波多江祐介県議は、筑紫野市選出、自民党県議団所属の1期目です。
福岡農業高校を卒業後、県立高校で実習助手として働き、父親の死去を機に農業経営を担いました。筑紫野市議を2期8年務めた後、2023年に県議へ初当選しています。
現在は県土整備委員会の副委員長で、国際化・多文化共生社会調査特別委員会にも所属しています。
県議就任後は、スマート農業、プラスチック資源循環、マンション管理、産業廃棄物、鳥獣被害、リチウムイオン電池の処分など、毎年複数回にわたり質問してきました。
その波多江県議は2026年8月17日、藏内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案の採決を中止する動議に賛成しました。
動議は賛成49、反対35で可決。辞職勧告決議案そのものは採決されず、各議員の本案への賛否は公式記録に残りませんでした。
県議会で積極的に質問を重ねる姿と、自分の賛否が記録に残る採決を止めた判断は、整合しているのでしょうか。
筑紫野市の有権者へ、本人の説明が必要です。
▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名
波多江祐介県議の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 波多江祐介(はたえ・ゆうすけ) |
| 選挙区 | 筑紫野市 |
| 会派 | 自民党県議団 |
| 当選回数 | 1回 |
| 生年月日 | 1985年10月26日 |
| 年齢 | 40歳(2026年8月24日現在) |
| 常任委員会 | 県土整備委員会・副委員長 |
| 特別委員会 | 国際化・多文化共生社会調査特別委員会 |
| 前職等 | 県立高校実習助手、農業経営、筑紫野市議2期 |
県議会公式プロフィールは、2026年8月17日現在の所属として、県土整備委員会副委員長と国際化・多文化共生社会調査特別委員を掲載しています。
道路、河川、砂防などを扱う県土整備委員会は、豪雨災害や都市化が進む筑紫野市に直結します。
1期目で副委員長を務める以上、一般議員より重い委員会運営上の責任があります。
農業高校の実習助手から農業経営へ
波多江県議の公式サイトによると、筑紫小学校、筑山中学校、福岡県立福岡農業高校を卒業しました。
2004年に県立久留米筑水高校の実習助手となり、翌年から母校の福岡農業高校で勤務。2006年11月、父親の死去を受けて農業経営を担ったとしています。
2014年に福岡農業高校を退職し、その後は筑紫野市議として2期8年活動しました。
教育現場、農業経営、市議会という三つの現場を経験して県議になった経歴です。
農業政策を机上の制度だけでなく、労働、機械投資、気象、販売の問題として理解できる立場にあります。
経歴は期待の根拠にはなりますが、成果そのものではありません。議会質問後に県の施策がどう変わったかを確認して評価する必要があります。
2023年県議選は14,149票で初当選
2023年の筑紫野市選挙区は定数2に3人が立候補しました。
筑紫野市選挙管理委員会の開票結果では、波多江県議は14,149票で最多得票となり、県議へ初当選しました。
| 候補者 | 得票 | 結果 |
|---|---|---|
| 波多江祐介 | 14,149票 | 当選 |
| 原竹岩海 | 10,204票 | 当選 |
| 浜武しんいち | 4,931票 | 落選 |
有権者数は86,518人、投票者数は29,814人、投票率は34.46%でした。
市議2期の実績を有権者が比較し、県政へ送り出した選挙です。
その負託には、地元要望を届ける仕事だけでなく、県議会の重要判断を有権者へ見える形で残す責任も含まれます。
県議1期目で少なくとも9回の質問
県議会中継の議員別検索では、波多江県議が2023年6月から2026年3月までに、少なくとも9回の一般質問を行ったことが確認できます。
| 時期 | 質問テーマ |
|---|---|
| 2023年6月 | スマート農業の普及拡大 |
| 2023年9月 | プラスチック資源循環 |
| 2023年12月 | 福岡県の広報 |
| 2024年6月 | ジビエの利用拡大 |
| 2024年12月 | 老朽化マンション管理 |
| 2025年6月 | 産業廃棄物の不適正処理 |
| 2025年9月 | 猛暑下の恒例・慣例行事 |
| 2025年12月 | 鳥獣被害対策 |
| 2026年3月 | リチウムイオン電池等の安全な処分 |
1期目で毎年質問を続けている点は、確認できる議会活動です。
質問テーマも、農業、環境、住宅、防災、行政広報と具体的です。
発言の回数だけでは政策成果を測れません。それでも、県政課題を本会議の記録へ残してきた活動は評価できます。
だからこそ、重要な政治判断についても、自分の投票を記録へ残す姿勢が求められます。
スマート農業と鳥獣被害は自身の経歴に直結
波多江県議は初めての一般質問で、スマート農業の普及拡大を取り上げました。
スマート農業は、自動走行機械、センサー、ドローン、データ活用などで省力化と生産性向上を図る取組です。
農業者の高齢化と担い手不足に対応できる反面、導入費用、通信環境、機器の扱い、採算性が壁になります。
2024年にはジビエ利用、2025年には鳥獣被害対策も質問しています。鳥獣被害は農作物の損失だけでなく、営農意欲の低下や集落維持にも影響します。
