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福岡県議会9月定例会速報|「根回しなし」代表質問と第三者委員会の行方

福岡県議会9月定例会速報|「根回しなし」代表質問と第三者委員会の行方|政経プラスチャンネル公式ブログ 地方自治・議会

更新日:2026年9月23日

9月15日の福岡県議会では、質問内容を県側と細かく事前調整する運用が見直されました。この記事は9月23日時点の資料と報道をもとに、その変化を整理します。

9月15日の代表質問では、質問内容を県側と細かく事前調整する、いわゆる「根回し」を抑えた運用が始まりました。KBC、FNN、RKBなどの報道によると、想定外の再質問への答弁や数字の確認に時間がかかり、職員が答弁資料を届ける場面もあったとされています。

改革の効果は、質問・答弁の正確性、情報提供の公平性、記録の公開性で評価する必要があります。答弁に時間がかかった場面だけでは、成否は判断できません。

福岡県議会は9月17日、正副議長ポストをめぐる金銭授受問題の調査について、第三者委員会委員5人と調査担当弁護士8人の計13人を明記した議員提出第3号議案を可決しました。これは調査体制の確定であり、疑惑の事実認定や調査結果の公表ではありません。

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9月定例会の日程

福岡県議会の公式日程によると、令和8年9月第18回定例会は9月9日に開会し、10月16日に閉会する予定です。代表質問は9月15日から17日まで、一般質問は9月18日、24日、25日、常任委員会は9月28日から30日、議案採決は10月1日、決算特別委員会の審査を経て10月16日に閉会する日程です。

9月17日は代表質問と決算関係議案の報告上程が予定されていました。同日の本会議では、第三者調査を担う13人の氏名を明記した議員提出第3号議案が可決されています。

出典:福岡県議会・令和8年9月第18回定例会会期日程

代表質問で何が問われているのか

県議会公式の代表質問表に掲載されている項目は、次のとおりです。質問表は変更される場合があり、掲載された項目は、実際に答弁が行われたことや県の方針が決まったことを意味しません。

日付 質問者・会派 主な質問項目
9月15日 渡辺勝将氏・自民党県議団 県政ガバナンス、県事業と予算・政策決定過程の透明性、防災、副首都、賃上げ、中小企業、交通、医療・介護、農業、教育、水資源など
9月15日 坪田晋氏・県政PLUS 知事の政治姿勢と議会との関係、ワンヘルスセンター、自然災害、消防、福岡インターナショナルトレーニングセンターなど
9月16日 西尾耕治氏・公明党 知事の政治姿勢、保健・医療・介護、福祉、環境、教育など
9月16日 原田博史氏・県民の声 ワンヘルス事業、海外活動、不当な要求等を防止する条例案など
9月17日 椛島徳博氏・新政会 一連の問題への知事の関与、条例案、ワンヘルス、令和7年度決算、第三者委員会、県職員採用など

出典:福岡県議会・令和8年9月定例会の代表質問表

9月15日:「根回しなし」で何が変わったのか

渡辺勝将氏が問うた情報提供と不透明な調整

9月15日の代表質問初日、自民党県議団の渡辺勝将氏は、県民の信頼回復に向けた県政のガバナンス改革や、県事業の検証、予算・政策決定過程の透明性などを質問しました。

KBCは、県が議会との関係見直しを表明して以降、初めての代表質問として、渡辺氏が「議会審議に必要な情報を公平かつ適時に提供すること」と、「不透明な事前調整や過度な配慮を改めること」の両立を求めたと報じています。

報道によると、ワンヘルス施策をめぐるやり取りなどで、知事がその場で具体的な数字を答えるのに時間を要し、職員が答弁を書いた資料を差し出す場面がありました。FNN、RKBも、想定していなかった再質問への答弁整理に時間がかかったと伝えています。

RKBは、県職員側が各会派に対して大まかな質問趣旨の確認にとどめ、従来のような質問の事前交換を行わなかったと、関係者の話として報じています。これは報道上の説明であり、県が連絡記録を公式に公表したものではありません。

出典:KBCの報道、FNNプライムオンラインの報道、RKB毎日放送の報道

答弁に時間がかかったことだけでは評価できない

細かな事前調整を減らすと、議場で事実を確認する場面が増えます。改革の効果は、確認にかかった時間と、答弁の正確さを合わせて評価する必要があります。

しかし、質問時間が答弁資料を探す時間だけで消費される、数字が後から訂正される、議員によって提供される資料に差がある、といった状況が続けば、県民にとっては議論の質が下がる可能性があります。

県と県議会に、次の運用記録を示してほしいと考えます。

  • どの質問に対して、どの資料が、いつ提示されたのか
  • その資料は全会派・全議員に同じ条件で提供されたのか
  • 本会議後に答弁の訂正や追加資料が出たのか
  • 再質問の機会が確保され、論点が最後まで確認されたのか
  • 次の代表質問でも同じ運用が行われるのか

