軽くすることではありません。公開の場で本案への判断を示す機会を消した一票には、それ自体の政治責任があります。

元議長の一票は「党議拘束」で免責されない

自民党県議団が党議拘束をかけたことは、投票の背景として記録すべき事実です。

党議拘束には会派として統一行動を取る目的があります。それでも、県議は会派の職員ではなく、有権者から直接選ばれた公職者です。

元議長で6期の樋口県議には、会派の決定過程で何を主張したのか、なぜ最終的に賛成したのかを説明する力も立場もあったはずです。

議会制度を熟知するベテランが、党議拘束を理由に個人の判断を語らないなら、県民は誰に責任を問えばよいのでしょうか。

会派の責任と議員個人の責任は両方あります。どちらか一方に押しつけることはできません。

TNC調査では79%が公開採決を求めた

TNCが2026年8月19日に県内有権者を対象として実施し、男女1,020人が回答した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。

「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。

2027年統一地方選の投票行動に影響するとした回答は合計79.1%でした。

一度の調査で県民全員の意思が決まるわけではありません。それでも、個々の議員の判断を公開してほしいという要求ははっきり表れています。

元議長である樋口県議は、この数字を「世論の一例」で片づけず、説明の機会を設けるべきです。

樋口明県議に答えてほしい7つの質問

  1. 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
  2. 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
  3. 第67代議長の経験者として、各議員の本案への賛否を記録に残さなかったことをどう評価しますか。
  4. 党議拘束の決定過程で、樋口県議自身は何を発言しましたか。
  5. 警察行政に透明性を求める立場と、議会の投票記録を残さない判断をどう両立させますか。
  6. 16,477票を託した福岡市南区の有権者へ、いつ、どの方法で説明しますか。
  7. 採決中止動議の議員別賛否を県議会公式サイトで公開することに賛成しますか。

よくある質問

Q1. 樋口県議は蔵内議長の辞職に反対したのですか?

断定できません。辞職勧告決議案そのものは採決されていません。確認できるのは、採決中止動議への賛成です。

Q2. 樋口県議は何期目ですか?

県議会公式プロフィールでは6期目です。本人サイトには「現在5期目」とありますが、更新時点が古いため、本稿は県議会の現行情報を採用しています。

Q3. 議長を務めたのはいつですか?

2017年5月22日から2018年5月22日まで、第67代福岡県議会議長を務めました。

まとめ

  • 樋口明県議は福岡市南区選出、自民党県議団所属の6期目
  • 2023年県議選は16,477票で当選
  • 第67代福岡県議会議長、議会運営委員長、予算特別委員長などを歴任
  • 現在は警察委員会と国際化・多文化共生社会調査特別委員会に所属
  • 福岡空港、外国人労働、空き家、ため池、交通渋滞などを質問
  • 2026年8月17日の採決中止動議に賛成した

長年の議会経験と政策質問は、樋口県議の活動として確認できます。

その経験があるからこそ、採決を止めた一票への責任は重い。

元議長が「なぜ採決しなかったのか」を説明しないままでは、議会への信頼は戻りません。樋口県議は、会派の言葉ではなく自分の言葉で福岡市南区の有権者に答えるべきです。

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確認資料・参考リンク

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