坪田晋県議は、福岡市博多区選出、民主県政県議団所属の1期目です。
社会保険労務士として働き、車いすラグビーチームの代表、住まいの支援団体の理事などを務めた後、2023年の県議選で初当選しました。
県議就任後は、11回にわたり一般質問へ立っています。
高次脳機能障がい、公共交通のバリアフリー、運転手不足、障がい者支援、130万円の壁、民泊、生成AI。制度の隙間で困る人や、相談先が分かりにくい問題を多く取り上げてきました。
その坪田県議は2026年8月17日、藏内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案について、本案の採決を中止する動議に賛成しました。
動議は49対35で可決。本案は採決されず、坪田県議が辞職勧告に賛成だったのか、反対だったのかは記録されませんでした。
相談窓口、情報提供、制度へのアクセスを議場で問い続けた議員が、自分の最重要判断に県民がアクセスできない結果をつくった。
民主県政県議団は賛成10人、反対10人に分かれました。同じ会派の半数が採決を求めた中で、坪田県議は採決を止める側を選びました。
質問実績が充実しているからこそ、この一票は別枠にして流せません。
▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名
坪田晋県議の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 坪田晋(つぼた・すすむ) |
| 選挙区 | 福岡市博多区 |
| 会派 | 民主県政県議団 |
| 当選回数 | 1回 |
| 生年月日 | 1983年12月22日 |
| 年齢 | 42歳(2026年8月24日現在) |
| 常任委員会 | 商工労働委員会 |
| 特別委員会 | 国際化・多文化共生社会調査特別委員会 |
| 職業・資格 | 社会保険労務士 |
| 学歴 | 早稲田大学第二文学部卒業 |
立憲民主党の公式紹介によると、坪田県議は福岡市出身。社会保険労務士として活動し、車いすラグビーチーム「Fukuoka DANDELION」の代表、NPO法人福岡すまいの会理事を務めました。
2021年衆院選では福岡1区から立候補し、53,755票を得ましたが落選。その後、2023年県議選で博多区から当選しています。
労働、障がい、住まい、スポーツを現場で経験した経歴が、県議会での質問テーマにも表れています。
2023年県議選は10,240票で初当選
2023年の福岡市博多区選挙区は、定数3に5人が立候補しました。
| 候補者 | 得票 | 結果 |
|---|---|---|
| 井上博行 | 21,520票 | 当選 |
| 川上多恵 | 12,331票 | 当選 |
| 坪田晋 | 10,240票 | 当選 |
| りゅうのまゆみ | 9,748票 | 落選 |
| すなかわあやね | 4,760票 | 落選 |
坪田氏は立憲民主党の新人として3番手で初当選しました。4番手との差は492票です。
博多区選出の3人は、採決中止動議で判断が分かれました。井上博行県議と坪田県議は賛成、川上多恵県議は反対です。
同じ地域を代表する県議が正反対の判断をした以上、坪田県議は「博多区のため」という抽象的な説明では足りません。なぜ川上県議と違い、採決を止める必要があると判断したのかを有権者へ示すべきです。
1期目で一般質問11回
県議会中継で確認できる坪田県議の一般質問は次の通りです。
| 時期 | 主な質問テーマ |
|---|---|
| 2023年6月 | 高次脳機能障がい支援、公共交通のバリアフリー |
| 2023年12月 | ライドシェアと運転手不足、ユニバーサルツーリズム情報 |
| 2024年2月 | 食品衛生法改正と営業許可制度 |
| 2024年6月 | 危険な踏切、電動キックボード |
| 2024年9月 | 中小企業の両立支援、130万円の壁 |
| 2024年12月 | ポイ捨てへの対応 |
| 2025年2月 | ディープテック・スタートアップ支援 |
| 2025年9月 | 障がい者支援 |
| 2025年12月 | 民泊急増、検査体制、相談窓口 |
| 2026年2月 | 帰宅困難者対策 |
| 2026年6月 | 県庁における生成AI活用 |
毎年複数回登壇し、1期目の質問回数としては多い部類です。
障がい、交通、中小企業、観光、生活環境、防災、行政DXへ分野を広げています。
質問したことを、そのまま政策実現の功績とすることはできません。県の答弁後、制度や予算、現場がどう変わったかを追う必要があります。
それでも、課題を見つけて議場へ持ち込む活動量は明確です。
障がい者支援とバリアフリー
初当選後の最初の一般質問で、坪田県議は高次脳機能障がいの支援と公共交通のバリアフリーを取り上げました。
高次脳機能障がいは、外見から分かりにくく、本人や家族が支援制度へつながりにくい場合があります。公共交通の段差、案内、乗り換え、駅員配置も、移動できるかどうかを左右します。
2025年9月にも障がい者支援を質問しており、継続的な関心が確認できます。
坪田県議自身、車いすラグビーのチーム運営に関わってきました。現場経験を議会質問につなげた点は評価できます。
情報や制度へのアクセスを保障するという考え方は、政治情報にも必要です。
県民が自分の代表者の判断へアクセスできること。坪田県議は採決中止に賛成し、本案への自分の選択を見えなくしました。アクセシビリティを政策として語るなら、政治判断のアクセシビリティも守るべきです。
130万円の壁と中小企業支援
社会保険労務士としての専門性が強く表れたのが、2024年9月の質問です。
坪田県議は中小企業の仕事と家庭の両立支援、いわゆる「130万円の壁」を取り上げました。
社会保険の被扶養者認定や就業調整は、働く本人の手取り、人手不足、企業の労務管理に影響します。制度が複雑なほど、正確な説明と予見可能な運用が欠かせません。