農業経営の経験を質問テーマへつなげている点は、波多江県議の特徴です。
制度導入件数、被害額、捕獲後の流通などの数字まで追ってこそ、実績の評価ができます。
廃棄物とリチウムイオン電池の安全を質問
波多江県議は、プラスチック資源循環、産業廃棄物の不適正処理、リチウムイオン電池の安全な処分も取り上げています。
リチウムイオン電池は、モバイルバッテリーや小型家電に広く使われています。一般ごみに混ぜると、収集車や処理施設で発火する危険があります。
住民が迷わず排出できる回収窓口、事業者との役割分担、自治体の周知が必要です。
産業廃棄物の不適正処理は、土壌・水質、火災、地域住民の不安につながります。行政の監視と情報公開が欠かせません。
これらの政策で透明性を求めるなら、議会自身の投票行動も透明でなければ説得力を失います。
県土整備委員会副委員長としての責任
波多江県議は、県土整備委員会の副委員長です。
同委員会は、道路、河川、砂防、港湾など、巨額の公共事業と災害対応を扱います。
公共事業では、必要性、費用、優先順位、入札、工期を記録に残し、住民が検証できるようにすることが重要です。
委員会の副委員長は、審査を円滑に進め、異なる意見を整理する側です。
議案の採決も、議員ごとの判断を確定させるための手続きです。波多江県議には、なぜその手続きを中止する側へ回ったのかを説明する責任があります。
波多江祐介県議は採決中止動議に賛成した
TNCテレビ西日本は、動議の採決時に起立した議員を記者が議場で確認し、賛成49人の氏名を公表しました。波多江県議はその一覧に含まれています。
自民党県議団は採決中止動議への賛成に党議拘束をかけました。採決に参加した自民党県議38人のうち37人が賛成し、反対したのは江藤秀之県議だけでした。
波多江県議が辞職勧告決議案そのものに反対した、と断定することはできません。
本案は採決されず、本案への賛否が記録に残っていないからです。
確認できるのは、波多江県議が、本案を採決しないよう求める動議に賛成したことです。
1期目でも「党議拘束だから」では済まない
波多江県議は県議1期目です。しかし、市議2期8年の経験があり、県議会でも繰り返し一般質問を行っています。
政治経験が浅く、手続きの意味が分からなかったという説明は成り立ちにくい経歴です。
党議拘束に従ったとしても、起立したのは波多江県議本人です。
本案に反対なら反対票を投じれば、その判断を有権者が評価できました。採決を止めたことで、波多江県議が本案をどう考えていたかは公式記録から分かりません。
質問で行政へ答弁を求めてきた議員は、自分の一票にも答えるべきです。
TNC調査では79%が公開採決を求めた
TNCが2026年8月19日に県内有権者を対象として実施し、男女1,020人が回答した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。
「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%。「問題ない」は7.0%です。
2027年統一地方選の投票行動に影響するとした回答は合計79.1%でした。
調査の方法や時点には限界があります。それでも、議員別の判断を公開してほしいという要求は強く表れています。
波多江祐介県議に答えてほしい7つの質問
- 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
- 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
- 県議会で質問を記録へ残してきた議員として、自分の本案への態度が記録されなかったことをどう考えますか。
- 党議拘束の決定過程で、波多江県議自身は何を発言しましたか。
- 県土整備委員会副委員長として、手続きの透明性をどう評価しますか。
- 筑紫野市の有権者へ、今回の一票をいつ、どの方法で説明しますか。
- 採決中止動議の議員別賛否を県議会公式サイトで公開することに賛成しますか。
よくある質問
Q1. 波多江県議は藏内議長の辞職に反対したのですか?
断定できません。辞職勧告決議案そのものは採決されていません。確認できるのは、採決中止動議への賛成です。
Q2. 波多江県議は農業経験がありますか?
本人の公式サイトでは、県立高校の実習助手を経て、父親の死去後に農業経営を担ったとしています。筑紫野市議を2期8年務めた経歴も掲載されています。
Q3. 2023年県議選では何票でしたか?
筑紫野市選挙区で14,149票を得て、3候補中最多で初当選しました。投票率は34.46%でした。
まとめ
- 波多江祐介県議は筑紫野市選出、自民党県議団所属の1期目
- 県立高校実習助手、農業経営、筑紫野市議2期を経験
- 2023年県議選は14,149票で最多得票
- スマート農業、鳥獣被害、廃棄物、リチウムイオン電池などを質問
- 現在は県土整備委員会副委員長
- 2026年8月17日の採決中止動議に賛成した
現場経験を具体的な質問へ結びつけ、県議1期目から発言を重ねてきた活動は確認できます。
その姿勢と、公開採決を止めた一票は別に評価しなければなりません。
波多江県議は筑紫野市の有権者へ、会派の判断ではなく、自分が賛成した理由を説明すべきです。

