原竹岩海県議とは|「見える県政」を掲げながら採決中止に賛成

原竹岩海県議は、筑紫野市選出、民主県政県議団所属の6期目です。

筑紫野市議を3期務めた後、2003年に県議へ初当選。2015年5月から2016年5月まで第77代福岡県議会副議長を務めました。

現在は農林水産委員会に所属し、食料自給、種苗の知的財産、原料原産地表示を質問しています。手話言語条例、高尾川・鷺田川の治水、産業廃棄物処分場も長く扱ってきました。

本人の公式サイトが掲げる言葉は「見える県政へ」です。

ところが原竹県議は2026年8月17日、藏内勇夫議長への議長職辞職勧告決議案について、本案の採決を中止する動議に賛成しました。

動議は49対35で可決。本案は採決されず、原竹県議が辞職勧告に賛成だったのか、反対だったのかは公的な投票記録に残りませんでした。

「見える県政」を掲げる元副議長が、県議会の信頼を左右する採決を見えなくする側へ回った。

この矛盾は、6期目という経験の重さを考えれば、若手議員以上に厳しく問われます。

▼採決中止動議の賛成・反対議員一覧
福岡県議会・採決中止動議の賛否一覧|49人と35人の全氏名

原竹岩海県議の基本プロフィール

項目 内容
氏名 原竹岩海(はらたけ・いわみ)
選挙区 筑紫野市
会派 民主県政県議団
当選回数 6回
生年月日 1953年7月24日
年齢 73歳(2026年8月24日現在)
常任委員会 農林水産委員会
特別委員会 国際化・多文化共生社会調査特別委員会
主な議会歴 第77代福岡県議会副議長、県監査委員など
学歴 東福岡高校、久留米大学商学部卒業
地方議員歴 筑紫野市議3期、県議6期

県議会公式プロフィールで確認できる当選回数は6回です。県議会の歴代副議長一覧によると、原竹県議は2015年5月14日から2016年5月20日まで副議長を務めました。

議長を補佐し、議会の公正な運営を担った経験者です。採決の意味や、各議員の意思を記録に残す重要性を知らなかったとは考えにくい立場です。

市議3期、県議6期の長い政治経歴

本人の公式プロフィールによると、原竹県議は印刷会社勤務、県議秘書を経て、1991年に筑紫野市議へ初当選しました。

1995年には筑紫野市長選へ立候補して落選。その後、市議選で当選を重ね、産業廃棄物問題対策特別委員長などを務めました。

2003年に県議へ初当選。2011年には県監査委員、2015年には県議会副議長に就きました。

市議時代から数えれば、地方議会に30年以上かかわってきたベテランです。

長い経験は、それだけで功績ではありません。ただ、議会の手続と慣例を熟知していることは確かです。今回の採決中止を「よく分からないまま賛成した」と説明する余地は、ほとんどありません。

2023年県議選は1万204票、2番手で当選

2023年4月の筑紫野市選挙区は、定数2に3人が立候補しました。

候補者 得票 結果
波多江祐介 14,149票 当選
原竹岩海 10,204票 当選
浜武しんいち 4,931票 落選

有権者数は86,518人、投票者数は29,814人、投票率は34.46%でした。

原竹県議は2番手で当選し、落選候補とは5,273票差でした。首位の波多江祐介県議も、今回の採決中止動議に賛成しています。

筑紫野市の2議席は、そろって本案の採決を止める側へ使われました。地元有権者から見れば、辞職勧告をめぐる異なる判断を選挙区内の県議から確認できなかったことになります。

近年確認できる本会議質問

県議会中継で現在確認できる原竹県議の代表・一般質問は、次の4回です。

時期 主な質問テーマ
2021年2月 予算、コロナ、男女共同参画、フリースクール、DV・児童虐待、過疎対策、種苗、筑紫野市の産廃処分場
2022年6月 国・県の支援金の請求と支払い、種苗の知的財産
2024年2月 県手話言語条例、手話通訳士、東京2025デフリンピック
2024年6月 食料供給困難事態対策法、原料原産地表示

登壇回数だけで政治活動の全体は測れません。委員会審査、地元要望、条例づくりも県議の仕事です。

同時に、質問したことと政策を実現したことは区別が必要です。本人が実績として紹介する事業も、行政、他の議員、自治体、住民、国との共同作業です。

食料と農業、種苗を継続して扱う

原竹県議の政策活動で最も輪郭がはっきりしているのは、農業と食料です。

2021年の代表質問では種苗と農業財産の保護、2022年には種苗に関する知的財産、2024年には食料供給困難事態対策法と原料原産地表示を取り上げました。

本人サイトでは2025年、元農林水産相を招いた農政講演会を開催。2026年には農業者と消費者による街頭行動の企画を紹介し、中山間農業、担い手不足、所得補償を訴えています。

食料政策では、供給の数字、制度の効果、意思決定の過程を公開しなければ、県民は政策の妥当性を判断できません。

議会も同じです。誰が何を理由に決めたのかが見えなければ、次の選挙で評価できません。

農政では説明を求めながら、自分の最重要判断は本案採決前に閉じた。この点を原竹県議は説明する必要があります。

手話言語条例への取り組みは確認できる

原竹県議は、聴覚障がい児の保護者らから要望を受け、手話言語条例の制定を働きかけたと本人サイトで説明しています。

2021年の決算特別委員会で条例化を取り上げ、2024年2月には制定後の市町村への周知、手話通訳士、デフリンピックを質問しました。

当事者の声を県政へ届け、条例制定後の運用まで追う姿勢は評価できます。

原竹県議自身も、当事者に関することを決める際には当事者の意見を聞く理念を説明しています。

その姿勢を県議会へ当てはめれば、県民が注視する議長の進退問題を、採決せずに終わらせた理由を県民へ語るのは当然です。都合のよい政策分野だけ「見える県政」にしてはなりません。