社会保険労務士は、法令や手続を読み解き、事業主や労働者へ説明する専門職です。
その専門家である坪田県議が、採決中止の法的・政治的な意味を理解していなかったとは考えにくいでしょう。
本案を採決しなかったことで、どんな利益を守り、どんな不利益を受け入れたのか。専門家らしく、根拠と手続を示すべきです。
民泊急増と「相談窓口」を質問
2025年12月、坪田県議は民泊の急増、検査員の体制、相談窓口を質問しました。
博多区では観光客と宿泊施設が多く、住宅地での騒音、ごみ、管理者不在、違法営業への不安が生じやすい地域です。
住民が問題を感じても、どこへ相談すればよいか分からなければ行政対応につながりません。窓口の明確化を求める質問は、選挙区の具体的な事情に沿っています。
今回の採決中止については、県民が坪田県議の本案への考えを確認する公式記録がありません。
問い合わせ先を整える前に、説明すべき情報そのものが出ていない状態です。
相談窓口の必要性を問う議員なら、「なぜ採決中止に賛成したのか」という県民の問いに応える窓口と回答を、自ら示すべきです。
交通課題を多角的に質問
坪田県議は、公共交通のバリアフリー、ライドシェアと運転手不足、危険な踏切、電動キックボード、帰宅困難者対策を質問してきました。
博多駅、福岡空港、地下鉄、バス、鉄道、幹線道路が集まる博多区では、移動政策が生活と観光の両方に直結します。
移動手段を増やすだけでなく、安全性、担い手、災害時対応、障がい者の利用まで扱っている点は、坪田県議の質問の特徴です。
交通ルールでは、利用者が判断できる明確な基準が必要です。曖昧な運用は事故や不公平を生みます。
議会ルールも、形式的に守れば十分ではありません。県民が判断過程を追えず、議員の責任を検証できない運用は、代議制の安全装置を弱めます。
生成AIを問う前に、人間の判断を公開すべき
2026年6月、坪田県議は県庁における生成AI活用を質問しました。
生成AIには業務効率化の可能性がありますが、誤情報、個人情報、著作権、説明責任、最終判断者の明確化が欠かせません。
行政がAIを使っても、最終的な判断と責任を人間が引き受ける必要があります。
この原則は議会でこそ徹底すべきです。
採決中止動議へ賛成したのはAIではなく、坪田県議本人です。会派が割れた状況で、自分がどの理由から一票を投じたかは本人にしか説明できません。
行政へAIの透明性を求めるなら、自分の意思決定の透明性も確保すべきです。
民主県政県議団は10対10に分裂
TNCテレビ西日本は、採決中止動議で起立した議員を議場で確認し、坪田県議を賛成49人の一人として公表しました。
民主県政県議団20人は、賛成10人、反対10人に分かれました。
自民党県議団には動議賛成の党議拘束がありました。坪田県議の所属会派については、同じ報道で二分した事実が確認されています。
坪田県議は自分で選べる状況にいました。
最大会派だけでは届かない採決中止の多数へ、民主県政県議団の10票が加わりました。坪田県議の一票は、本案への賛否を県民から見えなくする結果を実際に支えました。
TNC調査では賛成した民主系議員の評価は11.4%
TNCが2026年8月19日に実施し、県内有権者1,020人が回答した緊急世論調査では、採決中止動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。
「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。
民主県政県議団では、動議に反対した議員を評価する回答が60.4%、賛成した議員を評価する回答は11.4%でした。
2027年統一地方選への影響について、「非常に影響する」「ある程度影響する」の合計は79.1%です。
坪田県議は2023年、4番手と492票差で当選しました。次の選挙では11回の質問実績とともに、採決を止めた一票も厳しく評価されます。
坪田晋県議に答えてほしい7つの質問
- 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
- 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
- 同じ会派の10人が動議に反対した中で、なぜ採決中止を選んだのですか。
- 同じ博多区選出の川上多恵県議が反対したことを、どう評価しますか。
- 障がい者の情報アクセスを問う立場から、自分の本案への判断を残さなかったことをどう説明しますか。
- 11回の質問後、実現した施策と未解決課題を一覧で公表しますか。
- 採決中止動議の議員別賛否を県議会公式サイトで公開することに賛成しますか。
よくある質問
Q1. 坪田県議は藏内議長の辞職に反対したのですか?
断定できません。辞職勧告決議案は採決されていません。確認できるのは、採決中止動議への賛成です。
Q2. 坪田県議は社会保険労務士ですか?
はい。立憲民主党の公式プロフィールと2023年選挙資料で確認できます。
Q3. 2023年県議選では何票でしたか?
10,240票です。定数3に5人が立候補した博多区で3番手当選し、4番手との差は492票でした。
まとめ
- 坪田晋県議は福岡市博多区選出、民主県政県議団所属の1期目
- 社会保険労務士、車いすラグビーチーム代表、住まい支援NPO理事を経験
- 2023年県議選で10,240票を得て初当選
- 商工労働委員、国際化・多文化共生社会調査特別委員
- 障がい、労働、交通、民泊、防災、生成AIなど11回の一般質問
- 2026年8月17日の採決中止動議に賛成
坪田県議の質問履歴は充実しています。
だからこそ、質問回数を盾にして今回の一票を小さく扱うことはできません。
制度へつながれない人、相談先が分からない人、情報へアクセスしにくい人を議場で取り上げた議員が、自分の政治判断を県民から見えなくした。
坪田県議は、なぜ採決中止が必要だったのかを、社会保険労務士として制度を説明する時と同じ具体性で語るべきです。