「根回しなし」の対象と、残すべき情報共有

福岡県は、議会と執行部の関係を見直す「改革の地図」を公表しています。そこでは、質問内容の共有や質問原稿の作成などをやめる一方、確定した事実を公表と同時に議会へ情報提供することなどが示されています。

また、福岡県が9月9日に施行した県職員倫理規則の改正では、職員が議員との関係で金品や接待などを受けることを禁じるほか、議員の質問内容を他の議員へ提供したり、質問原稿を作成したりしないことも定められました。

県の方針は、議会運営に必要な説明、公開済みの資料の確認、災害など安全に関わる情報提供を続けることです。一方、質問の横流しや原稿作成、特定会派への過度な便宜はやめます。議員と県職員は、こうした目的に沿って必要な情報を共有します。

出典:福岡県「改革の地図」、福岡県職員倫理規則の改正

9月17日、第三者調査を担う13人が確定

9月16日には弁護士13人による調査体制が報じられました。県議会の9月17日発表で確定した内訳は、第三者委員会委員5人と、委員が指定した調査担当弁護士8人です。計13人の氏名を明記した議員提出第3号議案は同日の本会議で可決されました。

9月9日に公表された当初の提出議案一覧には、この議員提出議案は載っていませんでした。後に提出・可決された議員提出第3号議案と、当初の議案一覧は時点を分けて読む必要があります。

県議会は8月17日の臨時会で、地方自治法第100条の2に基づく専門的知見の活用に関する議員提出議案を可決し、議員が調査内容・手法・結果に関与できない調査を行う方針を示していました。大島道人議長も、第三者委員会の独立性を尊重し、議会に厳しい内容を含む結果でも県民に公表すると約束しています。

調査体制の確定後は、その人たちがどの条件で調査するかを確認します。調査対象、調査期間、証言の扱い、資料提出の権限、最終報告書の公開範囲、当事者の反論機会が明示されるかが重要です。

出典:福岡県議会・9月17日の公式発表、FBS福岡放送の9月16日報道(元記事は確認時点で閲覧できませんでした)、福岡県議会・提出議案件名、福岡県議会・金銭授受疑惑への対応、大島道人議長の6つの約束

条例案・ワンヘルス・海外活動が同じ定例会に並ぶ意味

9月定例会には、県職員への不当な要求等を防止する条例案が提出されています。公式の提出議案では第124号議案です。県の調査では、地位または影響力を背景とした不当な要求等を受けた、または見聞きしたと回答した職員が119人、行為者の区分では国・県・市町村議員関係が103件とされています。

一方、議会側は政治倫理条例の制定を9月定例会中の目標に掲げています。大島議長の公式方針では、議員だけで判断せず、外部委員が調査・審査に関わる仕組みを設けるとされています。

さらに、ワンヘルス施策について県は行政改革審議会に諮問し、必要性や妥当性を第三者の視点から検証するとしています。海外活動についても、県議会は議長任期中の実施を見送る方針を示し、県側は過去の海外活動を第三者委員会で検証する予定です。

これらは別々の話に見えますが、共通するのは、意思決定の過程と責任の所在を県民が確認できるようにすることです。不当要求防止条例案は職員を守る仕組み、政治倫理条例は議員側の審査手続き、第三者委員会は過去の疑惑を調べる仕組みです。それぞれの対象と権限を混同せず、結果が公表されるかを追う必要があります。

答弁の正確性、公平な資料提供、各調査の結果公表を確かめる

確認項目 見るべき資料 判断のポイント
代表質問の答弁 会議録、録画、答弁資料 質問・答弁・再質問の順序と正確性
情報提供の公平性 県議会・執行部の運用記録 会派ごとの資料提供に差がないか
第三者委員会 設置議案、委員名簿、調査要領 独立性、対象、期限、報告書公開
不当要求防止条例案 第124号議案、委員会審査 通報者保護、調査手続、公表基準
ワンヘルス検証 行政改革審議会資料、答申 事業単位の必要性・費用・成果
海外活動 第三者委員会の設置・報告書 公費、目的、成果、基準の見直し

「根回しなし」の評価には、正確な答弁と公平な情報提供が必要

  • 9月15日の代表質問は、「根回しなし」の運用を本会議で試す最初の実地検証になった
  • 報道では、想定外の再質問への答弁や資料確認に時間を要した場面が伝えられている
  • 事前調整を減らす改革の評価は、緊張感ではなく、公平な情報提供と正確な記録で行うべき
  • 9月17日、委員5人と調査担当弁護士8人の氏名を明記した議案が可決された。調査結果は未公表
  • 不当要求防止条例案、政治倫理条例、第三者委員会、ワンヘルス・海外活動の検証を、対象と権限を分けて追う必要がある

関連解説

公式資料・中継

※本記事では、県議会・県庁の公式資料と報道を区別しています。9月17日の議決は県議会の公式発表で確認しました。調査の経過や結果は、今後公開される資料で再照合します。

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