高尾川・鷺田川の治水と産廃問題

原竹県議の公式サイトは、高尾川地下河川と鷺田川河川改修について、地元県議として期成会の要請にかかわり、国から78億円余の予算を確保したと説明しています。

2021年度の地下河川完成後、本人は委員会で工事に伴う家屋被害や補償への丁寧な対応を県へ求めました。

産業廃棄物問題も市議時代から扱い、2021年の代表質問では筑紫野市内の安定型処分場を取り上げています。

治水も産廃も、住民の生命、財産、地下水にかかわります。行政が結論だけを示すのではなく、調査資料、判断過程、責任者を明らかにすることが欠かせません。

原竹県議は公共事業の補償で「丁寧な対応」を求めました。ならば自分の採決中止への賛成も、地元へ丁寧に説明すべきです。

「見える県政へ」と採決中止は両立するのか

原竹県議の公式サイトは、ページ上部に「見える県政へ」と掲げています。

今回、見えたのは採決中止動議への賛成です。

見えなかったのは、辞職勧告決議案そのものへの賛否です。

動議が可決されたため、本案は採決されませんでした。したがって、原竹県議を「辞職勧告に反対した議員」と断定することはできません。

確認できるのは、県民が最も知りたかった本案への判断を、記録に残さない結果をつくったことです。

元副議長で6期目の原竹県議には、議会運営上どの必要があり、採決中止が県民利益になると判断したのかを、自分の言葉で説明する責任があります。

民主県政県議団は10対10、党議拘束では説明できない

TNCの議場確認によると、民主県政県議団20人のうち10人が採決中止動議に賛成し、10人が反対しました。

原竹県議は賛成した10人に含まれます。

自民党県議団では党議拘束がかかりました。民主県政県議団は投票が二分しています。

原竹県議の一票を、自民党内の拘束と同じ事情で説明することはできません。同じ会派の半数が採決を求める中で、本人が採決中止を選びました。

6期目の元副議長は、会派の若手に従った立場でもありません。採決を止める判断の形成にどこまで関与したのかも含め、説明が必要です。

TNC調査は「採決すべきだった」79.0%

TNCが2026年8月19日に実施し、県内有権者1,020人が回答した緊急世論調査では、緊急動議を「不適切な対応で納得できない」とした回答が75.0%でした。

「採決を行い各議員の賛否を明らかにすべきだった」は79.0%、「問題ない」は7.0%です。

民主県政県議団については、動議に反対した議員を評価する回答が60.4%、賛成した議員を評価する回答は11.4%でした。

これは原竹県議個人の支持率ではありません。ただ、「見える県政」を掲げる議員の判断と、多くの回答者が求めた公開性が逆方向だったことは明確です。

原竹岩海県議に答えてほしい7つの質問

  1. 採決中止動議に賛成した具体的な理由は何ですか。
  2. 辞職勧告決議案が採決されていたら、賛成と反対のどちらへ投票する予定でしたか。
  3. 「見える県政へ」と、本案への賛否を見えなくした今回の判断はどう両立しますか。
  4. 元副議長として、採決を行わず議員別の意思を記録しないことを妥当と考えますか。
  5. 同じ会派の10人が動議に反対した中で、なぜ採決中止を選んだのですか。
  6. 治水、手話言語条例、農政で確認できる成果と、本人以外の関係者の貢献を整理して公表しますか。
  7. 採決中止動議の議員別賛否を県議会公式サイトに掲載することへ賛成しますか。

よくある質問

Q1. 原竹県議は藏内議長の辞職勧告に反対したのですか?

断定できません。辞職勧告決議案そのものは採決されていません。確認できるのは、本案の採決を中止する動議への賛成です。

Q2. 原竹県議は何期目ですか?

県議6期目です。筑紫野市議を3期務めた経歴も本人プロフィールで確認できます。

Q3. 原竹県議は県議会副議長を務めましたか?

第77代副議長を2015年5月14日から2016年5月20日まで務めました。

まとめ

  • 原竹岩海県議は筑紫野市選出、民主県政県議団所属の6期目
  • 筑紫野市議3期を経て、2003年に県議へ初当選
  • 第77代福岡県議会副議長を経験
  • 2023年県議選は10,204票で2番手当選
  • 農政、種苗、手話言語条例、治水、産廃問題を継続して扱う
  • 公式サイトは「見える県政へ」を掲げる
  • 2026年8月17日の採決中止動議に賛成

原竹県議には、長い活動歴と具体的な政策テーマがあります。

だからこそ、今回の一票は軽くありません。

政策実績を語るときだけ県政を見せ、議会の信頼を左右する判断を見せない。それでは「見える県政」とは呼べません。

6期目の元副議長として、採決中止が本当に県民の利益だったと考えるなら、その理由と本案への自分の判断を明らかにすべきです。

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確認資料・参考リンク

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